にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

金環蝕 -短編集1- :山藍紫姫子

金環蝕金環蝕
山藍 紫姫子

白夜書房 1992-11
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短編集です。
ファンタジー、ホラー色が強い話ばかり。
鬼畜度は低いですが、どれも面白かった!
【金環蝕 -短編集1-/山藍紫姫子/竹田やよい/白夜書房(1992年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!!

【あらすじ・感想など】
『金環蝕』
メルローズ・ビシャス(攻)は戦時中兵士として戦っていたが、敗戦後は父の仕事を手伝っていた。
ある夏、取引相手である隣国の富豪であるクライシス・ロールシャハティ(攻)の城に招かれたメルローズは、そこで思いがけない人に再会する。
カート・フレグランス(受)はメルローズが戦時中所属していた隊の指揮官の一人で、終戦後に戦争犯罪人として処刑されたはずの人であった。
尊敬していたカートに再会することが出来喜ぶメルローズだが、しかし、カートはクライシスに囚われていることを知り…。

『金環蝕』は後に完全版として出版されていて、この短編はその一部です。
続編の2はドラマCD『金環蝕』の小冊子、3は『山藍紫姫子の世界 Part3』に収録されていて、これにさらに書き下ろしを加えたものが完全版なのではないかと思われます。(完全版を持っていないので、細かいところは比較はできないのですが…)
山藍先生、このシリーズが大好きなんでしょうねー。
続編はともかく、この短編は鬼畜度は低く、お耽美度は高い。
カートはクライシスによって囚われ、弄ばれていますが、他に生きる手段が無いので逃げることもできない。
でも、カートは無意識のうちに人を惹きつける魔力を持っていて、周りの人間は堕とされていく。
美しい外見ですが、実は食虫植物のようなんですよね。
そこが見所です!
完全版も読みたいなぁ。

『タイロンの呪い』
ハロルドの番組で台本を書いている、しがない脚本家・ロジャー。
二人はある日視聴者から情報を得て、タイロン地方にある未発掘の遺跡の取材に向かった。
そこにあったのは不思議な遺跡。
しかし、棺の中は空っぽで…。

短編なのにしっかり本格的なミステリーですね。
確かに、それによって人類は滅びるかもしれない。
でも実際、YYの人間っていうのはムリでしょう。
X染色体にのってる遺伝子が発現できないとなると、かなり不都合が生じると思われます。
実際、X染色体のモノソミー(性染色体がひとつ欠落して、本来XX or XYであるべいところがXになっている)はあっても、Y染色体のモノソミーは存在しないので、もし受精卵の段階でYYであっても生まれてはこないんじゃないかな?
余談ですが、同じようにY染色体に注目して書かれている『アダムの呪い』という本があって、なんだか変な感じです。
この本、面白そう。
YYがあり得るのなら、このアダムの呪いは成り立たないわけだ。

『人魚の嘆き』
若くして成功した作家・レスリー・オーエンは、海辺の城に独りで住んでいる。
ある日、レスリーを崇拝している商人から受け取った壺には、美しい乙女の人魚が入っていた。
人魚にまつわる伝説を聞いたレスリーは、乙女の人魚を迎えに来た人魚の皇子と交わるが…。

童話のような話ですね。
でもやっぱりこれは山藍作品、ただでは終わりません。
カ○バリ登場デス!
九堂 from『獣』以来の対面でした(笑)

『闇の呼ぶ声』
転校生の須坂孝彦は、クラスメイトに“オカマ”と虐められている牟礼聡に興味を持ち、身体の関係を持つことになる。
そんな頃、クラスメイト達に度胸試しに誘われ学校の地下室に入るが、その途中突然閉じこめられてしまい…。

ホラーです。
学校の七不思議を度胸試しで探検する、というのはよくあるパターンですが、これは結構容赦なしで人が死んでいきます。
一応孝彦と聡の恋愛もありますが、ホラー要素の方が強い。
面白かったです。

『虜』
環は友人の松宮聖の事が好きだが打ち明けられずにいた。
ある日、眠っている聖にキスをしたが、それを後輩の神崎彬に見つかり、写真に撮られてしまった。
神崎は環の弱みを握り、毎日のように嬲るが…。

試験管がエロいな…。
これから見るたびに妄想してしまいそうです…。
実験器具とか無機質なモノを使うプレイって、私は激萌えなので美味しかったです(今更ながら、私って人でなし…)

