にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

涕涙まくら :池玲文

4775516914涕涙まくら (オークラコミックス)
池 玲文
オークラ出版 2011-05-12

by G-Tools

池先生と出版社に惚れた…!
兄弟モノが好きなら買うべし。
【涕涙まくら/池玲文/アクアコミックス(2011年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
『涕涙まくら』
目立つ存在の優亜に比べ、地味な兄の誠吾。
いつも自分に対して優しい誠吾に求められるまま、優亜は身体を許している。
でも、ある日誠吾が女の子と帰ってきたのを見てしまい…。

優亜は兄に抱かれているけれど、それは「いつも優しいからやらせてあげている」というスタンス。
でも、自分は求められていると思っていたのに、もしかしたら兄の気持ちが自分から離れてしまうかもしれないと思った途端動揺してしまう。
余裕そうだった優亜が、一気に弱気になっていくところが可愛い!
一見誠吾が優亜に振り回されているような関係ですが、実は…という展開がよかったです。
積極的な優亜に萌えまくり。
優亜が本当は兄を好きなんだという事はそこまでの描写で読み手には分かるのだけれど、その優亜の表情とかが語っていてキュンとさせられる。
素直になれなかったのは、誠吾が優しすぎたからというのも大きいんですよね!
その後の2人が垣間見たいです~。

『指喰い、月の色人』
子供の頃から夏だけ訪れていた別荘。
そこで親しくなった地元の子供・竣に惹かれていった亜希生。
気持ちは通じ合ったけれど、ふたりは夏しか会う事が出来ず、まだ高校生のふたりは自分の意志では物理的な距離を縮められない。
そんな中、以前から続いていた指喰い事件が身近で起こり…。

という、ある海辺の町を舞台にした高校生ふたりの話。
互いに好き合っていて、東京に住んでいる亜希生は俊に来て欲しいと願うけれど、俊は動いてくれない。
好きでたまらないのに、不安な気持ちを抱えたままその夏も過ごしています。
指喰い事件がどう関係するのかと思ったら…一応話に区切りはついているけれど、どうにかしてあげたい気持ちでいっぱい!
でもこのもどかしい読後感が味になっていました。

『シューカツ』
強面のせいか、就職先の決まらない壇田。
職業安定所の塩谷は、そんな壇田にある仕事を紹介するのだが…。

とある異世界の仕事の助手にスカウトされる話。
コメディだけど、異世界の描写がすごく細かくされているのに吃驚ですよ!
池先生はこういうものを描くのが好きなんだろうなぁ。
他の話もそうですが、描き込み量がハンパない!
グロテスクな描写が苦手という方はお気をつけくださいませ~。

『宵越しルーガルー』
ケモミミものの短編。
見たことあると思ったら、「hide and seek」に本編が収録されていました。
とってもモフモフ!そしてガッツリエロ!

『夏に死にゆく物語』
漫画家の炎芽呂とミュージシャンのロック。
ふたりは男同士で付き合っているけれど、少数民族であるふたりにとって、規制だらけのこの星での生活は不自由な事がいっぱいで…。

これを読んで、池先生が益々好きになりました。
池先生も出版社も漢ですね…!!!
この話は、この1年ほど私たちが憤り振り回されている、東京都の青少年健全育成条例改正問題(非実在青少年問題)を皮肉った内容になっています。
SFコメディになっていますが、事情を知る人が読めばかなり直球。
初出見ると2月末頃出た雑誌なので、12月の可決後に掲載されているのですね。
普段雑誌読まないので全く知りませんでした。
描かずにはいられなかったのだろう憤りの大きさに共感する。
そして、GOサイン出した出版社にも胸が熱くなる。
これは全力で受けとめなければ!!
それにしても、途中の余白ページに「ここから数ページ後、君は必ずキョトンとする…!!」と予言があって、何事かと思いました(笑)
本当にキョトンとした…!!
そういう展開?!

--
ということで、序盤はセンシティブな雰囲気で始まったこのコミックス。
読み終わってみればすべて最後の話にもっていかれました。
震災もあり、東京都の条例への関心が薄れているのではないかなと思いますが(私もそのひとり)、ガツン!と目を醒まさせられる話です。
このコミックスを読んでいるor読もうと思っている方たちは、東京都民でなくても無関係ではいられませんよね。
もちろん、私は規制に反対です。
ここは本の感想を書いているブログなので条例に対する個人的な意見は省略しますが、改めて、この条例や関係する業界などの現状を知り、しっかり考えていかなければいけないなと思いました。

…と、リアル社会に憤ってしまいましたが、ちゃんと二次元の萌えもたくさん詰まっているコミックスです!
私は最初の兄弟モノがお気に入り。
指喰いの話も含め、その後が気になる話でした。
その他、ガチムチケモミミSFアリで、いろいろなタイプの池作品を楽しむことの出来る1冊になっていると思います。
規制なんてなんぼのもんじゃい!
兄弟モノ規制されるなんてダメーーー!!と思った方は買うべし!
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2011.05.18 01:20 | 池玲文 | trackback(1) | comment(2)
            

私も、すごいなーと思いました!
作者さんも版元さんも。
最後の超展開には笑わせていただきましたが(笑)
でも実は笑い事じゃないのですよねー……

2011.05.18 22:13 URL | アキミ #7tx7L6DI [ 編集 ]

アキミさん、こんばんは!

全く予備知識無しに読んだので、「えぇぇ?!」となりました(笑)
いやもう池先生と版元さんに脱帽です。
でもアキミさんのおっしゃるように、笑い事じゃないですよね…。
大手ではなくBLの版元さんがこうした作品にGOサインだすのは勇気が必要だったのではないかなと思うと、受け取る側の私たちもしっかりと考えていかなければいけませんね。
7月の施行に向けてどう動いていくのか不安でいっぱいですが、これからも関心を持って注視していこうと改めて感じました。

コメント&TBありがとうございます!
こちらからもうかがわせていただきます~

2011.05.18 23:58 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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涕涙まくら(池 玲文)
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2011.05.18 22:11 | ボーイズラブを読む!

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