にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

ホタル :綺月陣

ホタルホタル
綺月 陣

光風社出版 1999-08


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お、重いです。
こんな重いあとがき読んだのは初めてです…。
先にあとがき読んでしまったので、本編に並々ならぬ意気込みを感じて、胸が痛みました。泣けます。
【ホタル/綺月陣/青海信濃/クリスタル文庫(1999年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!!
2丁目のデートクラブの売れっ子高校生・ユウと、その客となることでしか心を癒せない離婚歴のあるサラリーマン・孝輔が恋に落ちた。しかし二人を待ちうけていたのは、衝撃の事実が明かす苛酷な運命だったのだ―。一途なユウを愛しいと思いながらも、もはやその手を突き放すことしかできないのか…。


【あらすじ・感想など】
ユウ(宮内祐(タスク)・16歳・受)は、2丁目のデートクラブでバイトをしている高校生。
藤枝孝輔(42歳・攻)は、過去を引きずり無気力な毎日を過ごしているが、ユウとのひとときが心の癒しとなっていた。
そんな二人が恋に落ちる。
激しく求め合う二人だが、過酷な運命が待っていた…。

孝輔は、身重の妻がいながら、男に浮気。
そして離婚。
職場にもその理由はばれ、出世の道も閉ざされてしまう。
過去にも未来にもうしろめたく、息苦しい毎日。
そんな孝輔にとって、ユウはひとときの心の癒しだった。
ユウもまた、母子家庭で育ち、母親の愛情も薄く、愛に飢えていた。
お互いの心の隙間を埋めるように、二人はお互いを求め合います。

以下、かなりネタバレしてます。

衝撃の事実が明らかに。
ユウは、孝輔の息子だったのだ。
事実を知り、ユウを遠ざけようとする孝輔。
何も知らないユウは戸惑い、捨てられる恐怖に怯える。
そして真実を知る事に…。
そんなとき、母親の愛人・沢野に犯され、それを母親が目撃してしまう。
しかし母親は母親ではなく、自分への愛に飢えた女でしかなかった。
行き場を無くしたユウは…。

私はあとがきを先に読んでしまったので、偏った思い入れがあるとは思いますが、その辺りはご了承くださいませ。

この二人が親子ではないか?という雰囲気は、序盤から漂ってます。
どんどん泥沼にはまっていくのを読むのがつらい。
この話のメインは、親子関係だと思います。(内容はどうあれ、作者的には)
小説などを読んでいると、親子関係が崩壊している家庭に出会う事は少なくありませんが、改めて考えさせられました。
あとがきの冒頭に
『子供を幸せに出来ない親は、子供を作るべきじゃない』
という言葉が出てきます。(綺月先生が言っているわけではありません)
正論かも知れませんけど、そんな自信を持って親になる人がどれだけいるのか?
少なくとも自分は持ってないし、だからこそ悩み、努力するものだと思ってますが。

あぁ、なにやら重いレビューになってますね(^_^;)
(というか、レビューになってるのか?)
話に戻ります。
結果として、孝輔もユウも過去を乗り越えたことで、親子ではなく、恋人として結ばれます。
新しい土地で、前を向いて生きていくことに。
よかった。とりあえず、ハッピーエンドで良かった…。
これで結ばれてくれなかったら、しばらくショックを引きずったかも知れない…。
とにかく、胸が痛いです。泣けます。
ユウが母親に罵倒される場面はいろんな意味で激痛でした。

綺月先生は、かなり振り幅の大きな作家さんのようですね。
私はシリアス路線しか読んだ事無いのですが。
とりあえず、現在「獣」シリーズを探し中。
コレ、相当すごそうなんですけど、大丈夫かな…(^_^;)
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2006.07.18 10:38 | 綺月陣 | trackback(0) | comment(2)
            

こんばんは、硝子です。こちらにコメントしよう、しようと想いながら随分日にちが経ってしまいました。
私が最初に読んだ綺月作品はなんだったかと思い出して見たところどうやら『鴉』のようでした。それでシリアス路線の方かとおもってご本人のサイトを探してみたらどうもそうでもないらしいと判明し、実際に手を出したガッシュかビブロスで髄分ぎょっとしたのを覚えています。確かに綺月さんは書かれるものがはっきりと分かれますよね、シリアスとコメディで。
どちらも好きなのでどちらがいい、とは言い切りませんが、『ホタル』を読んでから後はやはりこのあとがきの内容が随分と読むときの姿勢に影響を与えていたように想います。

作者の人間性が現れるからあとがきを読むのが好きだし、あとがきが好きな作家さん(この場合時々中身よりもあとがきに重点を置いてしまっている場合があったりなかったり…汗)もいるわけなのですが、確かに今まで読んだ中でも一番を争う作者の片鱗を窺えるものだったように感じましたっけ。私なんかはかなり率直なところ、この作品が綺月さん自身の自己治療の一環だったのだろうか、とすら考えてしまったのですが、そういう安易な推測は別として、シリアス路線で描かれるキャラクター達が時に切なさを通り越して痛みを感じるのはご本人の内面が反映されているからなのでしょうか。
うろ覚えながらに思い返してみるに、この二人は親子というよりも恋人同士というよりも、傷を舐めあうような共生関係のように思い出されてなりません。誰かに咎を擦り付けておしまいに出来るようなものじゃないから息苦しいし、全て投げ打ってどこかへ行ってしまうという結論に達せたことが本当の解決になるのか、描かれない未来を疑うのは多少意地の悪いことかとも想いつつもふと一抹の不安を感じたのを覚えています。…多分に念頭に『鴉』での終わり方があったからかと思われますが…。

おかしな話なんですが、読み終えて、あとがきを読んで、綺月さんが素敵な旦那さんとめぐり合えたことに一番ほっとしてそれでなんとなく救われたような気になったのを覚えています。…本編とは関係のないところに救いを見出してしまったあたりに居心地の悪さを感じてみたり(苦笑)。
なんだかあっちこっち脇道にそれまくったコメントでスミマセン。
お邪魔致しました。

2006.07.25 01:42 URL | 硝子 #SjaT3f8U [ 編集 ]

硝子さん、こんにちは。

私も作者の人柄や、その作品への姿勢が垣間見える「あとがき」が好きですが、こんな熱い思いを吐露しているあとがきに出会ったのは初めてです。
硝子さんと同様、今後綺月先生の作品を読む度にこれを思い出して、見方が変わりそうです。
>綺月さんが素敵な旦那さんとめぐり合えたことに一番ほっとしてそれでなんとなく救われたような気になった
私もですよー。
綺月先生自身の過去については、無責任な事を言えませんが、このようなあとがきを書くまでに至るまでには様々な事があったのだろうなと思うので、これを読んで本当にホッとしました。
小説の二人も、どのような形であれ、幸せを感じて欲しいなと思います。

綺月先生の作品を読むのはまだこれで2作目なのですが、いろんな意味で毎回衝撃を受けています(^_^;)
コメディに手を出すかは微妙ですが、この激しさにはまってしまいそうな予感…。

熱いコメント、ありがとうございました!嬉しかったです。
これからもよろしくお願いします☆

2006.07.25 12:54 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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