にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

ボーダー・ライン :久能千明

4048734911ボーダー・ライン
久能千明
角川書店 2003-10-28

by G-Tools

グレイ・ゾーンシリーズの第二弾です。
だ、だめだ…涙腺が崩壊する…。
【ボーダー・ライン/久能千明/蓮川愛/角川書店(2003年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
前作の感想はコチラ→「グレイ・ゾーン」

【あらすじ・感想など】
県警本部捜査一課に所属する真行寺佳也は、ある日、由利潤一郎という男に出会う。
長身で整った顔立ちだが奇抜な格好をしている由利は、どこにいても人目を引く。
そんな男とふとした切っ掛けで知り合い、そして由利が弁護士であったことから再会し、付きまとわれるようになってしまった真行寺。
他人と距離を取ることを常としていた真行寺は由利の存在に振り回されるばかり。
そんな中、真行寺の周りで不審な事件が起こり、真行寺は密かに事件を探りはじめるのだが…。

真行寺は真面目な刑事。
でも真面目すぎて取っつきにくく、加えて見た目が綺麗で冷たい印象を与えるため、周囲から浮いた存在になっています。
数少ない親しい人から見るとそれは真行寺が不器用だからだと分かるのですが、隙を見せない真行寺を周りはどう扱っていいのか分かりません。
由利はそんな壁をぶち破って真行寺に近づいてきます。
もちろん真行寺は戸惑い、拒絶するのですが、由利はめげることなく「カラフルストーカー」と化して付きまとうように。
由利はとにかく変わった人物です。
長身で美貌の外見で、頭脳明晰な弁護士。
しかし、奇抜なファッションと破天荒な行動で、常に目立つ存在。
電波な受は時々出会いますが、電波な攻には初めて出会ったかもしれません…。
電波なキャラの突拍子もない言動は読んでいてしばしば苛つかされますが、そんなキャラがシリアスになったときのギャップにいつもやられます。
今回の由利もそのギャップに翻弄されてしまいました。
序盤はどうやったらこの由利に真行寺が惚れるんだと疑問に思っていましたが…。
これは惚れるしかない…!
こんなに魅力を感じる時が来るとは思いもよりませんでした。

友人の死が切っ掛けで調べはじめた事件は、予想以上に根が深く、警察の上層部をも巻き込んだ大スキャンダルだと気が付き、真行寺はショックを受けます。
これを放置することは出来ないが、自分のために周りを巻き込み危険にさらしたくはない。
真行寺は1人で密かに事件を追いますが、それによってどんどん精神的に追い詰められてしまう。
苦しくても泣けない真行寺を由利は無理に問い詰めようとはせず、セックスという形で逃げ場を作ってあげます。
真行寺にとっては現実逃避のための手段。
由利はそれを分かっているけれど、自分の気持ちが伝わり、真行寺が打ち明けてくれる日を待っています。
それは決して由利にとって楽な時間ではないけれど、真行寺を失いたくない、守りたいから、何も聞かない。
由利が真剣に真行寺が好きなのだと、ひしひしと伝わってきます。
何度もセックスシーンがありますが、激しければ激しいほど、切なくて胸が苦しくなりますよ。
真行寺にとってこの行為はただ快楽を求めるものではなく、逃げ場でありながら、自分の弱さの象徴でもある。
我を忘れて乱れる真行寺はエロくて萌えます。
でも、そんな真行寺が痛々しい…。
久能先生はセックスに心理描写を織り交ぜるのがとても巧くて、毎回エロと切なさが合わさってとんでもなく萌えます。
特に今回は萌えすぎて悶絶しましたよ…。

