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心臓がふかく爆ぜている :崎谷はるひ

4344817907心臓がふかく爆ぜている (幻冬舎ルチル文庫)
崎谷 はるひ
幻冬舎コミックス 2009-10-15

by G-Tools

分厚い割にはあっさりとした内容だったかな。
うぅ、しかしどうしても主人公に苛ついてしまいます…。
【心臓がふかく爆ぜている/崎谷はるひ/志水ゆき/ルチル文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
社員3人で始まった『グリーン・レヴェリー』は、小さいながらもロハスブームに乗り、評判を得ているハーブ&アロマショップ。
斎藤弘は社長の綾川の幼馴染みであり、設立からいいる社員のひとり。
ある日、降矢信仁という男が、大手商社のロハス系有名ブランドの営業から転職してきた。
コンプレックスで卑屈になっている弘は、容姿も能力も完璧そうな降矢に、苦手意識を持つのだが…。

弘はゲイで、容姿も普通で、性格は大人しくて、そして付き合う相手はいつもダメな男ばかり。
毎回酷い別れ方をしては落ち込み、益々自分の自信をなくていきます。
でも、表向き一社員である弘の正体は、『グリーン・レヴェリー』の軸となっている「彩」という人物。
『グリーン・レヴェリー』は、元々弘が「彩」というHNを使いネットで始めたサイトを元にして、綾川と、2年前に亡くなった鮎川の妻・彩花の3人で立ち上げ、必死に軌道に乗せた会社。
綾川が社長となり、今では社員20名を抱える規模に成長したこの会社に不満はないけれど、弘はどんどん自分のやりたかった仕事から離れてしまっていることに憂いを感じてもいる。
そして、カリスマ的な存在である「彩」と、弘自身のギャップを感じて正体を公表せずにいる。
悲惨な状況のプライベートにも打ちのめされ、どんどん卑屈になっていた弘の前に現れたのは、弘とは正反対に何事もそつなく優秀にこなしていそうな降矢。
自分のダメさを感じずにはいられない弘は、降矢と距離を置こうとしますが…。
一緒に働き始めて、元々人の体調などに敏感な弘は、降矢の異変に気付きます。
よくよく知ってみると、外見とは違って、降矢は気さくで親しみやすい男。
それに気付いた弘は、次第に心を許すようになり、惹かれていきます。
降矢もそんな弘を可愛いと思うようになり、ふたりは付き合うことに。
と、途中までは仕事を絡めとっても順調なふたり。
ところが、些細な違和感から気持ちがすれ違い始めます。
この作品の中心は、そんなふたりの関係の軌道修正過程と、それに伴って仕事面で弘が前向きになっていく過程。
この本の分厚さの割に、話はシンプルです。
プライベートも仕事も、弘が少し目線を上げたことで解決します。
終わってみれば簡単な事でも、弘としては大きな変化だったんでしょう。
…それはそうなんでしょうが…。
兎にも角にも、弘のネガティブさに私は途中から苛々しっぱなしでした…。
うだうだと自分のダメさに落ち込んで、どうせダメだと先回りして諦めて。
最初はその控えめさが可愛いと思うかもしれないけれど、いい加減にしなさい!と怒りたくなりました。
仕事に関しても、恋愛に関しても、そうやって自己完結してしまう前に、ちゃんとその気持ちを相手にぶつけるべきじゃないのか?
降矢を信じていると言いながら、結局疑いまくっているし。
もちろん、こういう言い方は綺麗事で、言うのは簡単でも実際は大変だと思います。
それに、降矢にも非はある。
…それにしてもなぁ。
そういう性格の背景に今までの経験やトラウマがあるのは分かりますが、自分に自信がない、自分なんて好かれないと言いながら、その実「どうして自分を分かってくれないんだ」と不満に思ってる。
自分は閉じこもって待っているだけ?
そいういうところに、無意識の傲慢さを感じてしまいます。
そんなループから抜け出すには、本人が行動し、気付かないといけないんですよね。
降矢と出会わなかったら、きっと弘はずっと自分の殻に閉じこもったままで、益々卑屈になっていたんでしょう。
読んでいる私は苛つきましたが、最終的にはきちんと相手に向き合って、前向きな姿勢になってくれたのでスッキリしました。

ここまでやたらと弘を酷評していますが…。
後になって考えると、それは自分にもそういった部分があって、それをどうにかしたいと思っているから余計に苛ついたんじゃないかなぁと思えてきました。
そして、一方の降矢の失敗も身に覚えがある。
言葉の選び方を間違えて、どんどん自滅して後悔することは私もしょっちゅうです。
降矢の場合、失敗に気付かずにいるから余計にドツボに嵌っているのですが。
見かけによらず天然な降矢。
本編は弘視点なので弘に苛ついていますが、もしこれが降矢視点だったとしても、私は苛ついていたと思います…。
感情移入出来るかどうか、それは作品を楽しむポイントでもあるけれど、逆に理解できるからこそ反発してしまうこともあるなぁと、今回改めて思ったのでした。

崎谷先生なので、ここでエロについても感想を~。
割と軽めだと思います。
あくまで崎谷作品比ですが、分厚い割に、エロの存在感はそこまで大きくないです。
まぁ、その性格に反して弘の経験値は高いので、降矢が予想外の弘のエロさにウハウハしてるのはよく分かります(笑)

ということで、崎谷先生の新刊、今月2冊目も新作でした。
1冊目のダリアの新刊がとっても濃厚だったので、このロハスショップを舞台にした話があっさりしているように感じてしまいます(笑)
いや、でもこちらの方が分厚いですけどね!
シンプルでアクの少ない話だと思いますが、今回は如何せん苛つきが先行してしまい、私はあまり楽しめませんでした…。
卑屈な性格の受って珍しくないし、それでも好きなキャラはいると思うんですが…この差はどこからくるのか自分でもよく分かりません。
読むときの精神状態?
上手く説明出来ませんが、弘は個人的に苦手なキャラで、今回それが敗因でした。
話自体はしっかりしているので、そこが気にならなければ楽しめるんじゃないでしょうか~。

それにしても、崎谷先生今年何冊目ですか?
12月までまだ数冊出るし。
新装版もあるとは言え、すごい量ですね~。
この作品の感想で、私のブログの感想数トップになってました。
吃驚…!
これからも楽しみにしています♪
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2009.10.29 01:04 | 崎谷はるひ | trackback(1) | comment(0)
            












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