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不埒なスペクトル :崎谷はるひ

4861343860不埒なスペクトル (ダリア文庫)
崎谷 はるひ
フロンティアワークス 2009-12

by G-Tools

「不埒なモンタージュ」のスピンオフ。兄編です。
こちらの方が断然好き!
【不埒なスペクトル/崎谷はるひ/タカツキノボル/ダリア文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
頭脳明晰、容姿端麗で、学生時代からエリートコースを歩んでいた真野直隆。
だが、大手銀行員として堅実に生きていた直隆に突然降り掛かったのは、派閥争いに敗れた上司の失脚に伴う閑職への移動。
ある夜、ヤケ酒を煽っていた直隆はマキという青年に出会い、介抱されるのだが…。

今まで挫折を知らない人生を歩んできた直隆ですが、そのエリート人生は突然歯車が狂い始めます。
派閥争いに巻き込まれて閑職へ追いやられ、婚約していた彼女に振られてしまう。
プライドが高く、長男として期待もされていた直隆はそれを家族に打ち明けることが出来ず、そのフラストレーションがヤケ酒に。
その苛立ちは弟・未直にも向かっていて、飲み屋で電話越しに未直にぶつけた言葉が、思いも寄らない事態を引き起こすことになります。
飲み屋で出会ったマキという青年に襲われた直隆。
何故怒りをぶつけられたのか分からず困惑する直隆は、その後偶然再会したマキこと名執真幸を捕まえてその理由を知ろうとする。
でも、その目的を果たしても、真幸への興味は尽きなくて…。
という、トラブルから始まる関係の話。
襲われると言っても、この場合真幸の襲い受なので、直隆にとっては肉体的にはそんなに大きな被害はないのですが。
真幸が怒っていた理由は、直隆と未直の過去の出来事に起因しています。
前作に詳しくあるのですが、未直がゲイである事を相談した際、頭の堅い直隆と両親はそれを頭ごなしに否定して、未直が家出したという過去がある。
今では未直とその彼氏である三田村明義の努力によって認められているけれど、直隆としては、素直にそれを受け入れられない感情も残っている。
それは男同士と言うことより、兄が妹の彼氏を気に入らないといった程度のもの。
でも、電話越しに直隆が未直にぶつけた言葉が、真幸にはホモフォビア的に聞こえてしまい怒りを買うことになります。
まぁ、この辺りはもっと深い背景があって、真幸の過去はなかなかヘビーです。
そんなところも話のポイントになっていますが…それよりもインパクトがあるのが直隆のキャラですよ!
脅迫紛いの行動をされていたし、怒りの理由が知りたくて真幸を捕まえたという流れまでは、普通に理解できるとは思います。
が、そこからの展開が直隆ならではなんですよね(笑)
直隆はもてるし、それまで付き合っていた女性もいるのだけれど、それは直隆の職業や容姿といった要素ありきの関係。
お付き合いはしていても、「恋愛」はしていない。
仕事に関しても、人間関係を大切にするように立ち回ることをしていなかった。
頭はいいけれど、相手の感情を読むことが出来ないまま大人になってしまった直隆は、一歩レールから外れてみると、周囲と上手く歩調を合わせられません。
真幸に関しても、互いの感情が噛み合わないままで、自分の気持ちも理解できないまま突っ走っている。
基本的に直隆は真っ直ぐな性格なので、周囲からすると真幸への好意はだだ漏れなんですけどね(笑)
ただ、真幸は心に傷を負っていて人間不信気味なので、好意をぶつけられてもそう簡単に直隆を受け入れられません。
そんな真幸に直隆がぶつかっていく話なんですが、この直隆のズレがいい味出していて、なんだか憎めないキャラなんです。
感情だだ漏れなのにそれに全く気付かず、犬猿の仲だった明義に相談してしまったり…オレ様キャラと思わせといてとんだ天然野郎ですよ。

直隆の感情は真っ直ぐですが、性欲はもっと真っ直ぐです(笑)
相手の感情には鈍いけれど、肌を合わせれば理解できる…っていうか、身体の相性がいいだけか?
ふたりとも、言葉より身体の方が正直なのですね。
真幸は幼い印象ではないのですが、エッチの最中は崎谷作品によく登場するタイプの受で、直隆とのエッチはいろいろ卑猥な言葉を言ったり言わされたり、言われたりで盛り上がるパターン。
お決まりではあるけれど、私は結構コレが好きなんだなぁ。
今回は回数も多いし内容も濃いので、存分に萌えさせていただきました!
帰ろうとしたところから立ちバックに傾れ込む場面が好き~。

ということで、「不埒なモンタージュ」のスピンオフ。
未直の兄・直隆の話でした。
私は前作ちゃんと買って持ってるんですが、なんだかお馬鹿な受に食指が動かなかったのと、結局ドラマCDを先に聴いてそれで満足してしまったので、本の方は未だに読んでいません。
なので直隆がどれだけ嫌なキャラだったのかいまいち把握出来ていないんですが、今回の話の中で触れている部分だけでも十分理解できました…。
言動と直隆本人のキャラを合わせて考えると、どれだけ未直が大変だったのか伝わってきますよー。
でもこの面倒な人が、挫折と恋愛を経験した事で、一方通行だった感情を自ら相互通行にしようと努力し始める。
それまで周囲から倦厭される原因だった頭の堅さが、本人の姿勢次第で「不器用だけど一生懸命」という好意的な印象に変わります。
この印象の変化がすごく効果的だったし、何よりこの天然さ加減が直隆を憎めない男に仕立てていて、とてもよかったです!
前作が苦手だった方でも楽しめる作品だと思います。
面白かった~♪

4861341590不埒なモンタージュ (ダリア文庫)
崎谷 はるひ
フロンティアワークス 2006-11

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B001714B42不埒なモンタージュ
武内健、三宅健太
Frontier Works Inc.(PLC)(M) 2008-05-21

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ちなみに直隆は杉田さん。
イメージぴったり!
この続編のCD化もありそうな感じですね~。
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2009.12.17 00:19 | 崎谷はるひ | trackback(0) | comment(0)
            












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