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言ノ葉ノ世界 :砂原糖子

4403522408言ノ葉ノ世界 (新書館ディアプラス文庫 240)
砂原 糖子
新書館 2010-06-10

by G-Tools

「言ノ葉ノ花」とネタは同じですが、カップリングは全く別。
この設定にはやっぱり泣かされてしまいます…。
【言ノ葉ノ世界/砂原糖子/三池ろむこ/Dear+文庫(2010年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
生まれつき人の心の声が聞こえていた仮原眞也。
その力を使って、麻雀や詐欺まがいの行為をして生活していたのだが、ある日、車に轢かれそうになり怪我を負う。
その車の運転手・藤野幸孝との出会いで、仮原の心が乱されていくのだが…。

言葉と心の声を区別せずに聞いていた仮原は、幼い頃から周囲の大人たちに気味悪がられていた。
母親の動揺さえも分かってしまう。
悪意はなくても、仮原の無邪気な言葉は家族の関係を壊し、仮原がその力を理解し受け入れた頃にはもう理解してくれる人はいなかった。
大人になり、仮原は力を使って金を手に入れていたが心はささくれたまま。
そんな仮原の前に現れた藤野は、今まで出会った人達とは違い、心と同じ言葉を紡いでいることに仮原は驚く。
その人の良さに苛立ち、藤野を試すようなことをしていた仮原。
藤野がゲイだと知った仮原は、今までとは違う藤野の一面を垣間見たことで何故か心が乱され、勢いで関係を持ってしまう。
藤野の心が望むまま、「好きだ」と繰り返す仮原なのだが…。
仮原はかなり歪んだ性格をしてます。
でも幼い頃から人の心の声を聞いていたら、そんな性格になるのは仕方がないかな。
人の裏表と常に接し、1番近くにいる家族でさえ仮原を理解しようとしていない環境で、まともな性格に育つはずがない。
図太い性格でなければ、精神的に参ってしまうだろうなと思う。
他人を信じないことで自分の寂しさを誤魔化し生きてきた仮原にとって、「恋愛」は遠い世界の話なんですよね。
恋愛に限らず、人と深い付き合いをするためには、信頼関係は必須ですから。
人の好意を信じられない仮原は幼い頃からずっと孤独で可哀想な人なんだけれど、本人にとってはそれが普通だから、自分に欠けているものの大きさを自覚しきれてないところがあるんじゃないかと思います。
だから、いざ好きな相手と向き合おうとした時に、どうしていいか分からない。
仮原は子供の頃から人の汚い面を目の当たりにしてはいるけれど、人と関わり合いを持っていなかったから、虚勢の裏は意外と幼いです。
でも、特殊な能力の有無に関わらず、人を信じる事は簡単なようで難しいなぁと思うし、誰だって好きな相手の気持ちに臆病になってしまう時はあるよね。
藤野を求めて足掻く姿は、意外と身近で共感する部分がたくさんありました。

前作もですが、このシリーズの設定にはホント涙腺やられます…。
特殊設定だけど、人と関わる上で大切なところがクローズアップされていて、どんどん感情移入してしまう。
完璧に綺麗な心に人間なんていませんよ。
不完全だから、相手を理解しようとしたり、努力するんですよ。
改めてこういう事を考えると、言葉ってすごいなと思います。
ところで、藤野の「元々人間に心の声を聞く力があったけれど退化した」という仮説は面白いですね~。
それを話に上手く絡めているなぁと思いました。
でも実際全ての人にその能力があったら大変そうですね(笑)
私の腐った思考がだだ漏れ?!
それは外歩けない…!
オタ本屋に入ったら他人の妄想で目眩がすると思います(笑)
妄想だだ漏れ恐ろしい!

エロは期待通りエロかったです!
前作は攻の心丸裸でしたが、今回は受の心丸裸。
そりゃ身体の相性バッチリでしょう!という事ですよ(笑)
そして言葉責めにぴったりの能力ww
美味しかったです♪

ということで、「言ノ葉ノ花」のスピンオフでした。
設定が同じというだけで、前作のふたりは出てきませんが繋がりはあります。
直接的な繋がりではなく…これについてはここでは伏せておきます。
読後にあとがきで確かめてください。
上記に書いたように、特殊設定のおかげで話のポイントが分かりやすくなっていて読みやすいと思います。
でも、こうやって感想を書いていると、細かい部分まで深読みが出来る話なのだなぁと感じました。
藤野についてもいろいろと思う所があるのですが…。
そこを上手く言葉に出来なくてもどかしい。
「言葉」は難しいですね。
短い言葉でも、人を幸せにしたり、傷つけたり。
仮原にとって言葉は人の醜さを知らしめるものだろうけど、それでも仮原は言葉を欲しているし、仮原の心は言葉にしないと伝わらない。
藤野との出会いで、仮原がそれに気付いてくれてよかったなと思います。
このふたりの話を読んで、考えさせられる事がたくさんありました。
身につまされます。胸が痛い。
前作の方がインパクトもあり泣きましたが、今作もよかったです。
萌えもあり、読み応えありで、期待通り面白かった!
一応独立した話にはなっていますが、余村と長谷部の話があってこその話なので、是非先に「言ノ葉ノ花」をどうぞ♪

既にドラマCD化が決まっているそうですが…キャストが気になる~。

■シリーズ
「言ノ葉ノ花」 長谷部×余村
「言ノ葉ノ世界」 仮原×藤野
「言ノ葉ノ使い」 額田×栞名

言ノ葉ノ花 (ディアプラス文庫) 言ノ葉ノ世界 (新書館ディアプラス文庫 240) 言ノ葉ノ使い (ディアプラス文庫)
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2010.06.16 01:29 | 砂原糖子 | trackback(0) | comment(2)
            

はじめまして!りでると申します。
こちらはよく拝見させていただいてます。

「言ノ葉ノ世界」購入したのですが
まだ読んでません。
前作の「言ノ葉ノ花」小説&ドラマCDを
もう1回読み聴きしてからと思って。
前作は本当に良いお話で、
再度読んでも感動してました。
またCDも良くできていますね!
しばらく余韻を楽しんでました。
(初めてじゃないのに!)
これから「言ノ葉ノ世界」読もうと思ってます。
ほかであまりいいレビューじゃなかったので
気になっていたのですが
こちらのレビューを拝見して
やっぱりいいお話なんだな~と
安心して読めそうですv

Twitterもフォローさせていただきましたv

2010.06.16 10:39 URL | りでる #UXV3faoI [ 編集 ]

りでるさん、こんにちは!

「言ノ葉ノ花」いいですよね~。
私も再読したくなりました。
CDも!!
前作と比較するとどうしても控えめな印象ですが、それでもやっぱり面白いなぁと私は思いましたよ~。
今回の話もCDになる事が決まっているようなので、今から楽しみです♪

twitterもよろしくおねがいします(*^_^*)
コメントありがとうございました~

2010.06.18 09:26 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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