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欲望と純潔のオマージュ :華藤えれな

4861343607欲望と純潔のオマージュ (ダリア文庫)
華籐 えれな
フロンティアワークス 2009-08-13

by G-Tools

華籐先生、実はちょっと苦手意識があったんですが…。
今回は面白かった~
【欲望と純潔のオマージュ/華籐えれな/三雲アズ/ダリア文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
祖父の経営する芸術大学の学生課職員として働いていた八幡蒼史。
ある時、プラハからの留学生・カレル・バロシュと出会い、陶芸をやりたいというカレルに実家の窯を貸すことに。
次第にカレルに惹かれ、関係を持つようになった蒼史だが、留学生であるカレルとの関係には期限がある。
カレルからの熱い誘いに、蒼史はプラハについていくことを決めるのだが…。

蒼史の前に立ちふさがったのは、複雑な家庭環境。
カレルの帰国前夜、ある事件が起こって蒼史はカレルとの未来を手放さざるを得なくなってしまう。
でもそれを知らないカレルは、何の説明もなく消えた蒼史に、自分は捨てられたのだとショックを受けたままプラハに帰国。
恋愛にも、芸術家としても挫折と模索を経て、数年後、カレルは過去を断ち切るために制作した彫像で大きな賞を取る。
一方の蒼史は、事件後身動きが取れないまま時間が過ぎ、さらに自分の身に降り掛かったある出来事によって絶望してしまう。
それでも、カレルへの想いを断ち切れずにいた時に知ったカレルの個展。
プラハで受賞を記念した個展が開かれる事を知り、居ても立ってもいられずプラハに向かった蒼史。
でも、そこで見たのは以前のカレルの作風とは違い、陰があり、そして蒼史への憎しみが感じられるような作品たち。
そして、思いがけず再会してしまったカレルの態度は冷たく、蒼史は突き放されるのだが、贖罪のために1ヶ月間彫刻のモデルをするという要求を受け入れて…。
再会しても蒼史が真実を話すことはなく、別れたときに出来た歪みを正さないまま、ふたりだけの生活が始まります。
冷たい態度を取っていても、カレルは蒼史を心から憎んでいる訳ではありません。
突然現れた蒼史の行動に、ちょっと戸惑っている部分が大きい。
蒼史の気持ちが見えない事に苛立ちつつも、創作を進めていきます。
天才肌で傲慢なところはあっても、基本的にカレルは攻撃的ではないし、挫折を経験したことで人間的にも成長してる。
ただ、やっぱりちょっと自己中心的なところはあって、自分を抑えようとする控えめな性格の蒼史の内面を理解しようという姿勢が足りなくて、ふたりの気持ちが通じ合うまで時間がかかってしまいます。
まぁ、それでもカレルは十分頑張ってると思うんですが…。
蒼史の方の問題が大きすぎるんですよね。
出生の問題から、常に目立たないように子供の頃から育ってる。
精神を病んでしまった母親を抱えていて、家を離れることも出来ない。
そこに現れたカレルは、外国人らしい情熱と強い意志を持っている人物で、蒼史はどんどん惹き寄せられていきます。
カレルと出会い、前向きに生きていこうと思えるようになった蒼史は、すべてを捨てカレルについていくことを選ぶくらいカレルを愛していた。
でもそれを諦めざるを得ない事件が起きてしまうんですが、これはもう蒼史としてはどうしようもないんですよ。
そうするしかない事態でした。
数年後ようやくしがらみから解放されるのですが、更に不幸が襲いかかります。
どんな事情があるにしろ、自分から切った相手の前に今更出て行って償おうなんて、自分勝手で潔くない行動なのかもしれない。
償うなんて申し出ても、自己満足と思われても仕方ない。
でも、自分にもう時間がないかもしれないという状況で、秘め続けていたカレルへの想いを、プラハでカレルの作品に触れることで自分に刻み込みたいという蒼史の願いは切実で切ないです。
そんな状況でも冷静だった蒼史が、錯乱し、必死になる場面があるのですが、蒼史の抱えている不安や、抑えきれないカレルへの想いがヒシヒシと伝わってきて胸が締め付けられました。
あー、こういうネタは無条件に弱い。
バッドエンドではないんだろうなと思っていても、ハラハラさせられる。
紆余曲折を経て、ようやく得ることの出来たふたりの新しい生活がとてもあたたかくて、ホッとしました。
カレル、いいやつだ。

濡れ場は何度もありますが、描写は控えめです。
心理描写の中に入り込んでいるので、エロさは感じない。
でも、デッサンとか石膏とか、芸術的な要素がすごく効いていて萌えました。
蒼史が覗いたカレルのデッサンがどんななのか気になってしょうがない!

私、実は最近華籐先生の作品は手を出していませんでした。
受が健気すぎるのに苛々してしまって…。
「ひとりでグルグル悩んでいないで、さっさと相手にぶつかっていけばいいじゃない!」「言いたいことがあるならハッキリ言え!」と、突っ込みたくなってしまうんですよねぇ。
でも今回、蒼史が健気であることは間違いないんですが、その背景には強引さは感じなかったし(昼ドラ的なお決まり感は多少あるけど)、自分が蒼史でもそうしただろうなと思えたので納得できる展開でした。
あと、もう一つ華籐作品に限らずなんですが、外人攻ってちょっと苦手。
特にセレブでオレ様な、男性ホルモンムンムンしているような方たちに歯が浮くような甘いセリフを吐かれると…なんかお腹一杯になってしまう…。
ただ、その点も今回は大丈夫でした。
カレルは攻と言っても線細いし、外人らしい情熱はありますが、度を超した甘さはなかったです。
舞台がプラハというのがすごくよかった。
…そうか、ラテン的なノリがダメなんだな、私。

ということで、私にとっては久しぶりの華籐先生でした。
新刊台にあってもスルーしていたんですが、友人に勧められ、それじゃあ…と読んでみたら…。
面白かったです! 勧めてくれて感謝!
健気でもこれはちゃんと納得できる健気さだったし、全体の雰囲気もよかった。
舞台となっているプラハに興味がわきました。
満足♪
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2009.08.30 00:25 | 華藤えれな | trackback(0) | comment(0)
            












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