この先は話の核の部分が含まれるので、未読の方はご注意くださいませ。

由利が事件を知ったことで、話は大きく動きます。
真行寺は抱えていたものを吐き出し、ようやく由利への気持ちを自覚することになり、未来への希望が見えてきます。
でも破滅のにおいは消えずに残っていて、二人が幸せそうであればあるほど、その予感に緊張感が高まっていくのですが…。
うぅぅ………。
話の組み立てが神すぎます。
涙が溢れて文字が読めないんですがどうしたらいいですか…。
真行寺がつらい記憶を封じる代償として自分の大切な記憶をも封じたという所が、何事にも真っ直ぐで自分に厳しい真行寺らしいですね。
そんな不器用さが愛しくもあり、悲しくもある。

ーすべてはここから始まるんだよ。

二人が再びスタートラインに立てる日が訪れることを祈ります。


…ということで、グレイ・ゾーンシリーズ第二弾。
時系列としては「グレイ・ゾーン」の2年前、亜久利と由利が追っている事件の大元である出来事のお話です。
「グレイ・ゾーン」を読んだ方はある程度ラストが想像できると思いますが、私はこの作品から入った(ドラマCDの方ですが)のでかなり衝撃を受けました。
まさか…これはまさかのあの展開デスか……?と、亜久利が殴られた辺りから心臓バクバクしてましたよ…。
その予想ほどの悲劇ではなかったとはいえ、切なさややるせなさで胸がいっぱいになり、涙が溢れました。

それにしても、まさか久能先生が「グレイ・ゾーン」を書いた時点ではこの「ボーダー・ライン」の話について考えていなかったとは…。
大きな構想が既にあって話を進めているのだとばかり思っていましたよ。
本編にも驚愕させられましたが、あとがきでも驚かされました(笑)
でもお願いだから完結はさせてくださいね…。

■グレイ・ゾーン シリーズ
第1弾「グレイ・ゾーン」
第2弾「ボーダー・ライン」
第3弾「ターニング・ポイント」
関連記事
2008.03.21 09:10 | 久能千明 | trackback(0) | comment(4)
            

にゃんこさん、こんにちはー。
殿堂入りなようでニヤリっすよ笑。
後はターニング・ポイントですね~。
同人誌で発行される番外編もお薦めッス!

2008.03.21 23:08 URL | ミィ。 #aW8qDj4U [ 編集 ]

にゃんこさん、こんばんは♪

私もこのシリーズの特にこの作品に泣かされたクチなので、久しぶりにコメントしてしまいました~。
残るは『ターニング・ポイント』ですね。
まだ、完結していないはずなのですが、全然新刊が出そうにないです。
久能さんは別シリーズでも大変待たされていたり…。
とにかく、ちゃんと完結してくれ!!という気持ちでいっぱいです。
ミィ。さんも書かれているように同人誌もお薦めです。由利のせつない気持ちが分かったり、蓮川さんのマンガで彼等が読めたりと~。
ただ、人気が高いため、なかなか手に入りません。この前の冬コミの新刊なら、まだとらのあなで通販できるかもしれませんが~。
興味があれば是非!!

2008.03.22 00:21 URL | はーこ #- [ 編集 ]

ミィさん、こんにちは!

「グレイ~」の時にミィさんに同人誌のことを伺って、すっごく気になっているのですが…。
なかなか入手困難ですねぇ。
知らなかった頃は、中古本屋で見かけても「あ、また久能さんという作家さんと蓮川さんのコンビだ」と思いながらスルーしてましたよ…。
あぁぁ、何やってるんだ私!

このシリーズに出会えたのはミィさんのおかげです!
ありがとうございました~。
「ターニング・ポイント」も早く読みたいです!
ではでは。

2008.03.22 10:47 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

はーこさん、こんにちは~

このシリーズ面白いですね!
何で今まで読まなかったんだと、後悔しきりですよ。
続編ももちろんですが、番外編がとても気になります。
蓮川さんのマンガも読みたいです!
同人誌は時期を逃すとなかなか手に入らなかったりするがつらいですね…。うぅ。
地道に探します~。

コメントありがとうございました!
それではまた~

2008.03.22 10:54 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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