にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

2週間のアバンチュール :中村明日美子

47783206112週間のアバンチュール (Fx COMICS)
中村 明日美子
太田出版 2008-04-24

by G-Tools

買うかどうか悩んでいたのですが、買って良かった!
最後にガツーンとやられました…。
【2週間のアバンチュール/中村明日美子/F×COMICS(2008年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
BL以外の作品も含めた短編集です。

『2週間のアバンチュール-南仏-』
南仏の海での林間学校に参加したアンジュ。
そこで、ローズという少女に出会うのだが…。

…女って怖い。
子供の無邪気な攻撃性も怖いヨ。

ませていて自分が可愛いこと、それによって特別扱いされることを当然のように思っているローズ。
他の子とは違うのよ、という思い上がりが度を過ぎ、痛いしっぺ返しを食らいます。
そして、それを密かに誘導しているのがアンジュ。
アンジュは、ローズとは違った意味で女の怖さを持っています。
思い上がりの代償にしてはかなり重い出来事を引き起こしますが、それをアンジュは理解し切れてないんですよね。
アンジュもまだ子供だから。

『2週間のアバンチュール-修道院-』
再び林間学校に参加したアンジュ。
修道院での2週間、アンジュはマリーと共にすごすのだが…。

今度はローズとは正反対に、大人しくてまだ精神的に幼いマリーが登場します。
何も知識がないまま突然初潮を迎えてしまったマリーに、アンジュは「悪魔払い」だと言って悪戯をします。
悪戯…というより、性への興味、純粋な探求心かな。
「生理」について漠然としか知らないアンジュは、実際どんなものなのか知りたくて、マリーを騙してます。
どんどん肉体的にも精神的にも成長していくマリーと、「自分はまだ女じゃないんだわ」と冷静に分析しているアンジュの対比がすごく効いてる。
事の重大さを全く理解できてないアンジュだけど、きっとアンジュはいつかそれによって大切なものを失うんだろうなぁ。

『ヒメコちゃん』
高校時代の同級生5人で出かけた温泉旅行。
性転換し、女性となっていた菊池。
そして、堀田は彼女を連れていて…。

恐らく性転換する切っ掛けになっただろう、高校時代の堀田とのセックス。
ずっと持ち続けてた淡い期待を精算するために、女性の身体で再び堀田とセックスをする話…でいいのかな…。
うーん、個人的に堀田のような男はとても嫌いです。(好きって言う人もそういないだろうが…)
菊池くん、ヒメコとして幸せになれてよかったね。

『彼の左目』
戦争後、ヨーロッパからアメリカに戻り、医師として働くことになったジェリー。
淡い期待を抱えて戻ってきたジェリーだが、その相手・ユージーンは既に結婚していた。
しかし、ユージーンはジェリーにキスをしてきて…。

「ばら色の頬のころ」の番外。
カレンズバーグでジェリーとユージーンは恋人同士として密かに付き合っていたのですが、ジェリーの執着に怖くなったユージーンは自ら密告し、別れを選んだという過去があります。
これが「ばら色の頬のころ」での話。
戦争を挟んで10数年後再会しますが、ユージーンは相変わらず妖しい魅力を漂わせていて、ジェリーは再び囚われていきます。
露悪的に振る舞うユージーン。
でもそれは、意志とは関係なく他人を惹きつけてしまう事や、虐げられる対象となってしまう自分への苛立ち。
そして自分の犯した罪の意識からきているんでしょうね。
その苦しみを救えるのはジェリーだけで、再開後、ジェリーによってユージーンはずっと抱えていた闇を吐き出すことができます。
一度は手放してしまったけど、大切なものを掴むことができたユージーン。
でも、大人になるということは、責任も伴うわけで…。
犯した罪は決して正当化できるものではありません。
幸せになるためには、代償を払わなければいけないのですよ。

この先、核心の部分に触れています。
ご注意くださいませ。

まさか…まさかそんなラストなの?!
「まさか」だけど「やっぱり」という気持ちもあって、複雑な気持ちになりましたよ…。
悲しすぎる。
涙が溢れて、なかなかページをめくれませんでした。

しばし放心。

なんとか気持ちを切り替え、次の短編を読み始めたのですが…。
何度泣かせる気ですか、中村先生!
やられた。
まんまとやられてしまいましたよ私は。

『Belgian waffle』
刑務所を出た後、身体をこわした父親の介護をしているモーガンの話。

程度の差はあれ、大人になってようやく親と素直に向き合えるようになる事ってありますよね。
様々な確執を乗り越え、素直に向き合えるようになったモーガン親子の様子がとても微笑ましくって、優しい気持ちになれます。
いい話だなぁとまったりしていたら、最後のページでガツン!と衝撃の展開が待ちかまえていました。

エアメール…!!

二度目の涙は、喜びの涙でしたヨ!


--
いやー、序盤の話は女の子が主人公だしでちょっと不安だったのですが、買って損はありませんでした。
思いがけず二度も泣かされ、中村先生の魅力を再確認しましたよ。
読んで良かった!
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