にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

サミア :須和雪里

4776795140サミア (CITRUS NOVELS) (シトラスノベルズ)
須和雪里
宙出版 2008-12-09

by G-Tools

懐かしいけど色褪せない面白さ。
思わず押し入れから旧作を引っ張り出してしまいました。
【サミア/須和雪里/門地かおり/シトラスノベルズ(2008年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
『サミア』
田舎に住む松井友則は、幼い頃からご近所の同級生で親友である水野貴志と共に毎日を過ごしていた。
高校3年生の夏休みもいつもと同じ日々がやってくるはずだったのだが、ふたりは見知らぬ外国人の男の子と出会ったことで日常は一変し…。

BL…というより、宇宙人との交流を描いた青春ドラマという感じですね。
見知らぬ外国人の男の子は実は宇宙人で、友則は「サミア」と名付けます。
最初は怯えていた友則だけど、サミアの目的を知り、徐々に心を奪われていく。
ふたりきりの閉じた世界でどんどんサミアに夢中になっていく友則は、目の前に迫ったタイムリミットを知り、ある決断をするのだが…というお話です。
宇宙人が出て来ますがSF的な部分よりも、友則とサミアの交流が話の中心。
肉体関係もあるけれど、まぁそれは相手を知ろうとする欲求の先にあるものみたいな感じなので、いやらしさはあまり感じません。
友則とサミアがうまくいく過程は読んでいてとても嬉しくなるんですが、その反面、終わりを感じて切なくなりますよ…。
泣けました。
…しかし、友則とサミアの交流も胸が痛くなったけれど、私は貴志の方が気になって仕方なかった。
貴志が友則に想いを寄せていることは序盤から察することができるので、友則が恋に溺れれば溺れるほど貴志の気持ちを考えるとやりきれない。
貴志いい奴だなぁ。
いつか報われるときが来ると嬉しい。

『いつか地球が海になる日』
男が泣いている姿を見るのが好き。
そんな自分の変態性を持て余していた七宮孝だが、ある日仁科辰巳という格好の獲物を見つけた。
怯えた顔を一瞬するものの、臆することなく七宮に近づいてくる仁科を仲間にしようと、七宮はある計画を実行するのだが…。

初っ端から「俺は変態である」から始まり、一体どんなアホエロ話かと思いきや…変態の根っこは思いがけずシリアスです。
途中は驚きのエロ展開もあるんですが、最後にはホロッとさせられてしまった…。
そうか、だからこのタイトルなのか。
ネタバレはしませんが、こういうネタには無条件に弱いです。
そして、「変態」ってなんだろう…と考えさせられました。
“変態”七宮は泣いている男に欲情してますが、私は男がやってる最中に子供のようにわあわあ泣くという状況に萌えましたよ!
実際に自分の目の前で男に泣かれたら大概の場合引きますが、男が男の前で泣くのはなんだか心を許しているようでいいじゃないですか。(状況にもよるけど)
武藤の存在もすごく効いてました。

『ミルク』
『ミルクの後で』

ある日目覚めると、何故かハムスターになっていた宮城孝司。
どうやら事故で死んだ後、魂がハムスターに乗り移ったらしい。
そのハムスターは、犬猿の仲だった同級生・滝又亮一のペットで…。

まさかのハムスター。
これがイヌくらいだったら人間との恋愛もどうにか頑張れば成立するかも…と思えるのですが(エッチも出来ないことはない)、流石にハムスターは無理でしょう。
恋愛どころか意思の疎通すら危ういです。
そんな絶望的な状況の中、宮城は滝又の秘めた想いを知ることに。
そして苦手な相手だったのに、次第に宮城の頭の中は滝又のことでいっぱいになってしまうのでした。
宮城ハムスターの心理が面白くて何度も爆笑してしまった(笑)
しかし、自分のペットが人間の意志を持って自分を観察していたら…お、恐ろしいデスヨ…。
人に晒せないようなあれこれは誰にでもありますよね。
それを覗かれちゃうなんて…。うわぁぁ…。
でも滝又のひとりエッチを見てしまう場面は萌えました。
誰も見てないからこその表情を覗き見するって、なんだかドキドキです。
後日談含め、結局このふたりはどうにかキスするくらいまでしか進展していないんですが、大人しそうな滝又が攻に回りそうな予感。
狼狽えながらも許してしまう宮城を想像するとニヤけます(笑)

--
ということで、久しぶりに須和先生の作品を読みました。 
懐かしい&面白いー!
どれも味があって三者三様の面白さがあるのですが、私はこの3作の中では『いつか地球になる日』が一番好きです。
表題作の『サミア』はルビー文庫「サミア」、『いつか地球が海になる日』はルビー文庫「タブー」に収録されていた作品ですが、どちらも発売当時読んでいました。
流石に15年も前なので細かい部分は忘れていましたが。
当時は中学生かな。
…そりゃ懐かしいハズだわ。
Image171.jpg懐かしすぎて、思わず押し入れから2冊を引っ張り出してきてしまいましたよ。
同じ男の子同士の恋愛ですが、今のBLとは雰囲気が少し違うような気がします。
短編だからかなぁ。
コミックスだとこんな雰囲気の作品がありそうです。
そんなわけで旧作の方をサラッと読み返したんですが、ホラーあり、SFあり、三角関係あり、ドシリアスありでバラエティーに富んだ短編集でした。
今回収録された2編以外もすごく読み応えがあって、今読んでも全く色褪せてません。
須和先生の作品は基本的に一人称で軽いタッチなんですが、それが内容の痛さとギャップがあってやられます。
切り口が斬新で面白い。
西炯子先生の挿絵も好きです。
(新装版のイラストは門地先生ですが、表紙だけで挿絵はありません)
今回の新装版が楽しめた方なら絶対に読む価値アリですよ!
古本屋などで見かけたら是非どうぞ!

サミア (角川ルビー文庫) / 須和雪里
タブー (角川ルビー文庫) / 須和雪里
2008.12.19 01:32 | 須和雪里 | trackback(0) | comment(0)
            












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