にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

美少年 :小野塚カホリ

489644079X美少年 (JUNEコミックス ピアスシリーズ)
小野塚 カホリ
マガジン・マガジン 2005-03-31

by G-Tools

原作である団鬼六先生の「美少年」が読みたくなりました。
同じく団先生の作品が元になっている「美剣士」に並び、ネットリJuneのオーラが漂っていて大好きです。
【美少年/小野塚カホリ/JUNEコミックス(2005年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!!

【あらすじ・感想など】
K学院大学3年の「私」は、ある日、同じ大学に通う風間菊雄に出会った。
日本舞踊宗家の御曹司である菊雄は、匂い立つような色香を放ち、「私」は目を奪われる。
菊雄と頻繁に会うようになり、菊雄が自分に想いを寄せていることに気付いていた「私」だが、久美子という恋人もいる自分が男の菊雄に惹かれていることを認めることができないでいた。
しかし、いつしかなし崩しに菊雄と関係を持つようになってしまう。
次第に度を超した執着をみせる菊雄。
そして、菊雄との関係に気付き嫉妬する久美子。
菊雄への気持ちを整理できずにいた「私」は追い詰められ、山田の誘いに乗ってしまうが…。

「私」の元を40年ぶりに訪ねてきた山田は、癌に冒されていた。
山田が「私」と疎遠となった原因である大学時代の出来事について語り始め、「私」が事件を回想する形で話は進みます。
40年前、「私」は自分では断ち切れない想いを、悪友の山田の誘いに乗ることで終わりにしようとした。
菊雄は山田とその彼女であるマリ子、そして久美子によって陵辱され、「私」はそれ以来再び菊雄と会うことはなかった…。
菊雄の「私」に対する執着が度を超したのも、久美子が嫉妬に狂ったのも、「私」が自分の気持ちを認めずにいたにもかかわらず関係を断ち切れなかったことが原因ですね。
菊雄は人を惹き込む色香を持っていて、遅かれ早かれ、いつか身を滅ぼすことになっていたのだろうと思います。
「私」だけでなく、山田もマリ子も久美子も、菊雄に堕ちている。
それを認めたくなかった「私」は逃げだします。
「私」が菊雄への気持ちを受け入れていても、おそらく二人は破滅に向かう。
逃げた「私」は酷い男だけれど、頭のどこかで危険を感じていたのでしょうね。
その中途半端な態度によって、山田たちは巻き込まれた訳ですが。
山田のように菊雄に堕ちていた方が幸せだったのかもしれないなぁと思う。
「私」に対する執着によって菊雄は身を滅ぼしますが、菊雄に対する執着によって周りの人間も破滅していく。
そのドロッとした愛憎劇が重い。
「美剣士」と同様報われない男同士の愛憎劇を描いていますが、この作品はさらに、人間の汚い部分が晒されていて、読後は酷くやるせない気持ちにさせられます。
でも、その暗さが大好きです。

山田は「美剣士」の定次と同じ臭いがしていて、惹かれます。
菊雄に溺れながらも弄ぶことでしかその想いをぶつけられない。
そんな隠れた不器用さが哀れで愛しい。

菊雄が女だったら、時代が違ったら、菊雄は幸せになれたのかもしれないですね。
悲劇だけれど、菊雄によって堕ちていく周りの人間や菊雄自身は美しい。
原作は団鬼六先生の「美少年」は私小説で、菊雄は実在したようですね。
原作も読みたいなぁ。
そして、三池監督による映像化の話もあるようです。
お耽美な雰囲気が壊れず出て欲しい。

明るさはどこにもありません。
でも、そこら中に漂う頽廃的な雰囲気が堪らない。
BLではなくJuneを感じられる作品は貴重ですね。
小野塚先生、そして団先生、ステキです。
惚れました。
万人受けはしませんが、ドッシリ読み応えのあるマンガを読みたい方は是非どうぞ。

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にゃんこさん、またまた今日は!

にゃんこさんであれば、きっとこの作品を気に入って頂けそうだと勝手に考えていたのですが、ご多分にもれずに気にって頂けたようで、私は心中でニヤリとしてしまいました。(笑)

にゃんこさんもコメントされていますように、読後はとてもやるせない想いにかられてしまうこの作品。

表現は綺麗ではありませんが、「熟し過ぎて腐敗を始める寸前の危うさ」を(勝手に)感じてテンションが上がりました。

優しい作品や甘い作品も良いものですが、この作品のようなガッツリとした重厚感のある作品も良いですね!

今後も小野塚先生には、鬼六先生作品をコミカライズして頂きたいですね。

ではではまた!

2007.03.22 16:12 URL | ハスイ #MMIYU.WA [ 編集 ]

ハスイさん、こんばんは。

ハスイさんの予想通り、ガッツリツボに入りました「美少年」。
ご紹介いただき、ありがとうございました!
原作がとても気になります。
もっとエロス漂ってるんでしょうか…(でしょうね・笑)

小野塚&団コンビは、山藍先生とは味付けが違いますが、とてもお耽美ですね。
ハッピーエンドでは全然ないですが、散り際の潔さがステキです。
>今後も小野塚先生には、鬼六先生作品をコミカライズして頂きたいですね。
是非是非!!
私も読みたいです!

コメントありがとうございました☆

2007.03.22 22:06 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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