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薄紅に仇花は燃ゆる :神奈木智

4344812948薄紅に仇花は燃ゆる (幻冬舎ルチル文庫)
神奈木 智
幻冬舎コミックス 2008-03-17

by G-Tools

梓…よかった!!
2作目を読んで、益々このシリーズに嵌りました。
【薄紅に仇花は燃ゆる/神奈木智/穂波ゆきね/ルチル文庫(2008年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
「翠雨楼」で育ち、男花魁として色街で生きている佳雨。
馴染みの客である老舗骨董屋「百目鬼堂」の若旦那・久弥と恋仲になるが、花魁と馴染みという関係は続いている。
久弥だけの身体にはなれない佳雨。
悩み苦しみながらもふたりは互いを大切に想い合っていたが、佳雨についている新造・梓の水揚げをめぐり、佳雨は苦しい選択を迫られることに。
そんな中、立て続けに起こっていた河岸見世の遊女の自殺が思わぬ事件を引き起こし…。

紆余曲折を経て恋人同士となった佳雨と久弥。
久弥は、素の佳雨も、花魁としての佳雨も好きだと言ってくれた。
でも、花魁である以上、佳雨は久弥以外の男とも関係を持たなければならない。
それに加え、ふたりが会うためには久弥が客として登楼せねばならず、久弥に大金を使わせる事になってしまう。
分かっていた事とはいえ、佳雨は幸せを感じながらも心苦しい想いを抱えていた。
そんな中、梓の水揚げを久弥にして欲しいという見世の意向に、佳雨と久弥、そして梓はそれぞれに思い悩む事に。
その一方で、久弥が以前から探していた骨董品の中のひとつである花瓶の行方が判明するのだが、その持ち主は佳雨の元に通い始めた客・夏目蒼悟という男だった。
謎の多い夏目を探る佳雨だったが…。
シリーズ2作目は、梓の水揚げエピソードに事件が絡んでいる展開でした。
カップリングは変わらず佳雨と久弥ですが、梓からも目が離せません。
梓は佳雨を尊敬し懐いているけれど、水揚げ後は独り立ちして、佳雨からも離れなければならない。
明るく振る舞っていても、梓も不安や寂しさを抱えていて、自分の水揚げが佳雨の負担になっているのではないかと思い悩んでいます。
恋仲になったとは言え佳雨の心を乱す原因である久弥につっけんどんな態度をとっていたり、梓の行動は子供っぽいところがあるけれど、子供ではいられなくなってしまう時がもうすぐ来る。
その切なさがいろいろな場面で滲み出ていて、どんどん梓の存在が大きくなっていきました。
佳雨と久弥の関係においても、梓は上手く絡んでいます。
久弥が、どんな想いで佳雨を見つめているかを梓に語る場面が好き。
佳雨が花魁であり続けることを、恋人として決して快く思っているわけではないけれど、佳雨が花魁である事の意味を誰よりも理解しているのは久弥なんですよね。
だからそんな佳雨を止めないし、隣で見守ろうとしている。
一緒に苦しんで、痛みも共に受け入れようとしている。
もちろん久弥にはそれが出来るだけの財力があるからこの関係は成り立っているのですが、それも甲斐性の内でしょう。
BLでは傲慢さが見え隠れしている攻がよく登場しますが、久弥は金持ち特有の強引さがありつつも、佳雨への想いが押しつけがましくなくて好感が持てます。
こんな人貴重ですよ…。
多少朴念仁ですけどね(笑)
佳雨もすごく好きなキャラです。
佳雨が自分の力で出て行こうと心に決めた事に関係している雪紅のエピソードがあるのですが、華やかな世界の裏にある厳しい現実を佳雨がちゃんと理解した上で足を踏み入れたのだということがとても伝わってきました。
表向きは初音を助けるためだけど、そこには佳雨の固い決意が秘められています。
そこから今に至るまではたくさんの苦労があって、これからも乗り越えていかなくてはいけない事が待ち受けているのだろうけれど、佳雨が胸を張って生きていくためには必要な事なんでしょうね。
それを見守っていこうとする久弥の気持ちがとても理解できます。
胸がいっぱいになりました。

本編の後には、梓の水揚げの話である『金平糖』が収録されています。
こちらは梓視点。
最後どう転ぶのかドキドキでした…。
梓も佳雨と同じようにこれからたくさん苦しい事を乗り越えていかなければならないけれど、心の支えがあるとないとでは全然違いますよね。
続編でもその後の事を垣間見せてくれるといいなぁと思います!

ということで、仇花シリーズ2作目。
このシリーズは、みんな関係を大切にしようとしているのが伝わってきて、あたたかな気持ちになりますね。
今回は恋人同士になってからの話なのですが、お互いを想う気持ちや覚悟が伝わって来て、益々好きになりました。
佳雨のしっとりとした色気にも、梓のかわいさにもドキドキさせられます。
花魁だけど女になっているのではなくて、ちゃんと男を感じる見た目なのもいい。
穂波先生の挿絵がとてもピッタリで魅入ってしまいますよ。
そして相変わらず脇が光る!
初登場した夏目、今回も存在感ありまくりだった鍋島、銀花。
1冊の分量としては少なめなのに、キャラが立っていて、全体のバランスもいいのですごく読み応えがあります。
うーん、続きが楽しみだけど、既刊本を読み終わってしまうのも勿体ない…。
じっくり楽しんでいきたいと思います!大満足!!

■仇花シリーズ
「群青に仇花の咲く」
「薄紅に仇花は燃ゆる」
「桜雨は仇花の如く」
「銀糸は仇花を抱く」
「橙に仇花は染まる」
「夕虹に仇花は泣く」

群青に仇花の咲く (幻冬舎ルチル文庫) 薄紅に仇花は燃ゆる (幻冬舎ルチル文庫) 桜雨は仇花の如く (幻冬舎ルチル文庫)
銀糸は仇花を抱く (幻冬舎ルチル文庫) 橙に仇花は染まる (幻冬舎ルチル文庫) 夕虹に仇花は泣く (幻冬舎ルチル文庫)
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2011.06.18 01:32 | 神奈木智 | trackback(0) | comment(0)
            












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