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BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

上海 :かわい有美子

434481844X上海 (幻冬舎ルチル文庫)
かわい 有美子
幻冬舎コミックス 2009-12-15

by G-Tools

旧版を積んだままにしていたら新装版が出てしまいました…。
この機会に読めてよかったです!
【上海/かわい有美子/竹美家らら/ルチル文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
幼い頃にレノックス家に拾われ、それ以来使用人として生きることとなった中国人・エドワード。
同じ年頃のレノックス家の息子・レイモンドと共に兄弟のように育ったが、レイモンドが英国のパブリックスクールに入学して以来会うこともなかったふたり。
8年後、上海に帰ってきたレイモンドと再会するが、ふたりの間には主人と使用人という超えられない距離が存在し…。

舞台は1900年代初頭。
アヘン戦争後、イギリス領地となった上海。
租界に邸宅を構える貿易商であり、次期リッチモンド伯である英国貴族チャールズ・レノックスは、失踪した中国人の使用人が残した子供を引き取った。
チャールズはその子供をエドワードと名付け、エドワードはレノックス家の使用人として生きていく事となる。
チャールズのひとり息子であるレイモンド・C・レノックスは、同じ年頃であったエドワードと兄弟のように仲良くなるが、チャールズはパブリックスクールのために上海を離れてしまう。
8年後、ふたりは再会するが、以前のような親しさはそこにはなく、主と使用人という明確な身分の違いが出来ていた。
幼い頃からレイモンドを慕い、再会後その想いが恋愛感情を含んだものだと気付くエドワード。
しかし、それは叶わぬ望み。
想いを胸に秘め、献身的にレイモンドに仕えるエドワードだが…。
エドワードが健気に想い続けているのとは対照的に、レイモンドは英国に帰ってからすっかり中国人の幼馴染みを忘れてしまっています。
そして再会してからは、大人になり、立場の違いがハッキリとしてしまったことで、益々ふたりの間には距離がある。
エドワードは自分の想いが報われることがないという事を知っていて、レイモンドの女性関係を間近で見て切なくなりつつも、近くにいられることに幸せを感じている。
この時代、上海で英国貴族と中国人の使用人の間には明確な身分差があります。
さらに、当時のイギリスで同性愛は犯罪なので、中国人で男であるエドワードは頑張りようもないのです。
当然レイモンドはエドワードを恋愛対象として見てません。
二枚目で身分も高いレイモンドは女性関係が絶えずあって、婚約までして…この時点ですでに1/3が経過(本編の1/2)。
こんな状態からどうやって恋愛に発展するのか不安になってしまいました…。
しかしここで状勢が一変!
窮地に立って、ようやくレイモンドはいつも側にあるエドワードの真摯な想いに気付き、使用人としてではなく、エドワード個人に目を向けることになります。
その魅力を知ったレイモンドはあっという間にエドワードに夢中になり、ふたりは混乱する世界情勢に巻き込まれながら、愛を貫くのでした。
エドワードがとても健気なんですよー。
自分を抑えているからこそ禁欲的な色気があって、レイモンドが夢中になるのも理解できます。
静かだけど熱い想いを秘めているエドワードは好感度大でした。
本編もよかったですが、『歌姫』と『China Rose』も面白かったです!
エドワードが益々好きになるし、レイモンドがどれだけエドワードを愛しているのか伝わってくる。
『歌姫』は第三者の永祥という男の視点なのですが、その中でエドワードが永祥に吐露するレイモンドへの想いに胸が締め付けられ、思わず涙が出てしまいました。
私は健気な受が苦手なのですが、エドワードの一途さには自己陶酔的な所が全くないので、嫌みに感じることなくスッと胸に入ってきて、話に入りやすかったのがよかったのだと思います。

うーん、それにしても正統派のハーレクインものですね~。
私は下克上ではない主従関係ものを、実はあまり読んでいないように思います。
舞台が1900年代の上海という事もあってとても新鮮。
頽廃的な中にも情熱が感じられる空気で、読みながら上海映画を思い浮かべていました。
あと、10年前の初出当時の状況は分かりませんが、こんなに朝チュンなBLは最近なかなかないですよね。
やることはやっているのに、最中の描写は殆どありません。
なのにこのエドワードの色気と言ったら!
エロ描写がなくても充分萌えがあります。

ということで、かわい先生の新刊は1998年に出た新書の新装版でした。
挿絵が田中鈴木先生から竹美家らら先生に変更になっています。
個人的に竹美家先生の方が取っ付きやすかったし全体の雰囲気も合っていると思いますが、エドワードの静かに凛とした中国人という描写は田中先生の方が合っているなと思いました。
正統派の主従物が新鮮で、エドワードのキャラも好感度大。
面白かったです!
旧版は手に入りにくいと思うので、未読の方は是非この機会にどうぞ~。
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こんばんは、いつも楽しく読ませて頂いております。

この作品は正に正統派主従モノでしたね。私も健気受けはあまり得意ではないのですが、エドワード君には思わずほだされてしまいそうです。

今回文庫版で初めて読みましたが、旧版の挿絵が田中鈴木さんというのは意外な組み合わせに思えました。挿絵も描いてらっしゃったんですね~。

2010.09.10 00:53 URL | コモ #- [ 編集 ]

コモさん、こんにちは!

主従ものに特別萌えはないのですが、この作品はふたりの主従関係がとても良い感じで面白かったです。
そして、悩んでばかりの健気受にはイラッとさせられますが、エドワードは前向きなのがいいですね!

私は挿絵の雰囲気に結構印象が左右されてしまうので、田中鈴木先生の挿絵で読んだらきっとまた違う読後感になっていたかなぁ…。
レイモンドは竹美家先生の方がイメージに近いですが、エドワードは田中鈴木先生の方がハッキリアジア系の顔で合っているし、人種の違いが伝わってくるので、どちらも味があると思います!

レス遅くなってしまい申し訳ありません!
またぜひどうぞ♪ではでは~

2010.09.13 10:54 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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