にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

愛と混乱のレストラン :高遠琉加

4576080156愛と混乱のレストラン (二見シャレード文庫)
高遠 琉加
二見書房 2008-02-28

by G-Tools

高遠作品をどこから攻めるか迷いましたが…。
麻生先生の挿絵がずっと気になっていたこの作品にしてみました!
【愛と混乱のレストラン/高遠琉加/麻生海/シャレード文庫(2008年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
外食産業を中心に幅広い事業展開をするヤガミグループ。
その中でお荷物的存在だったフレンチレストラン『ル・ジャルダン・デ・レーヴ』の復活のために本社からやってきたのは、若き支配人・鷺沼理人、29歳。
鷺沼は若手実力派のシェフ・久我修司を呼び寄せるのだが…。

鷺沼は美しい容姿をしていますが、真面目で堅物。
ニコリともしない冷たい態度にスタッフたちは戸惑います。
でも、そんな鷺沼を振り回す事になるのは、シェフの久我。
久我はフランスで修行後東京の有名レストランで働いていたのですが、問題を起こして北海道にある実家の洋食屋へ。
それに目をつけた鷺沼はスカウトするのですが久我は全くなびきません。
どうにか弟の雅紀の助けもあって了承を得るものの、久我が提示してきたのは「なんでも言うことを聞け」という条件。
引くに引けない状況にあった鷺沼はその条件をのまざるを得ず、こうしてふたりの険悪な関係が始まることに。
BLだとここで「強引に抱かれちゃうのね」と思うわけですが、久我は押しが強くて傲慢な性格の割に弱いもの虐めをするタイプではないので、その状況を利用して押し倒すなんてことはしません。
言うことを聞かせるのは、料理に関することだけ。
そうは言っても何かにつけて意見の対立するふたりの間は、いつもピリピリしていて言い争いは日常茶飯事なのですが。
久我が鷺沼を気に入らない理由は、レストラン再建のために身を削ってまで働く鷺沼が、実は食に対して全く無関心だから。
でも、無関心なのにレストランに対して人一倍執着する鷺沼の不安定さに、久我は徐々に気付き始め、放っておけなくなります。
久我はかなり傲慢キャラなので序盤はその態度にイラッとしますが、料理に対する誠実な姿勢でかなり好感度が上がりました。
そんな久我が鷺沼に対して怒りを覚える理由はよく分かる。
他のスタッフも当然久我と同じような考えを持って仕事をしているのだから、外から突然やってきた支配人に対して反旗を翻してもおかしくない状況だと思うんです。
でも、鷺沼は『ル・ジャルダン・デ・レーヴ』に受け入れられてる。
それはスタッフたちの人がよいというのもあるんですけど、鷺沼が実は厳しいだけの人間じゃないということに薄々気付いているから、周りも放っておけないんですよね。
鷺沼はスタッフに恵まれてるなぁ。
読んでいる自分も、鷺沼から目が離せなくなっていってしまいました。

鷺沼がレストランに対して並々ならぬ執着を示すのは、過去のある体験が原因です。
それは鷺沼にとって生きる理由みたいなものになっていて、弱い自分をいろんなもので武装して必死になってる。
久我はそんな鷺沼の危うさを本能的に感じて、本人は無自覚だけど惹かれてます。
基本的にこの人は優しいんでしょうね。
それを素直に表に出さないけど。
あーもー、ふたりともどんどん好きになってしまうよ!
ツンとしてるのに実は必死な鷺沼も、口は悪いけど実は優しい久我も、そのアンバランスさがとても魅力的でした。

えー、この話はシリーズで3冊で完結予定ということで、まだこの巻ではこのふたりの関係は恋愛に至ってません。
キスはしてるけど事故みたいなものだし。
(私は挿絵を先に見てしまう人なのですが、一体どう転んだらこのふたりがキスする状況に陥るのかギリギリまで全く読めませんでしたよ…)
まだまだ鷺沼の呪縛が解けるまで時間がかかりそうですね。

本編の他に、パティシエの樫崎の話が収録されてます。
少年院にお世話になったこともある樫崎が、高校時代の恩師・湯原とその娘・海と生活する日常を書いた話。
無口で無表情の樫崎がこの生活を大切にしている様子に心が温まります。
でも、そんな生活は簡単に手に入った訳じゃなくて、共に生活することで培ってきた信頼や愛情で成り立ってる。
時間が経てば変わっていくことを知っているから、今を大切にしようとしている。
そこに樫崎の作るお菓子が絡んでいて、胸がいっぱいになりました。
自分の居場所があるって大切なことだよね。
短い話だけど泣かされました。
(このふたりについては番外編が出ています→「甘い運命」

ということで、期待通り面白くて一気に読んでしまいました!
まだ話は続きますよ。
次回続けて続編の感想上げたいと思います~


あぁぁ美味しいケーキが食べたい!

■シリーズ
「愛と混乱のレストラン」
「美女と野獣と紳士 -愛と混乱のレストラン2-」
「唇にキス 舌の上に愛 -愛と混乱のレストラン3-」
番外編
「甘い運命」
関連記事
2009.01.20 00:35 | 高遠琉加 | trackback(2) | comment(2)
            

私はシリーズ物が好きです。
書記の榎田先生のシリーズを思い出させます。
最近は全然あの雰囲気のものがないのが残念です。BLでセックスのないものが好きだというのも変ですけれど、なくても心だけでいいなあ。

シリーズもお読みください。高遠先生のよさはシリーズ物にあると思います。切ないですよ。

2009.01.20 21:16 URL | mudanahibiwokasanete #- [ 編集 ]

mudanahibiwokasaneteさん、こんにちは!

みなさんにオススメされた「天国~」と「楽園~」を早速購入してきました♪
「世界の~」もこのレストランの話もまだエンドマークが付いていなくてスッキリしていないのですが、前述の2シリーズはちゃんと終わってるので安心して読めます(笑)

エッチがなくても面白いものは面白いですよね。
もちろんあったらあったで嬉しいんですけど、高遠先生の作品ならなくても十分読み応えがありました。

コメントありがとうございました☆
それではまた~

2009.01.21 09:52 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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You are salty,but make me delicious.
愛と混乱のレストラン (二見シャレード文庫 た 2-11) 高遠 琉加 最近は外食産業ブームの波がBL界にも押し寄せてきてるんでしょうかね~? それでもイタリアンや定食屋と比較的リーズナブルで馴染みの深いジャンルが多かったと思いますが、ここへきてフレンチですよ...

2009.01.23 17:21 | 水中雑草園

愛と混乱のレストラン
一昨日に購入してそのまま読み繰り返すこと3度、雑誌掲載時にも読んでいるので通産だと4回。 もうどんだけ好きなんじゃってハナシですが、大...

2009.01.24 18:55 | la aqua vita

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