にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

4062866161花の棲処に 東景白波夜話 (講談社X文庫 はG- 7 ホワイトハート)
鳩 かなこ
講談社 2009-09-04

by G-Tools

シリーズ第3弾はスピンオフ。
思いがけないカップリングだけど、なかなか美味しかったです。
【花の棲処に 東景白波夜話/鳩かなこ/今市子/ホワイトハート(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
湯島にある陰間茶屋「花ちょう」の女将に拾われ、養子として育ったおりん。
養子といっても、いつかは陰間として独り立ちしなければいけない身。
水下げ(水揚げ)前のおりんは下働きをしていたが、ある日、店の外で雨に打たれるまま立っている男を見かける。
おりんは見過ごせず傘を貸し、それ以来その男・吉田誠志と親しくなるのだが…。

吉田はおりんに傘を借りて以降、何かと理由を付けておりんを外へ連れ出します。
おりんも吉田に好感を抱いていて、次第にいっしょに過ごす時間を大切に想うようになる。
いつか客を取ることになる自分と吉田とでは住む世界が違うのだと感じていても、おりんはその優しさを手放せない。
しかしある日、吉田が自分を男だと知り愕然するのを目の当たりにし、吉田の前から逃げ出してしまう。
そして、吉田の正体を知ったおりん。
そんな中おりんの水下げが決まり、準備が進んでいく。
お互いに騙し合っていたのだと静かに忘れようとしていたおりんの前に、ある晩吉田が現れて…。
今回は、本編で与一郎の世話をしているおりんのスピンオフでした。
おりんが与一に引き取られる前後、陰間茶屋に身を置いていた時、与一郎たちと反目し合っている刑事・吉田と実は関わりを持っていたというエピソードです。
お互いにそんな未来があるとは知らないまま出会い、心を通わせているのですが…。
誤解や立場やタイミングなどなど。
いろんな要素がふたりの気持ちをすれ違わせてしまいます。
何のしがらみもない状態だったら、このふたりは幸せになっていたのかなぁと思わないでもないのですが、でもこれは吉田がおりんを女の子と思っていたから成り立っていた関係なんですよね…。
プライドの高い吉田も、恋愛をするとこんな可愛くなるんだなというのが新鮮で、いけ好かない男という印象が変わりました。
まぁ、プライドが高すぎて状況を受け入れられないのは仕方ないかな。
一回りも年下の男の子相手ですからね。
堅物の吉田にはこの状況を打破できないでしょう。
しかし何と言っても、今回はおりんの抱えていた寂しさがすごく切なかったです。
気は強いけど、心の奥ではいつも誰かに必要とされる事を求めてる。
吉田に惹かれたのも、ただ優しくされたからではなく、その優しさの奥に自分をひとりの人間として認めてくれている部分を感じたからです。
でもそれは自分の勘違いだった…と、おりんはショックを受けますが、一方で世の中そんなのものだと諦めているとこもあります。
本当はそんな簡単に消化できる事ではないのに、そう思う事で自分の心を守っているおりんが痛々しい。
吉田とは気持ちがすれ違ったまま、おりんは与一郎に身請けされ、そこで吉田と再会することになります。
お互いに傷を抱えながら、以前とは違う立場で再びふたりがどのような道を辿るのか、その後がとても気になる。
吉田の手紙の行方も。
溜め込んでいた心の傷は、与一郎に引き取られた後一緒に暮らすことになった斎藤によって癒されるのだけれど、それとは別の部分で、吉田という存在はおりんにとって必要なんだろうなぁと思います。

おりんは陰間茶屋にいて、水下げの為の準備もしていたということで、その手の描写が出て来ます。
兄的な存在である陰間の由布にいろいろ仕込まれるんですが…。
おりんが性的に初心で、徐々に開発されていく過程に萌えました。
可愛いなぁおりん。
そして、吉田との場面がまたとってもいいんですよ~。
初エッチで誘い受だけど、その前に仕込まれているのでその辺に無理は感じません。
やっていること自体も萌えるんですが、これは精神的な繋がりの方に萌えます。
吉田への愛憎が渦巻いていて、露悪的な態度をとるおりんが切なくて切なくて…。
ここで吉田におりんを理解しろというのは無理な話だと分かってはいるけど、こんなことをさせている吉田にちょっと怒りたい気分になってしまいました。
しっかりしてよ、吉田さん!

ということで、東景白波夜話シリーズ第3弾は、おりんと吉田のスピンオフでした。
あらすじを見たとき、吉田って…あの吉田??という感じで、まさかこのふたりにそんな過去があったとは!と驚きました。
犬猿の仲だけど、相手に気があるから意地悪してるのかなぁという印象は持っていたんですけどね。
こんな因縁があるふたりだったとは。
既刊本を読み返したくなりました。
メインカップルより、こちらのふたりのカップリングの方が私は好きです。
あ、気付けばこれまたツンデレ仔猫受だわ…。
私おりんみたいなタイプに弱いんですよね~。
早く堅物の吉田が素直におりんへの気持ちを認めて、おりんの心の隙間を埋める相手になってあげて欲しい!
あ、文章的にも、おりんが比較的素直に行動してくれるし、情景描写が今までより少なめだったように思うので、前回と比べると格段に読みやすかったです。
今回、こうしてふたりが複雑な想いを抱えている事を知ったことで、本編の方をより楽しめそうです。
でもこのふたりの話も決着がついていないということは、まだまだシリーズが続くと言うことですか…?
あまり引き延ばされると気持ちが冷めるので、サクサクっと進めて欲しい。
特に藤吉と与一郎の方は、そろそろお腹一杯です…。

■東景白波夜話シリーズ
第1弾 「暁闇に咲う」
第2弾 「夏夜のたまゆらに」
第3弾 「花の棲処に」
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2009.09.09 00:37 | 鳩かなこ | trackback(0) | comment(2)
            

にゃんこさん
コメント待ってました!
私もこのようなカップリングが好きかも。さっそく気をとり直して止まった第一弾を読みなおしてきます。。。いきなり第三弾は無理でしょうか?こっちのほうが読みたいですけど^^;

2009.09.10 14:15 URL | メグ #- [ 編集 ]

メグさん、こんにちは~

本編カップルよりこちらの方が好きです!
でも、やっぱり最初から読んだ方がより楽しめるかと。
驚きという要素も入りますし、人間関係や設定も頭に入っていた方がいいと思います。
大変ですが、是非最初からどうぞ…(^_^;)

コメントありがとうございましたw

2009.09.10 18:09 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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