にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

夢にも逢いみん :かわい有美子

4344816056夢にも逢いみん (リンクスロマンス)
かわい 有美子
幻冬舎コミックス 2009-03

by G-Tools

平安モノは萌えますね!
でも、真面目にBLやるには難しいのかなぁと思ったのでした。
【夢にも逢いみん/かわい有美子/あじみね朔生/リンクスロマンス(2009年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
今上帝の異母弟という血筋でありながら、権力争いに巻き込まれ郊外の屋敷でひっそりと暮らしている美しい子供・二の宮。
従兄の関係にある藤原尉惟によって都に戻る事が出来た二の宮は、桂の宮と呼ばれるようになり、東宮宣下を待つことに。
自分に忠誠を誓う尉惟に、いつしか恋情を抱くようになる桂の宮。
想いは通じ関係を持つようになるが、ふたりの気持ちはすれ違い始め…。

血筋的には東宮となってもおかしくない桂の宮ですが、既に両親は他界して後見人もおらず、対立している右大臣家の力が大きいために、忘れられつつある存在となっています。
15歳の尉惟はある出来事が切っ掛けで9歳の桂の宮と出会い、魅入られてしまう。
忠誠を誓った尉惟は父親の左大臣に掛け合って桂の宮を屋敷に連れ帰り、桂の宮が東宮になるべく奔走しますが、なかなか思うようには事は運びません。
その一方で、何年も一緒に暮らすうちに、互いに大切な存在になっていく。
しかし形的には左大臣家に保護されているとはいえ、桂の宮は高貴な身分なので、尉惟はその気持ちを表に出そうとはしません。
でも、桂の宮の方は、元服後左大臣家を出て暮らすことになると、思慕の気持ちが肉欲を伴った恋愛感情だということを自覚することになり動揺。
尉惟はその気持ちを受けとめ、ふたりは関係を持つようになります。
でも、それは当然表沙汰にはできない関係。
桂の宮を東宮に立てるべく動いている尉惟の行動が、次第に桂の宮を不安にさせていくのですが…。
うーん、予想以上にドロドロしてました。
ふたりの気持ちは通じ合っているけれど、だからと言って男女のように結婚できるわけでもなく、世間的には隠し通すしかない。
政治的には正妻を持たなければいけないので、尉惟も桂の宮も結婚します。
尉惟は桂の宮と近い関係でいるために、妹を桂の宮に嫁がせ、桂の宮の姉を自分の正妻に迎え入れ、そして子供も作る。
えーと、これって現代に置き換えると、カモフラージュのために結婚した男同士の不倫ってことですよね…?
しかも身内を巻き込んでる。
尉惟はそこまでしても桂の宮を東宮にしたいという気持ちがあるのですが、桂の宮にそこまでの気持ちはないように思います。
まぁ、立場上東宮を目指すのは当然なんですが。
桂の宮と縁戚関係を作って東宮に祭り上げようとする尉惟の行動は、左大臣家が政治の実権を握るためとも取れる。
だから桂の宮が、尉惟の行動が愛情があっての事なのか、ただ自分を利用しているだけなのか分からなくなってしまうのは仕方ないです。
でも尉惟はその辺りを分かってなくて、ちゃんとフォローできてない。
そこに愛情がないとは言え、他の女に子供作ったなんて事聞かされて気分いいわけないでしょう!
尉惟はとってもいい人で出来る奴ですが、恋愛は上手くありませんね…。
桂の宮は小悪魔的なところがあるけれど基本的におっとりしている人で、尉惟に素直に不満をぶつける事もなく溜め込んでます。
なんだかとっても不憫でした…。

しかし驚いたのは、桂の宮が誘い受けだったこと…!
自覚ないくせに強力なフェロモンをムンムンさせて、そりゃ尉惟も堕ちるだろう!
無意識に誘いすぎデスよ!
あれだけ周囲から狙われていて、無事だったのは奇蹟なんじゃないだろうか(笑)
あと、平安時代ってエッチが周囲の人(女房とか)に筒抜けなんですよねぇ。
今更ですが、それに妙にドキドキさせられましたw
かわい先生の作品的には、今回とっても濃かったと思います!

平安もののBLって真面目にやろうとすると難しいですね。
それを今回とても感じました。
男色が珍しくないという時代背景はBL的に美味しいけれど、縁戚関係がモノをいう政治の世界において、男同士で生涯添い遂げるのは困難が伴います。
和泉先生の作品のように「とりかえばや」的なトリックを使うとか、家系を守る必要がないから政治的な力は望まないとか、ある程度力業が必要ですよね。
でもこの作品は真っ向勝負。
そこをどう捕らえるのか、それによってかなり印象が変わってきそうですが…。
桂の宮が東宮、そして帝となるためには政治的な画策は必要だし、その目的とふたりの関係を両立するためには綺麗事だけじゃ無理だという事も分かる。
うーん、でもその為に犠牲となっている人たちがいるというのは、やっぱりちょっと気分のいい物ではないです。
桂の宮に嫁いだ尉惟の妹が可哀想…。

ドロドロした展開に複雑な気持ちにさせられましたが、後半の物の怪云々という所はパンチが効いていて面白かったです。
桂の宮の健気な姿も切なくていい。
ただ、やっぱりスッキリした読後感ではないですね。
文章的にも、時代物で堅いし、初出が10年前ということもあってか、序盤取っ付きにくさは感じます。
とはいえ、平安萌え、和装萌えという意味では萌えました♪
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