にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

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4344819705イノセンス―幼馴染み (幻冬舎ルチル文庫)
砂原 糖子
幻冬舎コミックス 2010-05-17

by G-Tools

切なくて胸が痛かった。
でも読後感は優しくて、砂原先生らしい作品でした。
【イノセンス~幼馴染み~/砂原糖子/陵クミコ/ルチル文庫(2010年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
同じ高校に通う乃々山睦と来栖貴文は幼馴染み。
幼い頃から睦の世話を焼いていた来栖は、いつしか睦に特別な感情を抱いていた。
だけど、純粋な心で自分を慕ってくる睦に対し、来栖はその気持ちを隠し続け、大学進学を機に離れようとするのだが…。

睦と来栖は同じ高校に通っているけれど、落ちこぼればかりの工業科にいる睦と、県内でも有数の進学率を誇る普通科にいる来栖とは環境が大きく異なる。
軽度の知的障害があり、子供のような心を持った睦。
来栖はそんな睦をいつも見守り、助けていたが、その愛情が欲望を伴う感情だと気付いてしまって以来、自分の気持ちを抑え込んでいた。
だけど睦は真っ直ぐに自分を求めてくる。
卒業を目前にしたある日、キスをして欲しいと迫ってくる睦に、来栖は耐えきれず手を出してしまい…。
という、幼馴染みの同級生同士の話。
幼馴染みというだけなら来栖はこんなに悩むこともなかったかもしれませんが、睦が精神的に幼いので話が難しくなっています。
いや、でも睦がこの性格じゃなかったら来栖はこんな感情を抱くこともなかったんでしょうね。
睦は幼い頃からずっと何の迷いも疑いもなく来栖のことが大好きで、それを隠そうともせず、真っ直ぐ来栖に気持ちを晒している。
それがどんな種類の「好き」かなんて考えていないけれど、来栖が彼女とキスをしている所を見てしまってから、自分もキスがしたい、大好きな来栖にして欲しいと思うようになる睦。
睦は来栖のことを好きなのだから、そう感じるのは当然の流れです。
でも、来栖は好きだからこそ睦にキスは出来ない。
守るべき存在の睦に自分の欲望をぶつけてはいけないと思っているし、自分の「好き」が恋愛感情かどうか分かっていない睦に勢いで手を出すなんてことが来栖に出来るはずがない。
来栖は「睦のため」に大学進学を機に上京し、ふたりは離ればなれに。
睦は状況を理解するけど、何故来栖が自分から離れていくのか、自分が来栖が好きなことがどうして受け入れられないのか、それは分からない。
睦は本人の中でも言葉ではない部分でいろいろ感じ取ったりして行動するので、感情に理屈がないんですよね。
お互いに好き合っているけど、伝わりきらないのがもどかしい。
来栖に睦を受けとめるだけの覚悟がなかった事が1番の原因だろうけど、高校生にそんな決断はムリですよ。
どうにもならないことは分かっていても、駅の改札の場面がもう胸が痛くてたまらなかったです。
この前半部分は何度も泣かされました。

その後再会してからの話が、後半の『イノセンス~再会~』。
大学卒業後議員秘書になった来栖と、上京していた睦は、8年後偶然再会します。
社会人になって益々睦との距離を感じる来栖だけど、自分にとって睦がどれだけ大切な存在なのかを知り、自分から睦を繋ぎ止めようとする。
来栖の心情の背景には生い立ちなども深く関わっているんですが、それを含め、自分の気持ちを正直に受け入れていく過程がよかったです。
遠回りしているけれど、それだけ来栖が本気で睦を想っているのが伝わってくる。
足掻いて足掻いて、でもやっぱり来栖の心を捉えているのは睦なんですよね。
まぁそこからもまだ来栖は悩んでいるわけですが…。
その話が次の『冬の向日葵』に書かれています。
ふたりがもうひと山越えるためには、来栖だけじゃなく、睦も変わらなければいけないところがある。
新しい一歩を踏み出すまでのこの緊張感。
来栖の気持ちが痛いほど伝わって来て、読んでいる私もドキドキさせられる。
こういう場面は受に感情移入することが多いけれど、今回は攻の来栖の想いに同調しながら読んでいました。

濡れ場は少ないです。
でも、キスだけでじわじわ萌えさせられるので、物足りなさは感じませんでした。
そして待ちに待ったシーンがまたすごく美味しくて!
上記に書いたように攻に感情移入しながら読んだので、来栖が必死に自分の欲情を抑えようとする仕草が溜まらなく萌えでした。
攻が耐えてる姿はいいね!
そんな来栖に対する睦の言動がまた…無自覚だけど余計に煽っているww
でもこのやりとりがあったことで、セックスが益々意味のある行為になっていてよかったです。
何はともあれ、十数年越しの願いが叶っておめでとう!と来栖に言いたい気持ちでいっぱいですよ~。

ということで、砂原先生の新刊はとても切ない話でした。
2005年に出た新書の文庫化なので作品としては少し前のものですが(因みに雑誌掲載は2003年)、こういったハードルのある設定がとても砂原先生らしいなぁと思いました。
設定だけでなく、キャラクターにも愛着が沸く魅力がある。
地元でも東京でも、睦には助けてくれる友人がいます。
睦のような人と一緒にいるのは正直とても大変だと思う。
それでも、家族でも恋人でもない距離で、ちゃんと睦を心配して見守ってくれる人がいるんです。
特に、オウちゃんと餅田。
このふたりと睦のやりとりに心があたたまりました。
恋愛面でも泣かされたけれど、こうした人たちの優しさにも泣かされて、痛いけれど読後感はとても優しくて明るい。
文庫化で追加された書き下ろしのショートストーリーは、短いけれど未来に繋がる話でした。
砂原先生らしい1冊ですね。
面白かった!
関連記事
2010.05.24 01:07 | 砂原糖子 | trackback(0) | comment(6)
            

