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天国に手が届く :夕映月子

4403522629天国に手が届く (ディアプラス文庫)
夕映 月子
新書館 2010-12-09

by G-Tools

自然の中で生まれる男同士の信頼関係に萌えないわけがない!
山岳ものBLは美味しいですね~。
【天国に手が届く/夕映月子/木下けい子/Dear+文庫(2010年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
出向先の会社で、佐和俊幸は憧れの存在だった小田切敬介を見つける。
大学時代、有名な登山家だった敬介の叔父・小田切叶と一緒に登っている姿を見て以来、佐和は小田切に惹かれていた。
そして、今は亡き叶から託された言葉をずっと大切にしてきた佐和は、その言葉を胸に、小田切の冷たいあしらいにもめげず、一緒に登りたいと声をかけていた。
偶然も重なってなんとかその願いは叶い、それ以来ふたりは共に登山するようになっていたが、佐和は山登りのパートナー以上の気持ちを小田切に持つようになってしまい…。
という、登山を通して恋愛が発展する話です。
子供の頃から山の魅力に取り付かれていた佐和にとって、素質と才能に恵まれた小田切は憧れの存在。
手に届かないところにいる人のように感じていたのですが、以前叶に言われた言葉が佐和を動かします。
でも、小田切は佐和を拒む態度を取りつづける。
それは、家族とうまくいっていなかった小田切にとって、山の魅力を教えてくれた叔父の叶は特別な存在だったから。
その叶が山の事故で亡くなってからは、山でも日常生活においても心を許すパートナーを作ろうとしない小田切にとって、突然現れて叶の名前を出し、山に誘ってきた佐和は不愉快でしかありません。
でも、1度一緒に山に登ると、ふたりの関係は変わっていきます。
自然とお互いの呼吸が合い、感動を共有できるパートナーである事を小田切も佐和も感じていて、機会がある事に一緒に山を登るように。
そうした中で、佐和は自分が小田切に向ける興味や独占欲に気付きますが、それを形にして今の信頼関係が壊れてしまうのを恐れて見て見ぬ振りをしている。
互いへの信頼や尊敬があり、なおかつ山に対する姿勢やリズムも合っている相手。
そんなパートナーがそう簡単に見つかるものではないので、佐和が気持ちを告げられずにいるのはよく分かります。
なんだか、求めるものが恋愛に近いですよね。
佐和の場合、最初から憧れがあるので、小田切への関心が恋愛感情に近いものになってもおかしくない。
男女だったら、悩むことなく恋愛に転がってる場面だと思います。
でも、きっとその場合はもっと最初の頃からお互いに生々しい感情が発生して、純粋な信頼関係ではなくなってしまいそう。
そう考えると、この話は男同士だからこそ、キャラの気持ちを丁寧に追えているのではないかなぁと思いました。
そして、もうひとつこの話で重要になっているのが、小田切の変化です。
ただひとり心を許していた叶が亡くなって以降、ずっと小田切は孤独を抱えている。
佐和が現れたことで、ようやく前に進むことができます。
普段はしっかりしている男の人が、弱い部分を見せる場面が好き!
そんな顔見せられたら惚れてしまいますよ…。
山を通して、ふたりの心の変化が丁寧に描写されていました。

恋愛に発展するまでに時間をかけているので、濡れ場は最後だけ。
でも、話に惹き込まれていたので、そこに物足りなさを感じる隙はなかったです。
そこに至る流れもよかったし、エロ描写もなかなか美味しかった!
話の流れ的には難しいのですが、個人的な希望としては、山を下りてからの日常生活の中でのエッチも見たかったなぁ。

ということで、山岳ものBLでした。
夕映先生はこれがデビュー作なのですね。
山の描写が生き生きしてるなぁと思ったら、ご自身も登山されるということで納得。
私が読んだ山岳ものは、真崎先生の「白の彼方へ」のシリーズと、先日出た沙野先生の「リバーシブルスカイ」(登山しているシーンはないので正確には山岳ものではないかな)くらいですが、その中で一番登山色が強い話でした。
海とか山とか、圧倒的な自然を目にすると感動してしまう感覚に近いのですが、このテーマは無条件に惹かれてしまいます。
静かな中にある力強さに心掴まれる。
あと、仕事とかスポーツとか、男同士だからこそ生まれる信頼関係に弱い。
そこから恋愛に発展する話は私の萌えの原点な気がします。
つまり、この話はとても好みでしたw
木下先生の挿絵も雰囲気に合っていてよかったです。
面白かった!
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2010.12.12 01:07 | 夕映月子 | trackback(0) | comment(0)
            












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