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蛍火 :栗城偲

479640029X蛍火 (ガッシュ文庫)
栗城 偲
海王社 2010-01-09

by G-Tools

ありそうでないネタが新鮮でした。
上手く言葉に出来なくてもどかしいけれど、面白かったです!
【蛍火/栗城偲/麻生ミツ晃/GUSH文庫(2010年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
大学教授の宮地洸一と、小説家の束原千里。
ふたりは大学で出会って恋人同士となり、それ以来20年近く一緒に暮らしてきた。
だが、今では当初の熱はなく、会話もろくに交わさない冷戦状態が続いている。
ある日、些細な言い争いから家を出た洸一。
夜の町で、洸一は健太という大学生に声をかけられて…。

互いに嫌っているわけではないけれど、以前のような盛り上がりは既になく、相手のちょっとした言動に苛ついてしまう。
身体を重ねることもなくなり、時々浮気をしていることも知っている。
それでも共に重ねてきた20年という年月があるから、別れることもなく同居は続いています。
ある日些細なことから言い争いになり夜の町に繰り出した洸一は、健太という大学生と出会う。
洸一が健太を放っておけなかったのは、健太が若い頃の千里に似ていたことと、健太が思い詰めた表情をしていたから。
健太の求めに応じ、ふたりは北へ向かうのですが…。
洸一と千里の関係は冷め切っています。
でも、嫌いになったわけではありません。
ちょっとした関係のズレを修正せず放置した結果、簡単には戻れないくらい気持ちが離れてしまっているだけ。
この作品は、切っ掛けを得てふたりが互いの今を見つめ返す話です。
まずは、前半の『SIDE洸一』
洸一が健太と旅をし、健太を通して恋愛と向き合う。
そして、後半の『SIDE千里』は、残された千里が大学時代の事を振り返り、必死に恋愛していた頃を思い出す。
互いに側にいすぎて忘れていた大切な物に気付き、再び手を取り合います。
何か大きな事件があるわけではなく、日数にしたらたった3日間ほどの話。
だけど、ふたりが重ねてきた日々がこの話の土台にあるので、説得力がある。
例えどんなに盛り上がって恋愛をしていても、長い間一緒にいればこのふたりのように行き詰まってしまう事はあるでしょう。
子供がいる夫婦だったら、子供の存在で乗り切れたりするのかもしれない。
それに対して、将来に何の保証もない男同士では、ふたりの視線がずれてしまった時、修正するのは難しいでしょうね。
でも、関係を続けるのが困難だからこそ、20年間二人が共に暮らしてきたという事実はとても意味がある。
冷戦状態にあっても離れていかなかったのは、ちゃんと相手を想う心を持ち続けていたから。
どこにしまったか分からなくなっていたその心のありかを、ふたりともちゃんと見つけ出すことが出来てホッとしました。
相手が側にいることが当たり前になった日常の中で、「好きだ」と自覚し続けることは簡単ではないと思います。
燃え上がるような恋愛をしても、それは時間が経てば日常になる。
普段は忘れていても、時にはこうして相手に対する感謝や愛情を自覚し、相手に伝えることが大切ですね。
それは、恋人同士だけでなく、家族や友人などとの関係にも言えること。
自分以外の誰かと手を取り合うためには、理解されることを求めるばかりでなく、理解し合えるよう努力することも必要です。
当たり前のようでいて、意外と忘れているのではないかな…と、自分自身を振り返ってしまいました。

二人のキャラもよかったです。
両方の視点の話が収録されていて、どちらにも共感できる。
既に長年連れ添ったカップルという点はBL的に珍しいですが、回想されている過去の話を含め、大きな事件が起こる話ではありません。
二人の性格も特別個性的なわけではないのですが、それ故身近に感じやすいのかなと思います。
あと、何気ない言葉のやりとりに目を奪われる場面がいくつかありました。
「俺はおまえの何なんだ」なんて別に珍しいセリフじゃないし、洸一がこのセリフを言いたい気持ちも分かる。
でも、それに対する千里の気持ちには考えが至らず、ハッとさせられました。
そして、ここまで全然触れてませんが、健太の存在が程良いアクセントになっていてよかったです!
健太にも手を取り合える相手が見つかるといいなぁ。

すみません、上手く感想が書けませんがとても面白かったです。
この読後感を表現できなくてもどかしい。
20年という歳月で培ってきた二人の関係と、これから積み重ねられていく日々。
その厚みは、私の拙い語彙力では伝えきれません。
ハデさはないけれど、読み応えのある作品でした。
BLでは恋人同士になるまでの話が当然多いのですが、その後関係を続けていくことの方がずっと大変だと思います。
続編という形でなら他にもありますが、敢えて最初からここに焦点を絞っているというのが新鮮でした。
栗城先生、初めて読みましたがとても好印象です。
もう1冊出てるのかな?
探してみます!
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2010.01.29 01:50 | 栗城偲 | trackback(1) | comment(2)
            

にゃんこさん、こんにちは。

既に恋人同士になって長い二人が主人公というのもめずらしいお話ですが、2パートに分かれたそれぞれが、別のエピソードで語られるのも、BLではめずらしい構成だったと思います。
健太のような第三者が入るのも新鮮で、話としては地味な部類ですがじわりと味わいのある素敵なお話でした。

私は千里と健太が意外と仲良くなって、洸一を時々いじめちゃうんじゃないかと思ってみたり。
付き合いの長さに甘えて互いを思いやることを忘れてはならないということと、縁とは面白いものだなあと、そんなふうに思うお話でもありました。

後でTBいただいていきますね。

2010.01.30 09:12 URL | 秋月 #3VVjZltY [ 編集 ]

秋月さん、こんばんは!

>話としては地味な部類ですがじわりと味わいのある素敵なお話でした。
同感です!
主人公が40歳で、既に長年連れ添ったカップルで、BLとしてはホント地味ですよね。
でも、この今の落ち着きと大学生の頃のキラキラした恋愛の差がとても効いていて面白かったです。
地に足が着いていて好感度大。
恋愛だけでなく、人との付き合いにおいて大切な事って何かな?と改めて考えて、いろいろと考えさせられた話でした。

健太が千里と洸一の子供みたいな存在になって、母親と娘が父親を苛めるみたいな構図になったら面白いなぁと思います(笑)

TB&コメントありがとうございました!
レス遅くなってすみません。それではまた~♪

2010.02.01 01:15 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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