にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

異母兄のいる庭 :水原とほる

4773099305異母兄のいる庭 (CROSS NOVELS)
水原 とほる
笠倉出版社 2008-07

by G-Tools

水原先生、今月は3冊も出ますよ…。
個人的に当たり外れの多い作家さんなので不安半分でしたが…意外によかった。
【異母兄のいる庭/水原とほる/あじみね朔生/クロスノベルズ(2008年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
森村志乃(17歳・受)は母親と二人で暮らしていたが、その母親は志乃を残して亡くなってしまった。
一人きりになった志乃を引き取ったのは、父親である代議士の五十嵐修造。
愛人の息子である志乃を修造は優しく迎えるが、正妻の昭江を筆頭に志乃に対する風当たりは冷たかった。
そして、異母兄である慎一郎(18歳・攻)に強引に身体を奪われる志乃だが…。

母の死で1人になってしまった志乃は、東京を離れ、地方にある父の家で暮らすことになります。
父は優しいけれど、議員であるために上京していて家には殆どいません。
義母を始めとした家族は志乃に冷たく、学校でも「有力議員の愛人の息子」という事は知られていて、元々人見知りをする志乃はひとりぼっち。
あからさまな虐めがあるわけではないけど、自分と向き合ってくれる人もいない。
そんな中、慎一郎はストレスのはけ口のように志乃を無理矢理抱きます。
立場的に抵抗しきれない志乃は、慎一郎の暴力を受け入れるしかない。
でも、志乃は次第に慎一郎の苦悩や孤独を感じとり、気持ちが変化していきます。
どんな形でも自分に関心を示してくれる。
周囲には言えない秘密を共有している。
拒みながらも受け入れてしまった関係だけれど、慎一郎が大学進学で上京することでそれも終わる。
そう思っていた志乃ですが…。
ここまでは暴力的な慎一郎ですが、この先は突然優しい兄に変貌します。
志乃同様、私も慎一郎が何を思って変わったのかよく分からなくて戸惑いました。
このまま近親相姦のドロドロしたループに突入するかと思いきや、健全な兄弟関係に方向転換…。
序盤のような強引な行動は「好意の裏返し」…という構図はお決まりのコースなので、志乃が受け入れているということは、二人の気持ちが通じるのは時間の問題かと思っていましたよ。
でもこれがいい方向に働いて、志乃が自分の本当の気持ちに気が付きます。
依存や諦めから受け入れていた感じだったのが、ハッキリと志乃の気持ちが慎一郎に向かっていることが分かってよかったです。
そして、慎一郎ももちろん志乃に対する気持ちが無くなったわけではなくて、自分を抑えていただけだったのですが…この先が存外長かった…。
気持ちは通じているけど、半分血の繋がった兄弟で、しかも家の事情が事情でとなると、そう簡単には墜ちる事が出来ないのは仕方ないか。

エロはノーマルではないけど、その割には軽めかな。
もちろん普通よりは濃いですが。
あ、水原先生らしく、流血沙汰もありましたヨ。フフフ。
あじみね先生の挿絵は硬い印象があるんですが、今回の志乃は柔らかい雰囲気の可愛い男の子でなかなかよかったです。
その可愛さとエロの相乗効果で萌えました。
…最近私、可愛い男の子に萌える傾向があるな…。

ということで、近親相姦モノです。
水原先生の近親相姦モノというと「青水無月」を思い出しますが、それとは全然雰囲気が違いました。
こちらの方が穏やかな印象で、薄味だなぁという読後感だったのですが…。
なんだか、こうして感想を書くために読み返してみると、最初と印象が変わってきましたよ。
思っていたより道筋のしっかりある話でした。
水原先生の文章はストレートな言葉で説明しすぎるところがあると感じるんですが、直接的な説明があれば分かりやすいかというとそうでもない。
逆に、読み手の想像が入る余地があった方が、感情移入しやすかったりすると私は思います。
最初読んだときはそんな事もあって大雑把な感想しか出てこなかったんですけど、読み返してみると気が付かなかった部分が補完されて、二人の遠回りな行動が理解できるようになりました。
あと、攻の慎一郎が傲慢なオレ様タイプかと思いきや、意外と真面目で優しい男だったのが好意印象でした。
この手の話ってよくありますけど、私はエロ萌えはしても、攻が好きになれない事が多いんですよねー。
慎一郎も序盤は酷い事してますが、それは家に対する苛立ちを押さえることが出来なかった若さ故で、元々の性格は悪くないです。
ラストの流れがよかった。
その先の現実は厳しいだろうけど、この二人なら乗り越えられるんじゃないかな。
水原先生だけに、「青水無月」のように閉じた世界で泥沼なラストかも…と思っていたので、ちょっとホッとしました。
いやー、そんなドロドロも私は好きだったりするんですが…。
そちらの道に堕ちるには二人の心が綺麗すぎると思うので、このラストで満足です。

今月水原先生は3冊も新刊が出るのですね。
もっと分散してくれたらいいのに…。
当たれば大きいんですが、個人的に最近勝率が低迷しているので毎回ドキドキです。
今回はシングルヒットというところかな。
残り2冊…楽しみでもあり不安でもあり…。
久々に萌え大爆発な作品に出会いたいよー!
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2008.07.19 01:30 | 水原とほる | trackback(0) | comment(0)
            












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