にゃんこさん、こんにちは!
砂原さんの切なさにいつもやられている者です。
(ときどき「あれっ・・・」ていう肩透かしもあるのですが)
新刊が出たのですね! 外回りのときに大型書店さんをまわっても全然ないんですー! なんでなんで、と思いながら、ふとアマゾンで注文したら6月末配送予定だそうで、もしや人気につき重版待ちなのでしょうか。
BLで重版を待った記憶と言えば・・・・
リブレさんから初めて小説のアンソロジーが出たとき以来でしょうか。
あのときも、にゃんこさんの絶賛嵐にあおられて買いに行ったら売り切れだったんですよね。(あのときリブレ出版に問い合わせまでしちゃいましたから、よく覚えてます笑)
榎田尤利さんの短編の上手さにびっくりしたものです・・・なんて、気がつけば回顧録!
にゃんこさんの『イノセンス』の紹介文をナナメ読み(程よいネタバレチェックのため)したとたん、「砂原さん、久々にせつなさ節の予感!」、だったのに、だったのに1ヵ月お預けです!
・・・というご報告&もだえでした。
でもその代わり、にゃんこさんおすすめの麻生海さんの上下巻をゲットしてきたのです~。楽しみです☆

2010.06.09 18:31 URL | MOGU #- [ 編集 ]

MOGUさん、こんばんは~

リブレの小説アンソロと言えばあれですね!
榎田先生の予想以上のキレに吃驚&激萌えして転げ回った記憶が(笑)
久しぶりに読み返したくなりました…って私も思わず回顧録!

この作品がお手元に来るのは少し先になるかもしれませんが、砂原先生は今ちょうどディアプラス文庫の新刊が出てますよ!
私はまだ購入できてませんが、「言ノ葉ノ花」の続編なのですごく楽しみです♪
もし前作読まれていたら、まずはこれで萌え充してみてはいかがでしょうか?

早くお手元に届くといいですね!
コメントありがとうございました。それではまた~♪

2010.06.10 01:09 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

にゃんこさん! 言ノ葉ノ花、前作読んでます! 続編でたのですか!?
すぐ、アマゾンにてポチります~。ご紹介ありがとうございます~

2010.06.10 01:49 URL | MOGU #- [ 編集 ]

MOGUさん、こんにちは~

密林さんでご注文ということは、もうお手元に届いているのかしら?
私もまだこれから読むのですが、すごく楽しみです♪

ではでは!

2010.06.13 12:03 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

にゃんこさん……!
せつなかったです!(開口一番)

今となっては、寝不足の状態で、しかもシゴトに追われつつ「あと15分だけ……」なんて読み方をしてしまったのが悔やまれてなりません。
にゃんこさんのいつぞやのコメントで「読むタイミング、コンディションはすごく重要」と言われていたのに!!
こういう作品だからこそ、本当は、もっとじっくりかみしめたり、キスシーンでジワっときたりしたんじゃないかと、にゃんこさんの感想を読むにつけ思い返してしまいます。
ともあれ、期待通りの砂原先生節で嬉しかったです。砂原先生の作品って、地方と東京の距離感がよくでてくるんですけど、なんかそこが絶妙。いつも「華はない…(失礼ナ)」と思いつつも泣かされてしまいます。
『言ノ~』のほうも胸がギューッ!
胸が絞られる感覚って、ヤミツキになりますよね。不思議です、読んでるだけなのに。『間の楔』のほうは、先に映像を断片で見てしまったせいか、振り払っても振り払っても脳内で鳴り響く塩沢氏の音声……と言う感じで、どうもうまく原作だけに入り込めず残念でした。
先に書籍を読んだほうがよかったのかもしれません!(というか、吉原さんの原稿ってちょっと読みづらいですよう、と泣き言。もっと切なさMAXを味わいたかったです)

そんなわけでこれからも、にゃんこさんの感度バロメーターを当てにして仕事に励みます!

MOGU

2010.06.28 23:06 URL | MOGU #- [ 編集 ]

MOGUさん、こんばんは~。
レス遅くなって申し訳ありません!

私は途切れ途切れ読んでしまうと世界に入りこめなかったりするので、出来るだけ一気に読むようにしています。
でも、人それぞれなので自分に合ったペースで読むのがいいんじゃないかな!
もっと読書脳になったらいいのに…と日々思ってます~。

砂原先生の文章はじわじわときますよね。
胸が痛いとか、胸が絞られるとか、言葉通りだなと実感させられます。
私も病みつき!

吉原先生の文章は個性的なので読みにくい時もあるのですが、最初に出たハードカバー版は今よりすっきりした文章だったと思います。
もし読まれたのが文庫版でしたら、ハードカバー版の方が入りやすいかもしれません。
あ、でも私も塩沢さんボイスで脳内再生されてますwwねっとり~

コメントありがとうございました!
(※コメントが重複していましたので、新しい方を残させていただきました)
それでは、センサー鈍らないよう日々鍛錬していきたいです(笑)

2010.07.01 01:18 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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