『妖精王子東京へ行く』
妖精画家・魔矢武彦は、ある時ヨーロッパの妖精発祥の地へ行った際、本物の妖精・リーン(♂)に出会った。
日本に連れて帰ったリーンを飼い始めた武彦だが、次第に淫らな悪戯をするようになる。
しかし、ある満月の晩リーンは突然…。

タイトルから分かるとおり、ガッツリファンタジーです。
この作品では唯一ラブコメですね。
リバってます。
妖精とどうやってリバるのか…は、なんとなくここでは伏せてみますが、まあ、予想の範囲内ではあります。
それまで余裕で自分の方が支配者だった武彦、立場が逆転して衝撃を受けている様が哀れです(笑)


というわけで、
山藍作品にはホラーやミステリー調の話が結構あるのですが、この本はそんな短編を集めてありますね。
腐った感想ばかり書いてしまいましたが、どの短編も完成度高く、面白かったです。
『金環蝕』『人魚の嘆き』『虜』は『山藍紫姫子の世界』のPart1,3で漫画化もされています。
さらに、『金環蝕』はドラマCDも出ていて、カートを塩沢さん、メルローズを置鮎さん。
それが頭にあったので、私は読んでいて、カートはもう塩沢さんの声に脳内変換されてました(笑)
先日このCDを聴いたので、そちらの感想も後日書きたいと思ってます!
関連記事
2007.04.20 18:38 | 山藍紫姫子 | trackback(1) | comment(4)
            

にゃんこさん、こんばんは!

噂の短編集の感想が拝見できて幸せです♪

「金環蝕」以外の作品も、面白そうですねえ!にゃんこさんの感想を拝見していて、気になるものが沢山出て参りましたよ!

中でも一番気になるのが「人魚の嘆き」。

私は谷崎潤一郎の同名作品(非常にダークで耽美な作品です)が好きで、何度も読んでしまっているのですが、(もしかしたら)山藍先生の「人魚の嘆き」は、谷崎版へのオマージュ作品なのかなあとも思ってみたり。

九堂以来のカニ○リズムがあるようですが、手にする機会に恵まれれば、真っ先にチェックをしてみたいと思います。

「金環蝕」のCD(これまた過そうですね!キャスティングを見ただけでテンションが上がります)の感想も楽しみにさせて頂きますね♪

「金環蝕」と言えば、完全版も読み応えがあって面白かったですよ!入手された際には、是非是非感想を拝見させて頂けると嬉しいです♪

ではでは、長々と失礼致しました!

2007.04.20 21:01 URL | ハスイ #MMIYU.WA [ 編集 ]

ハスイさん、今晩は~

>「人魚の嘆き」
谷崎先生に同名作品があるのですか。
知りませんでした。
山藍先生と谷崎先生、作風的に繋がるところがあるので、谷崎作品へのオマージュはあり得そうですね。
カニバ○ズムは登場しますが、九堂のように「愛故」ではありませぬ(笑)

「金環蝕」のCDは、今まだ一回聴いただけなのであれですが、音楽がまたしても岩代さんで素晴らしいです。
置鮎さんは初々しい感じ(笑)

完全版、手に入れたいです!
ではでは~

2007.04.20 23:49 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]

にゃんこさん、こんにちは!

にゃんこさんの感想を拝見してこの短編集に興味を持ちましたが、いざ読んでみたら本当に面白い短編集でした♪

旧い作品だと手に入り難いので、探す事すら諦めてしまう事もあるのですが、にゃんこさんの感想をきっかけにして、しぶとく探し回った甲斐がありましたよ。(笑)

ブログに感想をUPして下さってありがとうございました!

今更ながら感想を認めましたので、TBさせて下さいね!

2007.06.08 14:32 URL | ハスイ #MMIYU.WA [ 編集 ]

ハスイさん、こんにちは~

山藍作品との出会いは偶然によるところが大きいので、なかなか欲しい作品に巡り会えませんよねー。
私は完全版が欲しいのですが、なかなか…。

お互いコンプリート目指して頑張りましょう~(笑)

TBありがとうございました!
ではでは。

2007.06.09 12:47 URL | にゃんこ #- [ 編集 ]













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金環蝕 短編集-I
【内容紹介】タイロンの呪い、妖精王子東京へ行く、人魚の嘆きなど、山藍紫姫子の初期の傑作短編を6篇収録したロマンセレクト集。日本最大級ネット書店のイーブックオフ【感想】楽天ブックス究極の耽美世

2007.06.08 14:29 | +synapse∞type-bee+

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