にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

愛はね、 :樋口美沙緒

4592876466愛はね、 (白泉社花丸文庫 ひ 5-2)
樋口 美沙緒
白泉社 2010-12-17

by G-Tools

読んでいて胸が苦しくなってきました。
読み応えあるし嫌いじゃないけれど、これは続編読まないと消化不良です…。
【愛はね、/樋口美沙緒/小椋ムク/花丸文庫(2010年)】

オススメ:  早く続編を…!

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
優しくて不器用な多田望は、ダメな男に捕まってばかり。
それをいつも慰め、怒っている幼馴染みの本山俊一は、ある日、望にモデルを探しているという知り合いであるカメラマンを紹介する。
そのカメラマン・篠原に好意を寄せられ、俊一にも後押しされた望は、篠原の告白を受け入れた。
でも、望が密かに想い続けている俊一は、それを機に望から離れようとしていて…。
という、幼馴染みに片想いをしている男の子の話。
望は、子供の頃からからかわれたりしても相手に怒ったりしない、フワフワした性格をしていて、俊一はそれを放っておけず世話を焼いていた。
それは高校卒業後の今でも続いていて、俊一は望にとって、傷ついたときに逃げ込む場所になっています。
望は優しい。
ゲイである事がばれて以降疎遠になってしまった家族、最初は優しいのに、次第に心が離れ、時には暴力までふるってくる恋人たち。
理不尽なこともいっぱいあるけれど、望は怒りません。
時々でも見せてくれた優しさを思い出すと、冷たい態度が取れず、許してしまう。
それでももちろん心は傷ついていて、俊一の所に逃げ込む事を繰り返しています。
彼女のいる俊一に申し訳ないと思っていても、密かに俊一を想い続けている望は離れる事が出来ない。
読み進めるうちに、望の優しさに苛立ちを感じました。
望の優しさの裏にあるのは、とても身勝手な無関心だと思うんですよね。
幸せになりたいと願いながら、相手のことを見ているようで見ていない。
告白を受け入れても、望の視線の先には俊一しかいない。
ダメな男に捕まるんじゃなくて、望がダメな男にしてしまっているんじゃないの?
実らない恋心を抱えているのは辛いけれど、だからと言って、好きでもない相手と付き合う必要はないのでは?
そうやって人の優しさに逃げ込んでおきながら、「辛い、苦しい。生きる意味なんてあるのか」と落ち込んでいく姿がなんだかとても身勝手に思えてしまい、片想いの切なさより、望への苛立ちが募ってしまいました。
暴走してしまった篠原の行動は行きすぎているし、そういった性質は元々持っていたものだろうけれど、それを誘発した望にも責任の一端はあると思います。
大貫も五島も篠原もちゃんと望のことが好きだったのにね…と、同情してしまう。
何だかモヤモヤとした気持ちを感じながらも、形としてはなんだかんだで俊一が望の気持ちを受け入れてハッピーエンドになるのかしら?と思いながら読んでいたのですが、最後、思いがけないところに着地点がありました。
それが何なのかは伏せますが、ここまでの望の行動に対する苛立ちは、感じるべくして感じていたんだなぁと納得させられる。
ただキラキラしているだけじゃなくて、人を好きになる事で生まれるドロドロした気持ちに真正面からぶつかって、傷ついて、そして精神的に成長していく話でした。
噛み合いそうで噛み合わないふたりの心がもどかしくて、切ない。
途中まで、望にも俊一にも共感出来ず不安になっていましたが、ひと山越えてたらどんどん胸が苦しくなりました。
周囲を傷つけてはいるけれど、足掻いて苦しんだからこそ望はその先に行き着けたのかなと思うと、俊一のように安全な場所から出ようとしない人の方が不幸なのかもしれない。

ということで、最近嵌った樋口先生の新刊です!
感想がボンヤリしていますが、正直、面白かったのかどうか悩む読後感でした。
この感覚は木原作品に近いかも?
恋愛の話だけど、それよりも望の内面に主眼が置かれていた印象が強いです。
この本の最後で、ようやく望が恋愛のスタートラインに立っている。
しかし俊一はまだ準備体操中…。
あとがきには、続編の予定があり、そちらで俊一の話がされるとありましたが、この話はその続編があってようやく完結する話ですよね?
だったら、最初から前後編とかにしてくれたらいいんじゃないか?!
続編の予定とか知らずに最後まで読んだので、あとがきを読むまで消化不良な気持ちで悶々としてしまいましたよ!
俊一がどう動くかで、この作品に対する思い入れがかなり左右されそうです。
俊一もいっぱい苦しんだらいいよ。
恐らく私は望よりも俊一に共感してしまうので、俊一が苦しめば苦しむほど激痛な予感がしますが…。
そんな痛さがあるから、その先の幸せを堪能できるのかなと思います。
出来れば早めに続編お願いします!
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2010.12.21 01:05 | 樋口美沙緒 | trackback(0) | comment(4)
            

にゃんこさん、こんにちは ~♪樋口先生の新刊さっそく読まれたのですね!
私は、発売日にワクワクして購入したものの、時間がなく、まだ読めていません(-ω-)
にゃんこさんの感想から、続編が予定されているとの事なんですね~
1冊で終わりだと思って読むのと、これは続編があるんだと思って読むのでは大分違いますよね~!
これは前半だと思いつつ読んでみますね(o^o^o)
それではまた、読んだらコメントしますね~♪

2010.12.21 11:49 URL | さち #- [ 編集 ]

さちさん、こんばんは!

レスが遅くなってしまいましたが、もう読まれた頃でしょうか?
続編を読まないとモヤモヤとした気持ちが残ってしまうかなぁと思いますが、それはそれで味なのかなとも思います。
私は出来れば早く続編読みたいです…!

よろしければ、是非感想を聞かせてくださいね。
コメントありがとうございました(^^) ではでは~

2010.12.24 02:33 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

遅くなってしまいましたが、読みおわりました!

本編の内容的には、消化不良な感じが否めませんが、あとがき後のおまけのお話しがある事で、一区切りは付いてるかな?と思います。
望は確かに優しすぎて、もどかしくも感じますが、それにも理由があって..私は共感出来る所もありました
何だか、色々と考えさせる内容だなと思いました。

人を愛する気持ちは、皆それぞれに持っているのに、同じ愛じゃないと言って嘆いている。そんな望が、家族の愛に気付き、自分を愛して前向きになる展開がとても良かったです♪

望の視点からなので、片想いの切ない、心がギュッとなる感じが痛いですが、その分心に残るものは大きく感じました。

続編では、俊一視点と言う事で、とても楽しみです!2人がどうなるのか、最後まで見届けたいと思います。(^-^)

2010.12.28 18:18 URL | さち #- [ 編集 ]

さちさん、こんにちは!
感想いただけて嬉しいです~

>家族の愛に気付き、自分を愛して前向きになる展開がとても良かったです♪
とても同感!
そこまでの道のりは簡単ではなかったですが、そこにたどり着けてよかったですよね。

ダメな子だなと思いつつ、私も共感出来てしまう部分もあって読んでいて苦しかったです。
そんな望をどう受けとめてくれるのか、俊一視点の続編が気になります。
続編の予定はまだハッキリしていないようですが、読めるといいですね!

コメントありがとうございました!
来年もまたおいでくださいませ。ではでは~

2010.12.31 14:48 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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