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BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

ビューティフル・プア :榎田尤利

4862633854ビューティフル・プア (B-BOY NOVELS)
榎田 尤利
リブレ出版 2008-05

by G-Tools

期待してなかったせいか、予想以上に楽しめました。
読むタイミングは大切だなぁと思います…。
【ビューティフル・プア/榎田尤利/稲荷家房之介/BBN(2008年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
現在でも貴族制度の残る、ヨーロッパの小国・トリニティア。
遡れば王家に繋がるという名門の血筋であるラファイエット侯爵家だが、現在の当主であるアロウ(27歳・受)は極貧に喘いでいた。
電気もガスも止められ、二人しかいない使用人への給料も滞り、侯爵はついに自らを売る決意をする。
ラファイエット家が所有する絵画を以前から狙っていた父から頼まれた津村玲一郎(25歳・攻)は、侯爵と1年間をすごす権利を得るためのパーティに臨むことに。
パーティでの一次審査に合格し最終審査に進んだ玲一郎は、侯爵の屋敷で生活を共にすることになるのだが…。

貴族だからお金持ち…という印象ですが、民主国家の中で制度ばかりが残っている現代ではそうはいかないようで。
ラファイエット家は先代が事業の失敗で抱えた借金が原因で傾き、両親の亡き後当主になったアロウは、日々の生活すら危うい状況に陥ってしまいます。
追い詰められた侯爵は、自分と過ごす1年間、つまりは愛人として自らを売ることを決意します。
その最終候補となった男女5人は、侯爵の屋敷で1週間を共に過ごすことに。
画商という職業を隠し、絵画を狙って審査を受ける事になった玲一郎ですが、侯爵の人柄を知るにつれ、心を奪われてしまい…。
貧乏貴族の身売り話。
それは確かに間違いではないですが、どんなドタバタストーリーかと思って読んでみれば、意外としっかりした話でちょっと吃驚。
コメディでも押さえるところは押さえる所が流石榎田先生だと思いました。
でも、読むタイミングが良かったという事もあるかな…。
今月はSHY NOVELSからも榎田先生の新刊が出ていたのですが、そちらはファンタジーで、個人的には微妙でした。
面白くない訳じゃないんですが。
「SHY+榎田先生」ということでどうしても期待してしまい、落胆も大きくなってしまったんですよね。
その後だったし、失礼ながら元々BBNのラブコメには大きな期待もしていないので、気負わず読めたのがよかったかなと思います。
私は全然分析型の読者じゃないので、その時の状況で感想はかなり左右されているので悪しからず…。って今更か。

さてさて、それはさておき感想ですよ。
貴族という身分は一見華やかな印象ですが、その生活を支えるためにはやっぱり経済力が必要。
広大な土地と屋敷を管理し、貴族としてのの役目を果たさなければならず、社会的奉仕も求められます。
極貧に喘ぐ侯爵も敷地内に養育施設をもっていますが、侯爵が土地を手放したらこの施設も維持できなくなってしまう。
そして今は亡き両親の思い。
いろんなしがらみに縛られていて、侯爵は貴族を辞めることも出来ません。
最初は別の目的で近づいた玲一郎は、そんな侯爵の苦悩を垣間見てしまい、どんどん侯爵に惹かれていきます。
貴族然とした容貌で、何事にも動じず、常に笑顔で優しい。
そんな侯爵の抱えている闇の部分がとても効いていて、メリハリのある話になっていました。
養護施設に来た女の子への言葉がすごくよかった。
痛みを知っているからこそ言える言葉だし、相手を本当に思っているからこそ言える言葉ですよね。
天然キャラのようでいて芯はしっかりしている侯爵が、玲一郎の前では弱音を吐いたりして、虚勢がはがれていきます。
自分とは価値観の全く違うキャラですが、人間味溢れる姿に共感できました。
それが結果として作品の満足度に繋がったのだと思います。

榎田先生って、良くも悪くも話を綺麗にまとめるのが巧いですよね。
コメディだとそれが「可もなく不可もなく」という印象に繋がることが多いんだよね…と思っていたのですが、今回は侯爵のキャラがよいスパイスになっていて、ひと味違う感じでした。
…まあ、前述のように、期待していなかったからこその満足感なのかもしれませんが。
消化試合のつもりが意外にも盛り上がり、満足した!って所かな。
うーん、榎田先生はこういったラブコメがメイン路線なのかなと思いますが、たまにはシリアスな作品が読みたいです。
待ってますよ!
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2008.05.25 00:56 | 榎田尤利 | trackback(1) | comment(2)
            

にゃんこさん こんにちは♪

榎田さん、面白かったですよね♪
やっぱりタイミングとか、あとレーベルに対する期待値みたいなのには左右されますよね~。
シャイなのに~、とかリブレなのに!とかw
や、榎田さんですからそれでも十分標準以上のレベルだと思うんだけど、上手な人は上手なひとでプレッシャーかかるのは仕方がないことなのでしょうか。

TBいただいてきますのでよろしくお願いしますね♪

2008.05.26 16:10 URL | ゆちゅらぶ♪ #- [ 編集 ]

ゆちゅらぶ♪さん、こんにちは!

榎田さんはコンスタントに平均点以上を出してきますよねー。
期待も大きくなってしまうので、満足するハードルはあがっちゃいますが。
今回はSHYでおや?っと思ったあとだったし、リブレだったしで正直全然期待してなかったです(^^;)
ホント、「リブレなのに!」という感じです(笑)
ラブコメですが、押さえるところはちゃんと押さえられていて、面白かったです。

コメント&TBありがとうございました!
それではまた~

2008.05.27 12:44 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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ビューティフル・プア~ツナギ着てても心は錦♪~
ビューティフル・プア (B-BOY NOVELS) 榎田 尤利 JUGEMテーマ:読書 今月2冊めの榎田さんです。 タイミングを逃してまたもや感想書きそびれましたが「菫の騎士」もちゃんと読みましたよ~。 児童書からコバルト、ハヤカワFTともともとファンタジーに慣れ親しん?...

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