にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

涙の中を歩いてる :水原とほる

4796400117涙の中を歩いてる (ガッシュ文庫)
水原 とほる
海王社 2009-09-28

by G-Tools

ネタが美味しい…!
話は重いですが、堪能させていただきました。
【涙の中を歩いてる/水原とほる/梨とりこ/GUSH文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
大学生の野々村有也は、ある日馴染みのゲイバーに来た男・高林に目を奪われる。
高林は、有也が小学生の頃、心臓の手術をした時に親身になってくれた研修医で、有也にとって、高林は憧れの存在だった。
その高林と再会した有也は自分の正体を隠したまま近づこうとするが、高林はサディスティックな性癖の持ち主で…。

高校生の頃に自分がゲイなのだとハッキリと自覚した有也は、大学生になって東京に出て来たことを切っ掛けに、少しずつ自分を出していこうとします。
大学では自分の性癖を受け入れ、仲良くしている友人たちがいる。
そして、同志が集まるゲイバーに通うようになり、信頼できるマスターや、何かと世話を焼いてくれるタキという知り合いも出来、マイノリティである寂しさを紛らわせてくれる場所を見つけた有也。
パートナーはいなくても、穏やかな日々を送っている。
そんなある日、ゲイバーで出会ったのは憧れていた研修医・高林。
憧れの人が自分と同じゲイで、10年経った今隣に居る。
普段は控えめで、ゲイバーに来ても誰とも関係を持っていなかった有也だけれど、高林に対する興味は大きくなるばかり。
でも、高林にはひとつ問題がある。
それを知るマスターに止められても、有也は高林に近づきたくて…。
高林の問題。
それはサディスティックな性癖を持っていることです。
さらに、高林の好みは線の細い、少年のような男の子。
こんな好みに合う相手は当然なかなか見つからないし、問題も起こりやすい。
だから、高林は好みの男の子に声をかけ、自分の性癖を明かして合意の上で関係を持っています。
声をかけられた有也は、Mではないし、そもそもセックスの経験も殆どないにも関わらず、高林を繋ぎ止めたくて関係を持ちます。
想像以上の苦痛に諦めそうになる有也ですが、高林の寂しさや葛藤を次第に感じるようになり、離れられなくなってしまう。
高林を癒したいと思うようになるのですが…互いに素性を明かさず、肉体関係だけで繋がっている状態では、なかなか前に進めません。
高林の問題はとても複雑。
小児外科医がそんな性癖を持っている事だけでも問題だけれど、高林の場合、更に加えて「少年っぽさの残る容姿」が好きなのです。
自分の指向が所謂「小児性愛」と呼ばれるものなのかどうか、それは高林の中でもハッキリとした決着がついていません。
でも、職業柄そうであってはいけないと思っているから、高林はそれを直視しないようにしています。
もちろん高林は未成年には手を出していませんが、その性的嗜好がかなり曖昧なラインにある事には変わりありません。
実際に実行していなくても、高林の職業的に、「少年っぽい男性」を好きだというだけで問題ですよね。
そういった事情で高林は深い業を背負って生きていて、高林を救いたいと有也が思っても、そう簡単にはいきません。
うーん、BLにはいろいろな悩みを持った人が登場しますが、高林のようなパターンは初めてです。
これは…確かに苦悩しますね。
開き直れる内容ではない…。
最初はSMキタ!と思ってワクワクしながら読んでいましたが、途中からは高林が可哀想になってきました…。
有也じゃなくても、高林の葛藤を知ってしまったら、どうにかしてあげたいと思うかもしれない。
普通はそんな一面を知るまでに至らず逃げ出すんでしょうが、有也は長年の憧れがあるからこそ、高林にそこまで近づくことができたんでしょうね。
最終的に問題が解決したのかどうか微妙なのですが(捉え方次第?)、何はともあれ、高林と一緒に歩いてくれる相手が出来てホッとしました。

上記でも触れましたが…SMデス!!!
と言っても、有也はMの素質があっても元々はノーマルなので、ふたりで世界を作っていくようなSMではないです。
高林が打ったり罵ったりするのを有也は耐えていて、その中に時々垣間見える優しさを見つける事で最初は満足しています。
でも途中からはその辺りが有也の中でごっちゃになってきて、次第にこのプレイに慣れていくんですよ~w
水原先生の作品でSMプレイが出て来たのは今まで何回かありますが、毎回すごく萌えます!
エ○マシーンで悶えそうになりました…!
一般受けはしませんが、私はSM大好きです!
高林が、プレイ以外の所では落ち着いた大人であるところもよいです。
普段から傲慢な男より、高林みたいな男が、しかもそのプレイに対して葛藤を抱えている男が、一転してドSになるのがいいと思います!

ということで、なんだか上手くまとめられていませんが、水原先生の新刊はSM要素を絡めた話でとても好みでした!
萌えだけじゃなく、話的にも読み応えがあります。
今回高林のキャラが効いてました。
受の有也は水原作品ではよく見るタイプですが、高林は珍しく反社会的な人ではなく、普段は真面目で志の高い医師です。
有也が相手の圧倒的な力に引き込まれていくのではなく、ちゃんと高林の内面に惹かれているので、読んでいて納得できる。
こういうタイプの受には私はあまり感情移入できないので、高林に魅力があったのがよかったです。
それに加えて、大好物のSM!!
回数もあるし、中身も濃いし、堪能させていただきました~。
ご馳走様です。
大変美味しゅうございました!

あー、水原先生は当たり外れ多いけれど、こうして時々大当たりがあるからやめられないんですよね…。
次作を待っています。
関連記事
2009.10.22 01:57 | 水原とほる | trackback(0) | comment(0)
            












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://macnyanko.blog22.fc2.com/tb.php/770-1f0c108e

最近の記事

プロフィール

Author:にゃんこ
漫画も読むけれど、やっぱり小説が好き! 小説を中心にBL本の感想を書いています。

このBlogについて:Read me

日記&一言感想
→ にゃんこ雑記
お知らせ用twitter
お知らせ
中の人はこちら
つぶやき

Twetter

RECOMMEND

参加させていただいています!

【このBLがやばい!2019年度版】
(漫画中心に小説、CD含めBL全般)

【はじめての人のためのBLガイド】
(ほぼ漫画のみ)
はじめての人のためのBLガイド

作家さん別感想記事リスト

Comment

Trackback

サイトリンク

BL Novels TB

BL Comics TB

BL×B.L.People


お役立ち


with Ajax Amazon

メールフォーム

基本的にレスは雑記の方でしています。数日経っても応答がない場合は送信エラーの可能性があります。「取扱説明書」を参照してください。

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード

| ホーム |