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BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

眠る兎 :木原音瀬

4344816366眠る兎 (幻冬舎ルチル文庫)
木原 音瀬
幻冬舎コミックス 2009-04-15

by G-Tools

木原先生がこんな可愛い話を書くとはちょっと吃驚。
可愛いと言っても、あくまで木原作品比ですが…。
【眠る兎/木原音瀬/車折まゆ/ルチル文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
高校生の里見浩一が出した一通の手紙。
をれを切っ掛けに始まった高校教師・高橋誠人との関係は、互いに秘密を抱えたまま続いていた。
断らないといけないと思っていたのに、浩一はいつしか男に惹かれていて…。

同級生たちと見ていたゲイ雑誌の文通コーナーに、遊び半分で自分の名前で手紙を出されてしまい、その返信が来た。
それだけでも悪戯が過ぎると思うのですが、浩一は好意を寄せる女の子の提案を断り切れず、その手紙の相手を見に行きます。
でも、そこにいたのは名前を偽り手紙を出していた高校教師・高橋。
同じ高校とはいえ面識はないので、大学生だと言う浩一の嘘に、高橋は全く気が付きません。
最初は断ろうと思っていた浩一だけれど、恋愛に慣れていないのに、必死に相手に尽くそうとする高橋を目の前にすると、いつまでも言い出せません。
後ろめたい気持ちを抱えていた浩一ですが、いつしか一緒にいることを楽しいと感じるようになり、それは恋愛感情に発展。
互いに本当のことを伝えて、恋人同士として関係が始まります。
でも、自分が高橋のいる高校の生徒であることだけは言い出せなかった。
それは浩一が思っていたよりも、高橋にとっては衝撃が大きくて…。
5歳年下が実は10歳年下だった…というくらいなら、臆病な高橋でもそこまでショックを引きずらないと思います。
が、それが自分の職場の生徒で、相手は自分のことをずっと知っていたとなると、これは高橋が逃げてしまうのも仕方ないですよね。
元々高橋は自分が追いかけて成立した関係だと思っているから、その事実を知って、自分がからかわれていたんじゃないかと思ってしまうのは当然です。
笑って流せるような性格じゃない。
その辺りを気遣えなかった浩一に非はあるわけですが、でもまだ高校生ですからね。
しかも高橋に負けず劣らず恋愛経験値が低いですし…。
初心者同士の恋愛は、周囲が見えなくなるくらい盛り上がる反面、些細なことから一気に崩壊してしまう危うさも孕んでる。
経験を重ねることで、勢いだけじゃなくちゃんと相手を理解しようとする姿勢とか、冷静な状況判断とか、少しずつ成長して理解していくのかなぁと思います。
その過程で別れや出会いがある場合もあるし、このふたりのように更に結びつきが強くなる場合もある。
恋愛の上手いヘタには個人差があるから、失敗が少ない人だっているんだろうけれど、こうやって気持ちをぶつけ合って問題を乗り越えていくことって大切だなぁと、出会いはどうあれ養子縁組まで辿り着いたふたりを見ていると思いました。
なんだか羨ましい。

あー、それにしてもこのふたりはもうちょっと周囲に気を遣うべきですよね(笑)
柿本がどんだけ苦労しているかが、柿本視点の『春の嵐』でよく分かりました。
でもそのおかげで柿本も目覚めているわけだから、まぁ悪いだけでもないですがー。
もうね、柿本の話が予想以上に美味しくて、かなりテンション上がりましたよ!
なんとなく攻かと思っていたら…受デスか!!
しかもなにこのツンデレ!!
志田くんには粘り強く頑張っていただきたい。
最後の最後で胸を打ち抜かれました。
こういうキャラ好きだなぁ。
表題作に加え短編が2本収録されていたのですが、この『春の嵐』も『冬日』も面白かったです。

2002年にBBNから出ていた作品の文庫化です。
木原先生の雑誌デビュー作らしく、初出は1995年…。
携帯電話も出てこないし、そもそも手紙で文通という事自体が今では珍しいくて、そういう部分では時代を感じます。
でも、軸は恋愛において普遍的な要素なので違和感はありません。
それより、こんな可愛い話を木原先生が書くのか…という所に驚きでしたよ!
書き下ろしの『春の嵐』のねじれ具合はいつもの木原臭を感じるので、余計にそう思うのかもしれませんが。
身構えず、安心して読めます。(あくまで木原作品比)
アクが強い木原先生を求めて読むと物足りなさを感じるかも知れませんが、私は読んでいて楽しかったし、最後の柿本の可愛さにやられました!
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2009.05.06 00:27 | 木原音瀬 | trackback(1) | comment(4)
            

はじめまして

このお話は小説B誌掲載時に、切抜き保存する位にお気に入りでした。
でも、木原作品といえば痛い系な話の感想ばかりで・・・

この「眠る兎」を可愛い作品と書いている方がいたというだけで、とても嬉しく思いました。

しかも、出版社を変えた新装版では書き下ろし?もあるとか。

BBN版持ってるけど、購入リスト入り決定です。

情報ありがとうございました。

2009.05.13 00:29 URL | RU-RE #- [ 編集 ]

RU-REさん、こんにちは!

私は木原先生の作品をそこまで読んでいるわけではないのですが、痛かったり重かったり一筋縄ではいかない作家さんだなぁと思っていたので、今回はおや?という感じでした。
でも冷静に振り返ってみると、やっぱり王道のBLではないんですけどね(笑)
それでも、一生懸命恋愛しているふたりがとても可愛く感じました。

木原先生は引き出しがいっぱいありますね~。
おもしろかったです!

コメントありがとうございました!
参考にしていただけて、とてもうれしいです(*^_^*)
それではまた~

2009.05.13 14:51 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

私は旧版で読みました。
デビュー作らしく、木原さんにしては甘味度高めですよね。
ただ、この作品と前後して読んだ『情熱の温度』も高校生×教師だったので、印象が混じってしまったので、近々再読しようと思っていたんですが、書き下ろしあるんですか? 
う~ん…どうしよう。文庫版の購入、悩むところです。

TB、送らせてくださいね。

2009.05.13 23:46 URL | すみか #RUYTVyYs [ 編集 ]

すみかさん、こんにちは~

書き下ろしは今の木原先生っぽい雰囲気で、そうくるか!という感じでした。
短いですが、私はおもしろいと思いましたよ♪
でも、挿絵が違うので好みは分かれるかもしれませんね。
一度本屋でチラ見してみてはいかがでしょうか~

コメント&TBありがとうございます!
それではまた(^^)

2009.05.14 09:27 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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