にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

4829625090冗談やめて、笑えない (プラチナ文庫)
栗城 偲
フランス書院 2011-06-10

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地味というだけでなく、存在感さえも薄い受というのは珍しいですね(笑)
登場人物たちがいい味出していました。
【冗談やめて、笑えない/栗城偲/元ハルヒラ/プラチナ文庫(2011年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
幼馴染みの波野友と樫山一夏。
7歳年上の一夏を友は兄のように慕っているが、ずっと恋心を隠していた。
地味で存在感の薄い自分とは対照的に華やかで美形な一夏に、気持ちを伝えることが出来ずにいた友だったが…。

母子家庭で、母親が同じ店水商売をしているという共通点があった友と一夏。
友と弟の悠斗は、年上の一夏と兄弟のように育った。
唯一心を許せる相手だった一夏に、いつの間にか友は恋愛感情を抱くように。
大学生になり、母を亡くしてからは一夏の経営するホストクラブでバイトをするようになる。
地味で存在感のない友はホストに向いていないけれど、融通も利き、バイト代もいいこの仕事は友にとって好都合だった。
そして何より、一夏の側にいられる。
自分にだけはホストではない素の顔で接してくれる一夏を、叶わない恋だと分かっていながら友は見つめ続けていたのだが…。
という、幼馴染みを想い続ける話です。
7つという歳の差がありながらも、甘えているのは年上の一夏の方。
ナンバーワンホストとなり、独立して開いたホストクラブの経営も順調という、華やかな経歴を持つ一夏が、友にだけは素の顔を見せます。
地味でお世辞にも美形とは言えない容姿の友を可愛いと言い、大人になった今でもスキンシップ過多の一夏に内心心が揺れながらも、期待してはいけないと自戒している友はそれを何食わぬ顔でやり過ごしている。
そんなある日、一応ホストとは言え滅多に指名されないボーイのような存在だった友を、毎日のように指名する客が登場したことで雲行きが変わりはじめます。
その客・和田は一夏の知り合いで、偶々経営する会社の打ち上げでホストクラブにやってきたのですが、ひょんな事から友に興味を持ち、一夏と同じように膝枕などのスキンシップを求めてくるように。
男同士だし、一夏の場合は幼馴染みだから曖昧になっているけれど、普通、和田のような行動をとられたら自分に気があるのかも?と感じてもおかしくないですよね。
友は自分のことを地味だと自覚しているし、経験値も低いし、同じような事を一夏にずっとされているから感覚が鈍っていますが。
一方、端から見ればバレバレですが、一夏も友のことを想っています。
でも、友に対する気持ちを気付かれないように、「弟のような存在だから」とか言ってしまうから、ふたりの距離は縮まらない。
一夏に優しくされて浮かれた気持ちに毎回釘を刺されているような状態の友が、気持ちを悟られないように好きなのに素っ気ない態度になってしまうのは仕方ないです。
こんなやりとりが何度もされるので、読んでいてとても焦れったい!
幼馴染みという関係を壊したくないのは分かるけれど、いい加減その壁を突き破っちゃえよ!と言いたくなります。
その焦れったさをいい方向に持って行くためには、告白に至る展開がポイントだと思います。
今回、そこが弱かったのが残念。
当て馬の和田の登場で切っ掛けが訪れたけれど、もう少し一夏が(友でもいいけれど)格好良く決めてくれると話が締まったんじゃないかな。
お互いにずっと相手に好意を持っていたから、切っ掛けがあれば言葉は曖昧でも雪崩のように盛り上がっていくのは分かります。
でも、話としてはそこを締めてくれないとボンヤリしてしまう…。
悠斗のエピソードとか、もっと効果的に伏線を回収してくれるとよかったなぁと思いました。

話の内容とは関係ないですが、和田と友のやりとりの中で、和田が触る理由を「女よりも男の方が力を入れたり乱暴にしても壊れないから丁度良い」というニュアンスで説明していて、なるほどなと思いました。
男にとって女は守るべき存在という意識があるし、体格的にも差があるから、遠慮のないスキンシップは出来ない。
でも、男なら加減せず寄りかかることが出来る。
そうしたことも含めて、男相手の方が素の自分を受けとめてくれるのではないか。
だから男を選ぶんだという論理展開は納得です。
もちろん、例えば同じ職場だったりすると男同士だからこそ見栄を張ったりしてしまうこともあるし、守るべき存在だからこそ女性が好きだという考え方も出来るので、すべてに当て嵌まるわけじゃないですが。
少なくとも、和田が友を側に置きたいと思った理由は分かる気がします。
和田がそこまで深く考えていたかどうかは分からないですけど(笑)
やさぐれた雰囲気だけど意外と情熱的な和田がよかったです。
いい味出していたのに、当て馬になってしまって可哀想…。
和田を癒してくれる相手が現れるといいなぁ。

ということで、栗城先生の新刊は幼馴染みモノでした。
全体の雰囲気はラブコメ。
地味というだけでなく、存在感すら稀薄な受というのは珍しいですね(笑)
こういうキャラだから側にいて安心できるというのは何となく理解できるので、カップリングとしては無理がないです。
攻の一夏や当て馬の和田など、登場人物の設定は面白かったのですが、話としては大味な印象。
好き合っているのに互いに踏み出せずにいて、当て馬登場で進展するという展開は王道なので、そこにもうひと味欲しかったです。
栗城先生は個人的に今年注目している作家さんの一人なので、次の作品に期待!
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2011.06.21 01:28 | 栗城偲 | trackback(0) | comment(0)
            












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