にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

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祈り :綺月陣

4796400745祈り (ガッシュ文庫)
綺月 陣
海王社 2010-07

by G-Tools

追い詰められていく過程にドキドキする。
この重さ、好きです。
【祈り/綺月陣/梨とりこ/GUSH文庫(2010年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
大学卒業後、麻薬捜査官となった来栖薫。
1年前に偶然出会い、それ以来憧れの存在だった大曽根礼一と同じ職場で働けることになった来栖は、ますます仕事に一生懸命になっていた。
しかしある日、学生時代の恋人・井原哲史と再会したことで、来栖は過去に引き戻されてしまい…。

来栖はいつも笑顔で明るく、仕事も一生懸命で、職場で可愛がられている。
憧れの大曽根とも親しくなり、一見すると順調に社会人生活を始めたかのように見えるが、その裏で、来栖は自分を変えようと必死になっていた。
大曽根との距離を縮めたいけれど、人と深く関わることが怖い。
自分の弱さが怖い。
新しい職場で少しずつ新しい自分になろうとしていた来栖だが、井原と再会したことで平穏な日常は終わりを告げる。
学生時代、地味で世間知らずだった来栖に目を付け、言葉巧みに身体の関係を持ち、来栖を意のままに扱っていた井原。
だが、その井原の支配の裏にあったのは薬物だった。
何も知らないまま薬物によって性を暴走させられていた来栖は、井原と離れた後も、理性では押さえきれない身体に苦しめられていた。
新しい生活で必死に立ち直ろうとしていた来栖は、井原との再会で、逃れられない過去に絶望するのだが…。
という、過去に苦しむ来栖の話です。
来栖の過去が重くて痛い。
これが一方的に井原の悪意によるものだったらここまで来栖も苦しまないんでしょうけど、来栖は原因の一端が自分の弱さにあったと思っています。
それに、どんなに悪い男でも、井原は来栖の初恋の相手。
薬が介在していたとは言え、共依存的な関係にあったふたりの間には、いびつではあっても情が生まれている。
井原に逆らえないという諦めと情によって、来栖は井原との再会で堕ちていく自分を知りながらも拒めません。
井原との関係は、形としては終わっているけれど、来栖の中では整理できてないから過去に引き戻されてしまうんですよね。
メインカップルは来栖と大曽根ですが、話の大部分は来栖と井原のやりとりです。
井原はひたすら悪くて狡くて可哀想な男。
来栖が好きなことを自覚できないまま、薬を使って道を誤り、来栖を破滅させ、追い詰められてようやく来栖の存在の大きさを知ったような弱い男なんです。
でも、こんな男でも嫌いになれないのは、読んでいるうちに来栖に同調してしまうからかな。
大曽根との優しい関係も好きだけれど、本当の意味で終わりを告げる来栖と井原の関係の方に惹きつけられてしまいました。
それが恋だったと分かった時にはもう取り戻せない。
そんな関係が切なかったです。

井原との関係とは対照的に、大曽根とはプラトニックな時間が長くて、身体じゃなく、心の繋がりから積み重ねられていく穏やかな関係。
話の展開的にどうしても大曽根は少し影が薄いですが、大曽根の存在があったから来栖は苦しくても前を向くことが出来るんですよね。
ずっと人との関係を怖がっていた来栖が、大曽根と新しい人生を歩もうとしている。
本当の自分を見せることが出来る。
重くて痛い話ですが、来栖のそんな姿に私の心も救われました。

エロは濃いですが、ほとんどが井原との濡れ場です。
生ぬるいセックスでは満足出来ず、限界までやり尽くす激しいふたりの描写が痛々しいけれど、私はこういうエロ大好きなので激萌えでした…!
絶望の中でも身体は興奮してしまい、それにまた絶望する来栖に萌え。
綺月先生の「倒錯者Aの告白」もそうですが、破滅の予感に晒されながらセックスに溺れていく描写が好きなんです。
来栖の場合、キャラ的にもすごくいい。
普段仕事場で見せるのは無邪気な少年のような顔なのに、その裏に暗くて重い過去がある。
そのギャップに萌え倍増でした!

ということで、綺月先生の新刊です。
綺月先生はシリアスとコメディの振り幅が広い作家さんだと思いますが、今回は久しぶりにガッツリシリアスですね。
私はシリアスな作品の方が好みです。
とは言え、やはり重い話を読むのは精神的にパワーが必要なので買ってすぐには読めずにいたのですが、読み始めたら夢中になって一気に読んでしまいました!
すごく好き!!
悲壮感漂うエッチに萌え。
この閉塞感がたまらない。
明るく振る舞っていた来栖が、絶望し、怯え、諦めていく過程が痛いけれど、それを乗り越えた先にある光が優しくてホッとしました。
いっぱい傷ついたけれど、過去と向き合って乗り越えた来栖は、思いを残すことなく前を向いて歩くことが出来る。
その隣に、大曽根という大切な人がいる。
そんなラストがよかったです。
面白かった。買って良かった。
梨先生の挿絵もピッタリ。
萌えと切なさを堪能させていただきました!
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2010.08.22 02:06 | 綺月陣 | trackback(0) | comment(2)
            

こんばんは。

この作品、なんだか辛そうなお話なので私もつい先送りしてしまっていましたが、ようやく手に取りました。

出だしの薫くんが明るかっただけにその後の展開がやっぱりこたえました。それでも、梨とりこさんの絵と大曾根さんの理想化された姿に助けられて一気に読み終えた後は、梨さんのあとがきのように二人の幸せを祈りたくなります。

綺月作品はまだ数冊しか読んでいませんが、あとがきからうかがえる真面目さが作品からも感じられていいですね。

2010.11.10 00:03 URL | コモ #- [ 編集 ]

コモさん、こんばんは!

綺月先生のシリアスな話は結構ズシンときます…。
どうなっちゃうの!?と気になって、途中でやめられなくなりました。
「祈り」というタイトルがピッタリですよね!
綺月先生は振り幅大きくて、私も手を出していない作品がいっぱいありますが、いい作品がまだまだありそうで気になります。

コメントありがとうございました(´∇`)
またぜひいらしてください♪

2010.11.12 02:17 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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