にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

華の闇 :榎田尤利

4813011497華の闇
榎田尤利
大洋図書 2007-05-25

by G-Tools

久々にシリアスな榎田先生ですね!嬉しいです。
ただ…どうやら私は『遊廓』にあまり萌えないようで…。
【華の闇/榎田尤利/蓮川愛/SHY NOVELS(2007年)】

オススメ:  榎田作品だから厳しめです…

↓ネタバレあり、caution!!
仕事相手である西苑寺子爵に連れられて吉原を訪ねた南条貴師はそこで四年前、自分の前から突然消えた少年と再会する。しかし、彼はいまや吉原の奇蹟、吉原唯一の男遊女、華嵐だった!!過去を忘れ、遊女として振舞う華嵐。遊女を憎み、嫌う南条だったが、華嵐が見知らぬ男に抱かれる姿を思うと、自分でも抑えることのできない激情に囚われる。ならばいっそ自分の手で・・・・・・華嵐の水揚げを決意する南条だったが。
豪華絢爛吉原遊廓絵巻!!



【あらすじ・感想など】
南条貴師(26歳・攻)は、ある日、西苑寺子爵に連れられて行った吉原の遊廓で思いがけない人物に再会した。
それは4年前、突然貴師の前から姿を消した暁芳(17歳・受)だった。
暁芳は花街で生まれ育ったが、母親・華月の死後、父親である高輪に引き取られた。
妾腹の暁芳に対して、義理の母親やその息子・輝男は冷たい。
暁芳は輝男は事あるごとに虐められていたが、ある日偶然輝男の級友・貴師に助けられ、それ以来、本を貸し借りする静かな関係を続けていた。
しかし、高輪が亡くなり高輪貿易が倒産すると、暁芳は姿を消してしまった。
貴師は「耐えきれぬときには頼れ」と告げていたのに、暁芳は輝男に借金を背負わされ、遊廓に売られてしまっていたのだ。
男遊女・華嵐になっていた暁芳は、近く西苑寺によって水揚げされる。
それを知った貴師は、西苑寺に頼み込み、西苑寺の代わりに自ら華嵐を水揚げすることになるが…。

貴師は4年前に暁芳に惚れていて、暁芳もまた崇史に惚れています。
だけど、貴師はそれを自覚していなくて、暁芳は輝男に教えられた貴師の過去から、貴師は自分を疎んでいると思い込んでしまった。
そんなすれ違いを経て4年後再会した二人ですが、その時には、好きだという気持ちではどうにもならない現実が…。
お互いの想いを確認しても、暁芳の借金はあまりに莫大。
貴師は何としてでも暁芳を身請けしようとしますが、暁芳は受け入れません。
貴師の人生を自分のために狂わせたくないし、男の矜恃として借金は自分の身で返したい。
そして、二人は再び別れることに…。
あぁもどかしいですね。
この状況に陥る経緯も、好き合っていても離れる事になる状況も、理解できるだけに切ないです。
相手に負担をかけるような額を払わせて身請けしてもらうなんて、男である暁芳にとったらやっぱりプライドが赦さないでしょうしね。
貴師が4年前にその気持ちを自覚していれば良かったんでしょうけど。
でも、22歳の男が13歳の男の子を好きになるって…。
冷静に考えるとやばい人ですよ、貴師(笑)
4年後、貴師がそれなりの社会的地位に立てる歳で、暁芳が身体を売るのに耐えうる歳…となると、しょうがない設定なんですけどね。
紆余曲折ありますが、ラストはちゃんとハッピーエンドです。
この展開は納得できますが、ここまでの流れに対して急展開すぎな気が…。
暁芳の葛藤をもっと読みたかったなぁ。
でも、とにかくホッとしました。
時代の変革の中で、『吉原』が過去のものになっている。
その余韻が好きです。

最近遊廓モノ多いですね。
が、どうも私は『遊廓』には萌えないようです…。
今回は特に『男花魁』という設定だから余計にかもしれません。(フィクションですが)
遊廓と言いながらも、結局身体を売っていない場合もあるし、今回のように例え身体を売っていても生々しさがない事が多い。
華やかさが大事なのは分かるけど、ちょっと綺麗事過ぎやしませんか?
そもそも、男なんだから陰間茶屋でよくないですか?
夢も希望もないこと言ってすみません…。
売る立場じゃなければそこまで気にならないのかもしれません。
でも、色を売るなら、私はもっと悲壮感が欲しいです。
『女装』も萌えポイントかもしれませんが、個人的には羞恥プレイとしてでしか萌えません。
…それはそれで腐ってるのか(今更)

あ、でも今回はそういった生々しさはないですが、エロの面ではやることちゃんとやってました、この二人(笑)
榎田先生にしては濃いと思います。
「そこをもっと読みたいんですが…」と思う場面もあるんですけど(笑)
でもまあ、そこを細かく書いてたらページが足りなくなるから仕方がないかー。

久々のシリアス榎田作品でした。
私はシリアスな方が好き。
ただ今回は、面白かったとは思うんですけど、個人的には萌えが足りませんでした…。
遊廓萌えする方ならかなり楽しめる作品だと思います!

