にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

目を閉じればいつかの海 :崎谷はるひ

4044468079目を閉じればいつかの海 (角川ルビー文庫)
崎谷はるひ
角川書店 2004-09-28

by G-Tools

実はずっと未読本の山に埋もれていました。
もっと早く読めば良かった…。
面白かったです!
【目を閉じればいつかの海/崎谷はるひ/おおや和美/ルビー文庫(2004年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!

【あらすじ・感想など】
藤木聖司(29歳・受)は、湘南の海を一望できるバーレストラン「ブルーサウンド」の店長。
従業員で同居人でもある大智と真雪は、適度な距離を取りつつ気遣ってくれる。
藤木にとって、この「ブルーサウンド」は大切な居場所になっていた。
しかしある日、嘉悦政秀(31歳・攻)が現れる。
10年前、藤木が別れを告げ、逃げ出した相手。
ようやく忘れかけようとしていた想いが、再び藤木の心を乱すのだが…。

高校時代から4年間付き合っていた二人。
決して嫌いになって別れたのではありません。
社会人になった嘉悦の海外赴任を切っ掛けに、これ以上関係を続けて嘉悦の将来を駄目にするのは嫌だと、藤木から別れを切り出します。
嘉悦に負い目を背負わせたくない藤木は敢えて露悪的な態度をとり、嘉悦の気持ちが重い事を理由に突き放します。
そんな別れから10年が経っても、藤木は嘉悦への想いを断ち切れないまま。
新しい恋もせず、ただ時間の流れによって抱えた想いが風化していくのを待つような日々を送っていますが、そこへ嘉悦が現れたことで、藤木は再びその恋と向き合わなければいけなくなるのでした。
自分の気持ちを楽にするために過去を美化してしまうという事って、結構あると思います。
自分の醜い部分なんて直視したくないし、綺麗な思い出にしておきたいから、「仕方がなかった」と思っていたい。
藤木が別れを切り出したのは、もちろん嘉悦の将来を思っての理由でもありますが、藤木自身が気持ちを背負いきれなかったから。
藤木が強がって吐いた理由が本心であると気が付いていた嘉悦は、別れを受け入れるしかなかった。
この頃の二人は、遅かれ早かれこんな状況になっていたんでしょうね。
そうして10年が経ったことで、ようやく相手を受け入れ、自分を肯定できるまでに成長した藤木は、嘉悦を共に歩む道を選ぶことができます。
この成長に、「ブルーサウンド」の存在は大きく関わっていて、大智や真雪が藤木を支えています。
二人の意見はストレートで極端なんですけど、とても誠実なんですよ。
真雪のアドバイスなんて、自分が思っていたとしても、なかなか友人には言えないと思うんですが…(笑)
日和見なアドバイスではなく、自分を叱ったり意見してくれる友人って大切ですよね。
そんな優しい居場所がある藤木が羨ましいなぁと思いました。

再開後、再び付き合い始める二人ですが、ちょっとした行き違いがあり、藤木は今まで以上に苦しむことになります。
海外赴任する際に結婚をしたことを聞いていて、左手の薬指の指輪を発見してしまった藤木は、嘉悦が結婚しているのだと思っています。
だから、自分は「愛人」であり、嘉悦には自分以外に帰る場所があると思っているので、その問題から目を逸らすように肉体関係に溺れていってしまう。
どんどん追い詰めらていく藤木。
うーん……。
この先の展開は、まぁお決まりのコースという感じなので驚きはないというか、嘉悦の言葉を藤木が「もう、いまさらだから」と遮った時点で気が付きますけどね。
藤木くん、話は最後まで聞きましょう(笑)
勘違いしている藤木を見るのはかなり焦れったいですが、この苦しみがあったからこそ、嘉悦の存在の大きさを実感し、そして嘉悦に気持ちをぶつけられたんだろうと思うので、無駄ではないですよね。
それだけじゃなく、離れていた10年だって決して無駄な時間ではないです。
どんなに遠回りをしても、どんなに辛くても、それは次に進むために必要な時間なのだと思えば今を頑張れるかなぁと、自分自身少し楽になりました。
崎谷先生の話って、つい自分に投影してしまいます。

それにしても、思った以上にエロが濃くてびっくりしましたよ…。
挿絵がおおや先生だったのですが、私はタクミくんシリーズしかBLの挿絵見たことないんですよねぇ。
もともと少女マンガの方が印象強いですし。
だからちょっと油断してました。
でも崎谷先生ですもんね、薄いはずがないですよね…。
や、もちろん私はエロ大好物なので、濃い方が嬉しいですよ♪
スイッチ入って乱れまくる藤木が、普段の静かで落ち着いた態度とあまりにギャップがあって萌えましたw
あんあん言い過ぎですけど(笑)

改めて振り返ってみると、展開もキャラも崎谷先生らしい一冊でした。
エロ描写も、どこからどう見ても崎谷先生(笑)
展開が特別目新しいわけではありませんが、的確に萌えツボと泣きツボを押さえていて、大満足です。面白かった。
ブルーサウンドシリーズは現在5冊出てるのかな?
まだまだ楽しめそうで嬉しいです♪

■ブルーサウンドシリーズ
「目を閉じればいつかの海」 嘉悦×藤木
「手を伸ばせばはるかな海」 大智×瀬里
「耳をすませばかすかな海」 和輝×笙惟
「振り返ればかなたの海」 山下×一葡
「しじまの夜に浮かぶ月」 ケネス×薙

「ただ青くひかる音」 番外短編集1
「波光より、はるか」 番外短編集2
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2008.03.19 01:06 | 崎谷はるひ | trackback(1) | comment(2)
            

こんにちは。はじめまして。
BL歴8日のまことです。ただいまBLの修行をしています。
昨日『目を閉じればいつかの海』を読みました。とてもよかったです。心理描写の細やかさ、キャラの性格などこれまで読んだどのBLよりもリアリティがありました。

さて、私のブログでこちらの記事を引用させていただきました。ありがとうございました。

2009.09.21 07:49 URL | まこと #- [ 編集 ]

まことさん、こんばんは!

崎谷先生は割とどの作品もしっかり人物が掘り下げられていて、読み応えがありますよ!
他の作品も是非どうぞ~。

男の方にコメントいただいたのが初めてで、驚きましたがとても嬉しいです。
稚拙な感想ばかりでお恥ずかしい限りですが、また是非おいでくださいませ♪
ではでは。TBありがとうございました!

2009.09.22 01:44 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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今日は、仕事に行ってきたいと思います。休日出勤はさすがにスーツではありません。 先行くお姉様のブログを読んで、BLを見る目を養おう...

2009.09.21 07:15 | BL修行日記

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