にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

4344816358ヒマワリのコトバ―チュウイ (幻冬舎ルチル文庫)
崎谷 はるひ
幻冬舎コミックス 2009-04-15

by G-Tools

シリーズ最終巻は大人チーム編。
しかしこのふたりが一番初歩的なところで躓いているのかも…。
【ヒマワリのコトバ -チュウイ- /崎谷はるひ/ねこ田米蔵/ルチル文庫(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
カフェバーを営んでいる相馬昭生と、高校時代からの同級生で弁護士の伊勢逸見。
ふたりは過去に恋人同士であった時もあったけれど、今は微妙な関係を続けている。
そして、幼い頃から入院生活を送っている姉・ひかりやその夫である滋、甥の朗たちとの家族関係も複雑だ。
ひかりの容態に大きく左右される昭生の精神状態は、伊勢との関係にも影響し…。

昭生の背景を語る上で欠かせないのは、家族関係。
この関係は2作目の「オレンジのココロ -トマレ-」にも出て来ますが、昭生にとってはまた別の意味で影響力が大きい存在になっています。
姉のひかりと滋の結婚は、年の離れた弟である昭生にはすごく特別なものとして捉えられていたのですが、それが滋の恋人・亜由美の登場で崩れてしまう。
思春期のこの経験が、その先の昭生の性格に影響を及ぼしています。
そんな時に出会った伊勢と、昭生は一時は親密な関係になるのですが、ちょっとした心と言葉のすれ違いから深い溝が出来てしまう。
若さ故にお互いに傷つけ合って、そしてその結果昭生は人間不信に陥ります。
表面的にはクールで一人狼的に見られる昭生ですが、実際はそんなさっぱりした性格ではなく、精神的にすごく弱い。
だから自分にも上手く向き合えなくて、見たくないところは蓋をしてやり過ごし、それを自分では「大丈夫」だと思い込んでいるんですよ。
全然大丈夫じゃないのに。
そんな昭生の傍にずっと我慢強く居続けたのが伊勢で、伊勢は昭生の弱さも何もかもひっくるめて好きなんでしょうね。
責任感じてるのかもしれないけど、高校時代の事はお互い様でしょ。
精神的に不安定だった昭生も、それを支えきれなかった伊勢も仕方ない。
ふたりとも一生懸命恋愛していたからこそ壊れてしまった。
まさかそのすれ違いを修復するのに10年も要するとは…という感じですが。
伊勢は割と早くから迷いを捨てていたけれど、昭生は自分の気持ちを整理しきれないまま年を重ねてしまい、益々軌道修正できなくなってしまった結果の10年。
な、長い…。
昭生は、伊勢がいなかったらきっと精神的にどうにかなっていたと思うよ…。
兎にも角にも、伊勢の気持ちが報われてよかったです。
執念勝ちですね。

それにしても、私は最後に昭生が滋の気持ちを知って驚いている事に驚きました。
私はそこ全然疑っていなかったので。
当然その相手の気持ちも。
好きじゃなかったらこんな関係築けないと思うんですけどー。
一番忍耐力があるのは亜由美なんじゃないだろうか。
絶妙なバランスで成り立っているこの3人の関係は、それぞれの努力があってこそなんだろうけれど、もうちょっと昭生や朗に配慮が必要だったんじゃないかなぁと思わずにはいられません。
弟って微妙な距離なのかもしれないけど、昭生が亜由美に反発するのは当然なんだから、理解してもらえるようもう少し説明すべきじゃない?
それが出来ないくらい当事者たちがいっぱいいっぱいだったのか?
環境的な意味で、昭生には同情する所が沢山あります。

前作で悪者として登場していた喜屋武については、今回かなりフォローされていて、この男はこの男なりに一生懸命だったのだなぁと思いました。
もちろんその行動は非難されるべき事なんですが。
喜屋武が昭生に対して叫んだ言葉がすごく的を得ていたのに、その言葉が昭生にあまり刺さっていなかったのがちょっと可哀想…。

内容が内容だけに感想も収拾がつかなくなってきましたね。
えー、大人チームの恋愛は、とても基本的なところで躓きグルグルしていました。
大人だから余計に素直になれないというのはありますが、それにしても昭生がなかなか成長してくれなくてヤキモキしちゃいましたよ!
でも、肉体関係は常にあるので、エロという点ではこのシリーズでは一番です。(それでも崎谷作品比ではやっぱり薄め)
そして大人の説教めいた所はあまり感じなかったので、分厚い割に今までより読みやすかったです。
もっと消耗するかと思ってたんですけどね。

ということで、このシリーズはこれで多分終了。
影のボスはひかりだったんじゃないかと思わないでもないですが(笑)、こういう女の人は私の理解の域を超えるので、もうお腹一杯です。
シリーズの中では今回の話が一番面白かったので、すっきりと終了できてよかった。
5月は出ませんが、ルチル文庫の連続刊行フェアはまだまだ続きますよ…。
…頑張りすぎです崎谷先生!
ついていきますけど!

■シリーズ
「アオゾラのキモチ -ススメ-」
「オレンジのココロ -トマレ-」
「ヒマワリのコトバ -チュウイ- 」
「プリズムのヒトミ -ヤスメ- 」
「ミントのクチビル -ハシレ- 」

アオゾラのキモチ―ススメ (幻冬舎ルチル文庫) オレンジのココロ―トマレ (幻冬舎ルチル文庫) ヒマワリのコトバ―チュウイ (幻冬舎ルチル文庫)
プリズムのヒトミ―ヤスメ― (幻冬舎ルチル文庫 さ) ミントのクチビル―ハシレ― (幻冬舎ルチル文庫)
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2009.05.03 00:05 | 崎谷はるひ | trackback(0) | comment(0)
            












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