にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

好きで好きで好きで :高遠琉加

4044550069好きで好きで好きで (角川ルビー文庫)
高遠 琉加
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-02-01

by G-Tools

涙腺崩壊したけれど、この痛さが好き。
恋愛の痛さも幸せもいっぱい詰まっています。
【好きで好きで好きで/高遠琉加/六芦かえで/ルビー文庫(2010年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
高校生の頃、友人の同級生・堂島慎一に恋をした三浦郁彦。
でもその初恋は、卒業間際の告白で粉々に散ってしまった。
それ以来会うこともなかった堂島と、5年後、三浦は思いがけない再会を果たす。
バイト先の花屋の娘・由布子の恋人として三浦の前に現れた堂島に、動揺しながらも表向きは何事もなく友人として接する。
そんな日々の中、次第に堂島への想いが募っていく三浦だが…。

5年前、見ているだけで、近くにいるだけでよかったはずなのに、友人だった堂島に募る想いを告げてしまった三浦。
堂島は三浦のことを恋愛対象として見ることはできないと告げ、粉々に散った三浦の初恋。
それから会うこともなかったけれど、新たな恋に堕ちる事もなく、静かにその想いを抱えて生きていた三浦の前に、5年後突然堂島が現れる。
働き先の女性の恋人として。
三浦の心は、ダメだと思いながらも再び堂島に惹かれていく。
けれど、身近で堂島と由布子の関係を見ていると、苦しくて仕方がない。
次第に歪んでいく自分の気持ちに追い詰められ、三浦はついに逃げ出すのだが…。
という、とにかくひたすら片思いの話です。
読む前から片思いの話だと知っていたし、最終的にはハッピーエンドなんだろうと分かってはいても、三浦のどうにもならない恋情が切なくて、痛くて、辛かった…。
男同士の場合、やっぱりこのハードルは高いので、友人関係を守るために告白しないという選択をしても仕方がないと思うのです。
でも、三浦の想いはそんな自制心を振り切ってしまうくらい強くて、結局勢いのまま玉砕してしまった。
この先進学して離ればなれになって、堂島の心に自分がいなくなってしまうなら、どんな記憶でもいいから自分の存在を刻み込みたい。
ふと、ある歌で「憎まれてもいいから忘れられたくない」からストーカーまがいの行動をする歌詞があって、聴いた当時(中学生頃?)は「なんて迷惑で怖い女なんだ…」と思っていた事を思い出しました。
今なら少し理解できる気がします。
嫌われるより、相手の記憶から消えてしまう方が悲しい。
そんな気持ちと、堂島に対する抑えきれない想いが三浦を突き動かし、結果玉砕してしまった高校時代。
その傷ついた恋心は5年という月日で徐々に癒されていたのに、再会したことで再び動き出します。
希望なんてないのに、忘れることもできない。
幸せそうなふたりから目を逸らせない。
誰にも悪意があるわけではないし、誰の責任でもないのに、どんどん三浦が追い詰められていく姿が見ていて辛いです。
そんな人に「希望がないなら諦めた方がいいよ」と言うのは簡単だけど、理屈が通用しないのが恋愛なんですよね。
読んでいて、とても苦しくなります。
でもそんな三浦から目を逸らせない。

一方の堂島は、三浦の気持ちを知って当然動揺します。
一緒にいて心地いいし、人間として好きではあるけれど、それが恋愛に繋がるかどうかはまた別の話。
堂島がハッキリと拒絶したのは仕方がない事だと思います。
それが再会後徐々に変化していくのですが、この過程は三浦の片思いの描写とはまた別の意味で読み応えがありました。
堂島は、三浦との再会で自分の恋愛観を改めて考える事になります。
堂島のような考え方の男性は珍しくないだろうし、それが必ずしも悪いことだとは思いません。
ただ、堂島も由布子もそこに違和感を覚えてしまったから変わらざるを得なかった。
自分が求めているものの本質に気付きます。
三浦が女だったら、こんな遠回りはしなかったかもしれない。
でも、遠回りしたことで、ふたりとも自分と向き合い、相手を必要としてる。
痛みを乗り越えた分、深い絆が出来たのかなと思うとホッとしました。

前半は三浦視点、後半は堂島視点になっているので、三浦が苦しんでいた時、堂島がどう考えていたのかが分かって面白い。
最初は仕方ないこととは言えその無神経さに少々苛つきましたが、堂島もちゃんと三浦のことを考えて、自分の気持ちを確認して、その上で三浦の手を取ってくれて本当によかった!
書き下ろしの後日談『君がしあわせになる前に』を読んで、益々その気持ちが強くなりました。
そして、このふたりの求め合う気持ちが重なり、傾れ込んだエッチに感無量。
萌えももちろんですが、「三浦、よかったね」という気持ちでいっぱいでした。
最後のエッチが堂島視点で、堂島が三浦の事を愛おしく思い、その反応に興奮しているのがすごく伝わってきて悶えました。
攻視点のエロ描写大好きだ…!

高遠先生にはよく泣かされるのですが、案の定今回も涙腺崩壊しました…。
読んでいると、だんだん自分の心がむき出しになっていく感覚。
ちょっとした刺激で胸が痛んだり、涙が出たり…心が脆くなってる。
でも、泣いた分だけ読後感は爽やかな気持ちになるんですよね。
高遠先生の作品の痛さは、ただ痛いだけじゃなくて、その先に繋がる痛みだから好きです。
恋愛の痛さも幸せもいっぱい詰まったステキな作品でした。
関連記事
2010.02.08 00:50 | 高遠琉加 | trackback(0) | comment(5)
            

はじめまして!
名前は、実名の最初の1文字です笑
とっても気になったので米らせてもらいます
(表紙の)どっちが堂島でどっちが三浦
ですか?教えてください⊂(^ω^)⊃

2010.02.22 21:37 URL | じ #- [ 編集 ]

じさん、こんばんは~

表紙の下になっている方が三浦、上が堂島ですよ♪
とても面白かったので是非どうぞ(*´ェ`*)

それではまた!

2010.02.23 01:21 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2010.03.14 20:55  | # [ 編集 ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2010.03.14 20:56  | # [ 編集 ]

Yさん、こんばんは。

連絡先にメールを送らせていただきました。
お役に立てず申し訳ありません。

2010.03.16 00:19 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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