にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

スリープ :砂原糖子

4403522238スリープ (新書館ディアプラス文庫)
砂原 糖子
新書館 2009-09-10

by G-Tools

発作萌え。トラウマ萌え。
設定だけでテンション上がりまくりでした!
【スリープ/砂原糖子/高井戸あけみ/Dear+文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
ナルコレプシーという睡眠障害を患っている倉知馨は、いつ襲ってくるか分からない発作に気を遣いながら毎日を過ごしている。
同じマンションに住む同級生・上木原喬は、そんな倉知をフォローしているのだが…。

ナルコレプシーというのは、強い眠気の発作を起こす病気。
倉知はカタプレキシーという脱力発作も伴っていて、いつ発作が起きるか分からない状態で毎日を過ごしています。
発作は時間や場所を選ばず起こるので、事故になる可能性もある。
そんな倉知の毎日をフォローしているのは、同じマンションに住む上木原。
厄介な病気の上に、気が強くて歯に衣着せぬ物言いをする倉知は、周囲から反感を持たれやすい。
上木原がなんだかんだ文句を言いつつ、いつもちゃんと助けてくれるのは、倉知への気持ちが友情以上のものだから。
でもその気持ちを伝えられないまま、上木原は軽い態度で女の子と付き合ったり、倉知をからかったりして自分の気持ちを誤魔化している。
倉知とは逆に不眠症を患っている上木原には、何か抱えているトラウマがあるようだけれど、それを倉知に見せようとはしない。
そんな態度に、苛立ちを募らせていた倉知。
ある日起こった事件を切っ掛けに、ふたりは距離を置くようになるのですが…。
ふたりとも子供の頃の体験から、睡眠障害になってます(断定はされてないけど、おそらく切っ掛けにはなっている)。
でもそんなトラウマを表には出さず、倉知は他人を拒絶して、上木原は他人とドライな付き合いをして、普段は自分を守ってる。
相手の過去に何かあったのだろうと思ってはいても、まだそこまで心をさらけ出しているわけではないので互いに深入りはしません。
上木原は倉知を好きだけど、大切に想うからこそ踏み込めなくて、距離を取るためにいい加減な言動を取ったり、女の子と付き合ったりしてる。
でもついにその均衡が崩れて、ふたりは相手に正面から向き合うことに。
全体的に切ない空気が漂っていて、ふたりの不安定さにドキドキさせられました。
倉知も上木原も、自分の中にいっぱい溜め込んでるんですよね…。
こういう閉塞感いっぱいの雰囲気が好きです。

倉知が笑わないのは感情の高ぶりが発作に繋がるから。
でもその理由以前に、倉知は表情や感情が乏しくて、それは本人が自覚している以上に過去の経験が影響しているんだろうと思います。
なんだか倉知を見ていると、胸が痛くてたまりませんでした。
自分が傷つかないために自分を抑え込んでいて、でも身体は耐えきれなくて発作を起こしてしまう。
病気の原因は精神面にも肉体面にもあって、そんな簡単に説明できるものではないんだろうけど、過去のトラウマが要因のひとつになっている事は間違いない。
上木原の場合はもっと直接的だし。
悲観しているだけでは先に進めないけれど、その状態が日常になっているのは悲しいことですね。
「割れ鍋に綴じ蓋」という表現が何度も出てくるけれど、まさにこのふたりはそんな関係。
同じにおいを感じて惹かれ合い、お互いに必要としているんだろうなぁと思います。
それでもやっぱり他人の心なんて見えないから、理解し合うまでには時間がかかっているんですが。
ひと山越えて、ようやく自分の気持ちを自覚して、欲しいものに手を伸ばすことができてホッとしました。

今回、私はネタ的にとっても萌えました。
発作萌え。トラウマ萌え。
発作に限らずだけど、自分ではどうにもできない感情とか肉体的な変化に翻弄されるという状況に弱い。
特に、普段自分を出さない人がそうなると、なんだかもう悶えてしまう…。
なので今回はあらすじを読んだ時点で期待いっぱいだったのですが、倉知はことごとく私の萌えポイントをついたキャラで美味しかったです!
過去の事とか、病気のこととか、そこまでのいろいろな状況を考えると、倉知にとって自分からセックスしようとするのは、最大限相手を受け入れようとしているってことなんですよね。
そう思うと、最後のふたりの濡れ場がとても萌えました。
あぁもう倉知可愛いな!

ここまで書いた部分についてはとっても満足です。
ただ、読後感は少し物足りなさを感じてしまう。
倉知はとてもキャラが立っているんですが、一方の上木原のキャラがボンヤリしていたように思います。
倉知の印象が強すぎて霞んでしまったのかな。
上木原も相当いろんなものを抱えていそうだけど、その辺りにあまり触れないまま話が終わってしまって、気になって仕方ありません。
あと、優一と松谷がやたらと後を引く感じなのですが…。
続きがあったりするのかな?
あればぜひ読みたいです!

というわけで、あらすじを読んでワクワクしていたこの作品。
期待通りの発作&トラウマ萌えを堪能できて、最後のエッチではニヤニヤが止まりませんでした…!
倉知みたいに「自分を抑え込んでいるけど自覚なし」というキャラは無条件に惹かれてしまうんですよねぇ。
普段無表情なだけに、そのギャップにやられてしまう。
多少物足りなさは感じましたが、萌えが上回ったので私は満足でした。
そういえば、あとがきに「コメディだと思って突き進みました」とあるけど(最終的にはシリアスになってるわけですが)、この設定どう転んでもコメディじゃないだろう!と思わず突っ込んでしまいましたよ…。
いやいや、コメディにならなくてホントよかったです(笑)
どっぷりシリアスという訳ではないですが、内容的には重めで読み応えがありました。

ちょっと余談。
このナルコレプシーという病気、なんか以前出会った気がするなぁ…と思ったら、「マイ・プライベート・アイダホ」という映画でリヴァー・フェニックスが演じていた人物が患っていた病気でした。
同性愛とか近親相姦とか、キーワードが被りますね。
見たのはかれこれもう15年くらい前で、内容はあまり覚えてないのですが…。
思い出したらまた見たくなってきた!
近々レンタルショップに行ってこようと思います。
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2009.09.14 00:50 | 砂原糖子 | trackback(0) | comment(0)
            












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