にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

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すべてはこの夜に :英田サキ

4773003839すべてはこの夜に (CROSS NOVELS)
英田 サキ
笠倉出版社 2007-10

by G-Tools

泣けます…。
英田先生が益々好きになりました。
【すべてはこの夜に/英田サキ/海老原由里/クロスノベルズ(2007年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!!

【あらすじ・感想など】
『すべてはこの夜に』
多額の借金を背負い、日々の暮らしもままならなくなっていた加持智充(32歳・受)は追い詰められ、ある仕事を引き受ける。
その仕事を実行するため、加持はある男性の部屋を訪れるが、その男は加持にとって最も会いたくない相手だった。
10年前、加持の恋人・優里を死に至らしめた男・湊彰彦(32歳・攻)。
ヤクザになっていた湊は、加持をマンションに捕らえるが…。

加持が優里と付き合い始める以前、加持と湊は恋人同士でした。
加持は湊を好きだったのですが、無口で無表情な湊を理解することが出来ず不安になり、そして男同士の関係に溺れていく自分が怖くて、湊から離れようとします。
そんな時期、告白をしてきた優里と加持は付き合うように。
しかし、二人が将来を約束しようとしていた矢先、事件は起こります。
「最後だから」と身体を求められた加持は拒むことが出来ず、湊とセックスをしてしまうのですが、その場面を優里に見られ、飛び出していった優里は交通事故で帰らぬ人に。
自分が優里を部屋に呼んだのだと言う湊の顔を加持はナイフで斬りつけ、それ以来、加持は湊を憎み続けていたのでした。
そんな過去があったのに、湊は加持に対して気遣う態度を垣間見せ、加持は戸惑います。
そして、湊の冷たい態度に怯えながらも、加持はようやく過去の事件を冷静に受け入れられるようになり、湊への憎しみは薄れていく。
でも湊はそんな加持の想いを拒絶するばかりで…。
二人ともすごく不器用です。
付き合っていた頃、二人の気持ちはちゃんと相手に向かっていたのに、お互いにその気持ちに気が付くことが出来ず、すれ違ってばかりでダメになっています。
相手の気持ちが分からなくて、二人とも自分の気持ちを伝える勇気がない。
そんな事をしているうちに不信感が募っていく。
湊を想う気持ちから逃げていた加持と、加持をつなぎ止める行動を起こせなかった湊。
どちらかひとりでも素直になっていたなら、こんな回り道をしなくてもすんだんじゃないかとも思いますが。
でも10年という年月があったからこそ、冷静に状況を見つめ、相手を受け入れることができたんでしょうね。
以前とは違い、理解者もいますし!
武井と志郎が良い味出してます。
ただの再会ものではなく、その裏にある背景が思った以上に捻れていて、短い話なのにずっしりきました。

…それにしても、このラスト。
まさかこの場面で終わるとは…。
続きを読もうとめくったら白紙で驚きましたよ。
このノベルスでは続編があるので(『春宵一刻』)安心できますが、雑誌でこの話だけ読んでいたら、この曖昧なラストに泣いてしまいそうです。
BLというよりJUNE?

『夏の花』
中学教師の鈴原亮一(32歳・受)は4年前に事故で妻の麻子を亡くし、それ以来ひとりで暮らしている。
ある夏の日、そんな亮一の前に麻子の弟・武井靖之(27歳・攻)が現れた。
靖之が服役中だったために亮一は靖之と面識がなく、突然の訪問に驚くが、亮一の怪我のためにしばらく一緒に暮らすことになってしまう。
次第に靖之の存在が心地よくなり、惹かれていく亮一だが…。

『すべてはこの夜に』で登場した湊の部下・武井の若い頃の話です。
武井の過去も亮一の過去も重い…。
そんな二人の過去に共通して関わっている麻子の存在が、二人の距離を縮めることになります。
亡くなっている麻子をめぐる二人の想いがとても優しくて、その先にある二人の関係が自然に受け入れられました。
武井が東京に戻っている間、武井への想いを抱えながらも、「何もかも終わるのだ」と泣く亮一の姿が胸に刺さります。

この話は『すべてはこの夜に』の時点で既に終わった恋として出て来ます。
終わりを知っているので、この話を読んでいてとても切なかった…。

永遠に続かなくてもいい。終わりが訪れる瞬間まで。その時まで。

たとえいつか、君が他の誰かを選ぶ時が来たとしても。
たとえいつか、君がここから去る日が来たとしても。


この場面で泣きました。
最後のページの亮一の言葉ひとつひとつが、痛いけど大好きです。

『春宵一刻』
『すべてはこの夜に』のその後。

無事生きていました、加持!
よかったよかった。
湊が不器用ながらもちゃんと自分の気持ちを表に現せるようになっていて…なんだか母親のような気持ちになってしまいましたよー。
成長したなぁ二人とも。
湊は元々加持に対して熱い気持ちを持っているので、それを行動に出し始めたことで暴走するんじゃないかと心配です(笑)
加持がちゃんと締めてくれそうなので大丈夫だとは思いますが…。

と、甘い話ではあるのですが、武井と亮一の結末がサラッと出て来て、再び泣きそうになってしまいました。
『夏の花』のラストの亮一の言葉を思い出すと涙が…。
武井がその亮一の想いをちゃんと受けとめ、胸に抱えて生きているのがいいですね。
愛する亮一、愛する姉と同じその場所で、いつか海を見つめながら眠る。
武井のその願い、叶うと良いなぁ…。

--
ノベルスになったことで、『すべてはこの夜に』と『夏の花』がうまくまとまっていますね。
『春宵一刻』で、それぞれの話が綺麗に収束しています。
どの話も人の死が絡んでいるのですが、それを乗り越え、受け入れていく過程がしっかりしていたので読み応えがありました。
一話一話は短いですが、3つの話を一緒に読んだことで、とても味のある作品になっていると思います。
特に『夏の花』のラストが痛いけど好き。
何度も読み返してしまいそうです。
大満足な一冊でした。


【追記】
コミコミさんの特典小冊子。
武井と亮一の最後の冬の話でした。
うぅぅこれは…涙が止まらない…。
コミコミさんで買って良かった。
関連記事
2007.10.15 00:51 | 英田サキ | trackback(2) | comment(6)
            

にゃんこさん、こんばんは!

