にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

年下の彼氏 :菱沢九月

4199004823年下の彼氏 (キャラ文庫 ひ 2-7)
菱沢九月
徳間書店 2008-05-23

by G-Tools

即物的な恋愛も美味しいけれど、こんな初々しい恋愛も大好きです!
鼻のきく年下ワンコ、私も欲しいわ(笑)
【年下の彼氏/菱沢九月/穂波ゆきね/Chara文庫(2008年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
学習塾で働く石田楓(28歳・受)は、同じ塾でアルバイトとして働いていた鴻島涼平(20歳・攻)に密かに片思いしている。
その涼平が1年間の語学留学から帰ってきた。
楓は鴻島が自分を特別の友人として扱ってくれる事に喜びを感じるが、片思いの苦しさは増すばかり。
そんな時、初めて付き合った高校時代の先輩・辻に10数年ぶりに呼び出され、復縁を迫られるのだが…。

鴻島は辻の親しげな態度に嫉妬し、その気持ちに背中を押されて楓に告白します。
まさかこの恋が叶うとは思っていなかった楓は戸惑いますが、自分の気持ちを伝え、二人は付き合うことに。
恋人がいる、穏やかで甘い日々。
でも、楓はそんな日々にもいつか終わりが来ることを予感し、幸せを感じる度に胸を痛めるのですが…。
楓は両親を幼いころに事故で亡くし、祖父母も亡くし、唯一の肉親である妹も今は嫁いでフランスに渡っています。
いつまでも変わらないものなど無くて、今が幸せでもそれはいつか終わるもの。
それを体験してきた楓は、初めて自分から好きになった鴻島が自分に想いを寄せていることを幸せに感じながらも、急速に距離が近づいていけば行くほど不安を感じるようになります。
一方の鴻島は、行動的で常に前進しているような性格。
元々ゲイではないので、告白までは流石に時間がかかっていますが、付き合い始めてからは楓に一直線です。
押しは強いですが、鴻島は他人との距離をとるのが巧いので、楓に無理を言うわけではありません。
一見穏やかに二人の関係は進んでいくのですが、楓のその姿勢が二人の間に大きな溝を作ることになってしまいます。
二人の性格は結構違いますね。
変化を恐れる楓と、変化を求める鴻島。
私はどちらかというと鴻島のような考え方をする人ですが、楓のような不安も常に感じています。
いつかは終わるものなんでしょ?っていう気持ちって、程度の差はあれ思っている人は多いんじゃないかなぁと思う。
なので、その考えを非難する気持ちはないけれど、先回りして諦めるのは違うよね。
相手のためといいながら、それは自分を守るためなんじゃないかな…。
そんなところも含め、優しいけどひたすら後ろ向きな楓にイラッとすることもありますが、そんな楓に対する叱咤激励は、楓の妹・菜桜が容赦なくやってくれてます。
特殊な家庭環境故に、この二人は普通の兄妹よりも深い繋がりがある。
両親の死後、楓は妹がいることで自分の存在意義を見いだしていたような所があって、菜桜もそれを分かってるんですよね。
だから、兄に幸せになってもらいたいと心から思ってる。
家族なんだから遠慮無く意見を言えるのは珍しくないのかもしれないけど、こんなに相手の性格を分かっていて、冷静に意見をくれる第三者ってなかなかいませんよ。
何も恐れることなく自分をさらけ出せる相手がいるって、羨ましいです。
この妹とのやりとりに、私は泣かされました…。
ダメだ…家族モノはどんなに王道な設定でも、私は弱いです。
この時点でもう涙腺が崩壊しました…。

それにしてもこの二人、28歳と20歳という年齢なのに、エッチに関しては結構初々しいです。
こんなに挿入まで時間をかけるBLは珍しいんじゃないかなー。
でも、その過程がまたエロいんですよねぇ。
キャラを含め、全体のベースは静かで穏やかな雰囲気なんですが、だからこそエロとのギャップがすごく効いてる!
もー、楓はなんて萌えキャラなんだ!!
控えめさと積極性の絶妙なバランス。
私はこの手の大人しい受が大好きなので、萌え悶えてしまいましたw

沢山書きたいことはあるのですが、長くなってしまったので最後にひとつだけ。
鴻島が楓に「俺にはあなたがニードなんだよ」と言う場面で、なんだか胸がいっぱいになってしまいましたよ。
「I need you」なんて普段サラッと流れていってしまう言葉だけど、人に必要とされる事はとてもステキなことなのだと改めて気付かされました。
途中話が少し横に逸れますが、このラストに繋がるための伏線と思えばそんな回り道も無駄じゃないかな。

分厚いので、読み始めるのにちょっと躊躇していましたが、読み始めたらどんどん惹き込まれ、一気に読んでしまいました。
片思いに悶々としている時も切なくて良いですが、恋人となり、二人で関係を築いていく過程を読むのが私は好きです。
好きな人といったって、所詮他人で、生い立ちも考え方も違う。
そいういう相手と手を取り合って一緒に歩いていくのって、やっぱり最初は難しいですよね。
いろいろなことを乗り越えて二人の形を作っていく過程が面白いと思います。

穂波先生の挿絵も綺麗でよかったです。
ふー、やっぱり菱沢先生大好きだなぁ。
面白かった!
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2008.06.03 10:02 | 菱沢九月 | trackback(0) | comment(2)
            

にゃんこさん、こんにちは~。

私もこの本はちょっと厚さがあるので、中だるみしてたりしたら読むの辛くなるかな?、とか思ってたのですが、心の動きとかが丁寧で、読後は必要な長さだったんだと思いました。

静かでイラストの雰囲気も良く合っていて、とても良いお話だと思いました。

あ、楓さんのセリフが何だか古典日本文学っぽいなあ…って思ったのですが、私だけ???。

多分、相手を「きみ」って言うから、そう感じたのかな?。

う~ん…私だけ?。

くだらなくてスミマセン!。
それではまた!。





2008.06.15 12:08 URL | 雪兎 #- [ 編集 ]

雪兎さん、再びこんにちは~

楓の言葉遣いは、私も読みながら今時古風な言葉遣いだなーと感じました。
鴻島も三人称が硬いときがあったし、今までの作品を思い返してみても、これは菱沢先生の癖なのかなぁと思います。
それが作品の落ち着いた雰囲気にも影響しているんでしょうねー。
そんな部分も含めて、丁寧な作品作りをする菱沢先生が好きです!

コメントありがとうございました~
それではまた!

2008.06.15 13:16 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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