にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

夜が明けるまで :可南さらさ

4344821289夜が明けるまで (リンクスロマンス)
可南 さらさ
幻冬舎コミックス 2011-01

by G-Tools

初々しくて切なくて、共感する部分がたくさんありました。
可南先生、好きです…!
【夜が明けるまで/可南さらさ/山岸ほくと/リンクスロマンス(2011年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
高校生の怜一は、ある日従兄弟の恭介から突然告白された。
一回り近い歳の差があり、怜一が10歳になる頃には北欧に家具作りの修行に行ってしまった恭一とは、特別親しい関係だったわけではない。
半年前に帰国し日本で仕事を始めて顔を合わせるようになって以来、怜一との距離は縮まっていたが、思いがけない恭一の行動に怜一は戸惑って…。

父親は海外にいる事が多く、弟の優斗が幼い頃から病気がちで入院することが多かったため、母親も家を空けることの多かった怜一の家。
食事などを伯母の世話になることが多い怜一は、帰国した従兄弟の恭介と顔を合わせるようになります。
美形で頭もよく、職人としての腕もよい恭介は、怜一にとって遠い存在。
そんな恭介に告白され、求められた怜一は当然戸惑ってしまう。
それでも、次第にその情熱に心が揺れはじめていた怜一なのですが、入院していた優斗と恭介の抱き合う姿を見てしまった事で、今まで知らなかった、自分の中にあるドロドロとした部分に気付いてしまいます。
好きだけど素直になれない。
恭介に拒絶されることが怖い。
優斗が羨ましい。
怜一は家でも学校でも物わかりのよい優等生で、自分の中にあるそんな感情に戸惑っているけれど、でも、ずっと心の奥には眠っていた。
恋をしたことで、今まで知らなかった自分の中にある醜い部分や、臆病で無様な姿に直面することになります。

割とあっさり恭介にほだされていますが、それは幼い頃から家族の関心が弟に向けられていたために、無意識のうちに自分を必要とされることを求めていたからという部分は大きいのではないかなと思います。
怜一は優しいので、それに対して自覚的に不満を持ったりしているわけではないけれど、心の中には寂しい気持ちがある。
そして、周囲の人達から向けられる何気ない同情や、言動、そうしたものへの小さな苛立ちが少しずつ澱のように怜一の心の中に溜まっています。
恭一という、手放したくない、手に入れたい存在が出来たことで、その不満を隠しきれなくなってしまっているんですよね。
弟に対するコンプレックスが、この話の中でポイントになっています。
幼い頃からの環境によって「何でもひとりで出来るしっかりした子」になっている怜一は、優斗のように甘える事が出来ません。
意識して甘えようとしても、それは「甘えるキャラを演じる自分」にしかならなくて、自分の醜さを感じてしまう。
だから優斗の様に無邪気に甘える事が出来ない。
この部分、今まで自分が感じていた違和感が形になったように感じて、すごく共感してしまいました。
我が侭を言ったり、甘えたりすることは、好きな相手であればあるほど、簡単なようで難しい。
優等生でいる方が楽です。
周囲と距離を取って、自分を見せなくてもいいから。
それが無意識であってもなくても、我が侭を言っても相手が受け入れてくれる、許してくれるという気持ちがあるから言える。
相手を信頼しているからこそ、甘える自分を出せるのではないかなと思います。

ということで、可南先生の新刊。
上手く感想がまとめられなかったのですが、とても面白かったです!
恭介に告白され、その押しの強さに心が揺れ、弟に嫉妬したりして自覚していく。
その流れは特別目新しいわけではないのですが、怜一の内面の掘り下げがとてもしっかりしていて、読んでいて胸が痛くなる場面が何度もありました。
普段感情の揺れがあまりない怜一が、恋をして、自分の生々しい感情に戸惑いながらも乗り越えていく過程がすごくいい。
みっともない姿を見せても、それでも手に入れたいという怜一の必死な姿に、どんどん話に惹き込まれます。
共感する部分もたくさんあって、つい我が身を振り返ってしまいました。
こんなに胸に響く場面がたくさんあったにもかかわらず、冗長にならず、文章量はそこまで多くありません。
新書1冊、しかもゆとりを持った文字数でまとめられているのがすごい。
可南先生の作品は以前1冊読んで以来手にしていませんでしたが、その作品(「水に眠る恋」)も今回の作品もすごく面白くて、何故今まで読んでこなかったのかと後悔しきり!
早速既刊本を手に入れたいと思います!
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2011.02.15 01:18 | 可南さらさ | trackback(0) | comment(0)
            












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