表題作は、ページをめくって白紙なのに戸惑いつつも、次の話ですぐに続きが読めると思ったら、知らない登場人物視点になっていてどきりとさせられました。
表題作は2003年に雑誌で掲載されたそうで、以来4年も待たれた読者の辛抱強さが凄いです…。

>コミコミさんの特典小冊子
本はいつも本屋で買ってしまうので、小冊子の存在を知りませんでした…。
夏の恋は、冬に終わりを告げるんですね。亮一と靖之の組み合わせもしっとりしていて好きなので、想像するだけで泣けてきます。うわあ、読みたいー!

2007.10.15 21:55 URL | 霖雨 #.zLyGMJk [ 編集 ]

霖雨さん、こんにちは~

めくったら白紙…。
「え…。あれ…? 加持はどうなったの?!」
と驚いてしまいましたよ~。
ホント、この状態で4年も待っていた読者の方々はすごいですよね。
クロスノベルズさんに感謝です。

>小冊子
私もいつもは本屋で買ってしまうのですが(同人誌、CDだけ通販してます)、ただでもらえるならもらっておこうと軽い気持ちで注文しました。
「多分メインカプの甘い番外だろう」と思っていたので、本編読み終わってしばらく放置だったんですよ。
そしたら…。
まさかこの場面…。
読む前から胸が痛くてしょうがなかったです。
コミコミさんの小冊子、クロスノベルズにはたまに付くみたいですが侮れませんね。
機会があったら是が非でも読んで下さい!

TBいつもありがとうございます♪
それではまた~

2007.10.16 15:32 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

にゃんこさん、こんにちは!

あれだけ焦れて焦れてようやく一緒になれた2人があの最後・・・あれは同人誌や雑誌で読んだ人はたまらないですー(><;いや、書き下ろし・・・すごくほっとしましたよ。おまけに、湊なんでもうメロメロですっかり最初と別人ですし~!

しかし小冊子、私も2人のラブラブかな~と思ったら、武井のお話・・・。
最初から「あ~、コレやばいよー」と思ってましたけど、読んだ後たまりませんでした(;_;)あれ、小冊子だけなんてもったいなさすぎます。
にゃんこさんの引用を読んでまた涙ですよ。言葉が重いです(ToT)

TBお願いします!

2007.10.18 07:27 URL | miku #- [ 編集 ]

mikuさん、こんにちは~

>最初と別人
湊は別人のように甘いですが、元々かなりの執着男だし、相当不器用そうなので、きっとオンかオフしかできないんじゃないかと思います。
加持も大変ですね(笑)

>小冊子
まさかの武井。
しかもその場面か…!!
って感じでしたね。
読みたい。でも読んだら絶対泣く。という緊張感に包まれながら読みました。
案の定泣きました…(T_T)

重いですが、こんなシリアスな英田さんも好きです。
TB&コメントありがとうございました~
ではでは!!

2007.10.18 16:34 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

にゃんこさん、こんばんは

やっと、やっと読みましたよ~

冊子、今更ながらありがとうございます!!
こういう流れは本当ダメ!
というか涙腺が我慢できなくて本当ダメだ!
一人で部屋で読んでてよかった~

冊子の終盤、読んでて自分の好きな曲~咲桜(さくら)が流れてきました~
この曲、私的に箱・檻の中の喜多川と堂野のイメージソングだったんですけど武井と鈴原にもしっくりくる感じなので機会があったら聴いてみて下さい(実は前カラオケで歌ってたけど…爆)

熱烈に大プッシュしくれたにゃんこさんに感謝です~


ではでは失礼いたします。

2007.12.20 22:13 URL | 時路 #- [ 編集 ]

時路さん、こんにちは!

結構強引にプッシュして、冊子まで渡してしまいましたが…。
気に入っていただけたようで安心しました~w
この流れはもう泣くしかないですよね!
涙なしでは読めないですよ~!

咲桜(さくら)、機会があったら聴いてみます。
っていうか、次回また是非歌ってください…!
この本を思い浮かべながら聴きますよ!

コメントありがとうございました~
ではではまた!

2007.12.21 17:11 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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すべてはこの夜に
「選ばせてやるよ――このまま撃たれて死ぬか、俺に縋って土下座で許しを乞うか」平凡な生活から一転。熾烈な借金地獄に堕ちた加持に残された道は『ある男を撃つ事』。だが、狙いを定めた先に現れたのは、忌まわしい過去の男・湊だった。端整な顔立ちの男は十年の時を経...

2007.10.15 21:47 | 霖雨の彼方

すべてはこの夜に
英田さんというだけでなく、評判がよいので読むのがとても楽しみでした!新刊・・・ですが、デビュー前同人作品のサルベージなんですね。お話の雰囲気とか、文章の感じとかなんと...

2007.10.18 07:16 | BL本の日記

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