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2007.06.05 00:57 | 榎田尤利 | trackback(1) | comment(4)
            

榎田先生はお勉強してこの本を書きました。って感じだけど、それが読者に分かったらつまんないですよね。

それに、西苑寺って男は気持ち悪い。母に恨みがある。だから、息子を水揚げして、7日間で調教しようというわけですよね。この本のメインは調教なの?

貴師だけは一途なのかなあ。でも、暁芳はそうでもない。少なくとも身体を売ることには何にも抵抗はないように見える。おいらん道中までしてしまうのは、なんなんだろう。

思いがどれもこれも中途半端で、ストーリーがご都合主義で読んでいて最後にはしらけてしまった。

榎田先生の本は、現代物が良いなあ。会話が楽しいものね。それに、人物がはっきりしている。

木原音瀬先生が描く嫌な男たちは本当に最低な奴だけれど、そこに普遍的な人間像が重なってなんだか可愛くなる。けれど、この本の榎田先生が書いた3人の男はどこか最低だと思う。それを正当化しようと榎田先生が頑張っている感じがする。そこがとても薄汚れた感じで、嫌である。

エロだろうけれど、耽美だろうけれど、山藍紫姫子先生の「王朝恋闇秘譚」の男たちは思いの深さによって、何をしようが清清しく思える。あの「いく千の河もやがて海になる」の兄の変態振りにすら愛を感じる。(腐っていますね)

勿論かなり腐った見方だろうけれど。それに比べ、この榎田先生の男たちは思いはどこにもまっすぐ向いていない。西苑寺は少なくとも相手に向いているとは思えない。男たちのベクトルがあっちこっちに向いているから、思いがちっとも山にならない。

この本で萌えられる人って、どの辺が萌えらるのかなあ。

魚住君シリーズのようなものを榎田先生に描いてもらいたいなあ。山藍先生にもっと耽美をお願いしたいように。木原先生にはもっと嫌な男たちを描いてほしいように。

2007.06.06 02:56 URL | 無駄な日々を重ねて #- [ 編集 ]

無駄な日々を重ねてさん、こんにちは。

西苑寺は確かに理解しにくい行動をとっていますね。
華月や華嵐に対して、憎しみと愛情が混在しているからでしょうか?
3人とももっと強い執着や想いが感じられると、もっと面白かったかもしれません。

榎田先生らしい、榎田先生だからこその作品が読みたいですね。

コメントありがとうございました!

2007.06.06 14:23 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

にゃんこさん、本日は沢山お相手頂いてありがとうございます。(笑)

さてさて。

華嵐と貴師が再会するタイミングは、やはり早過ぎましたね。

華嵐の水揚げに間に合う形で再会を果たしましたが、華嵐は芯の強さを持ち合わせているので、多少の事では潰れないと思うんです。

自分の母親や姉女郎を通して、遊女がどう言うものかをしっかりと判っていますしね。

作品は面白かったのですが、貴師と華嵐には、吉原と言う舞台を活かして、もっと貪欲な人間同士の駆け引きを見せて欲しかったなあ、と思いました。

ではでは、お返しTBさせて下さいね!

2007.06.06 16:19 URL | ハスイ #MMIYU.WA [ 編集 ]

ハスイさん、こちらこそ沢山お相手いただきありがとうございます♪

>華嵐は芯の強さを持ち合わせているので、多少の事では潰れないと思うんです。
そうですね。
ちゃんと遊郭を知っていて、その上で覚悟を決めていますもんね。
知ってはいたけれど、実際の辛さを身体で感じ、苦悩する。
そんな姿も見たかったです。

二人の再会も含め、話が綺麗にまとまりすぎている感がありますよね。
後半急ぎ足なのも気になりました。
まあ、これは榎田作品だからこそ厳しい意見だという部分はあると思いますが(^_^;)

TBありがとうございました!
ではでは~

2007.06.06 16:39 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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【内容紹介】客に惚れたら、遊女は地獄……。仕事相手である西苑寺子爵に連れられて吉原を訪ねた南条貴師は、そこで四年前 自分の前から突然消えた少年と再会する。しかし彼はいまや吉原の奇蹟、吉原唯一の男遊

2007.06.06 15:41 | +synapse∞type-bee+

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