にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

青を抱く :一穂ミチ

4040676807青を抱く (フルール文庫 ブルーライン)
一穂 ミチ
KADOKAWA/メディアファクトリー 2015-06-15

by G-Tools

今月新刊2冊の一穂先生。
こちらはしっとり萌えるラブストーリーでした!
【青を抱く/一穂ミチ/藤たまき/フルール文庫(2015年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
静かな海辺の街で暮らす和佐泉は、毎朝の日課で海岸を散歩中、ひとりの男と出逢う。少し猫背の立ち姿、振り向いて自分を映した黒目がちの瞳 ― 叶宗清は、海での事故以来、病院で2年間目覚めないままの弟の靖野によく似ていた。旅行中だという宗清の飾らない人柄を疎ましくも羨ましく、眩しく感じてだんだんと惹かれていく泉。だが泉には、同じように好意を寄せてくれる宗清には応えられないある秘密があって…。

【あらすじ・感想など】
いつもの散歩の途中、海岸で弟の靖野に似ている男に出会った和佐泉。
その男・叶宗清は、東京から数ヶ月の予定で長期滞在している旅行者だった。
2年前海で溺れ、意識が戻らないまま病院にいる靖野と似た面立ちの宗清は、在宅で仕事をしながら弟の世話をする泉に興味を示し、距離を置こうとする泉に対して積極的にアプローチしてきた。
戸惑う泉だが、次第にその存在に惹かれていき…。
という、意識が戻らない弟を持つ男と、その弟に似た顔の男の話です。
病院で眠ったままの弟を泉と両親とで世話をしていて、在宅で仕事をしていると言っても、泉の生活の中心は弟。
以前東京で暮らしていて、彼女もいたけれど、事故後は実家に戻ったり心に余裕がなく別れ、今ではもう恋愛だけでなくプライベートの楽しみなどほとんどないような生活を送っています。
交流があるのは馴染みのバーのマスターと女友達のふたりくらい。
でも、弟の状態がどうなるか分からないという事に対しては泉も家族も不安を感じているけれど、そんな生活を苦痛に思っているわけではなく、もう日常になっている。
淡々と過ぎていく毎日。
そこへ弟に似た男が現れたことで、その静かな毎日に変化が訪れます。
バイである事を隠していない宗清は泉に好意を示し、明るく物怖じしない性格なのでぐいぐい押していく。
事故後の慌ただしさが過ぎ、弟を中心にした生活が始まって、表面上は静かに過ぎていた毎日の中で少しずつ積み重なり誰にも言えないまま蓋をしてきた心の傷が、宗清との交流の中で暴かれていきます。
閉じた世界で生きる事で抑えてきた感情が、あふれだしてしまう事への恐怖。
でも宗清に惹かれる気持ちは止められない。
途中まで、おとぎ話に出てくる王子様のように、心を眠らせた泉に一目惚れした宗清が、愛でその眠りを覚ますというシンプルな話かと思っていました。
ラブストーリーに偶然は付きものだから、弟と似ている事が知り合うきっかけであっても別段おかしくはないし、話の中心は泉の心が開かれていく過程だから、そんなものかなと。
が、その出会いにはある事情が隠されていました。
話の核心なのでネタバレはしません。
でも、なるほどなと納得する内容でした。
話が出来すぎだろうと感じる部分もありますが、運命の悪戯という言葉があるように、まぁそんな偶然もあって不思議じゃないかななんて思ったりもします。
その偶然があったからこその大きな決断だったのだろうし。
私はむしろ、その事情が明らかとなった事で、後日あの人がいろいろ知った時ショックを受けて納得出来ないんじゃないだろうか…という心配の方が大きかったです。
最終的に、その辺りも解決して大団円。
昏睡状態の家族がいる状況や、泉が抱えていたものはシリアスでしたが、そんな中で泉と宗清の交流が鮮やかで爽やかだったのが印象的でした。
泉の心の欠けていた部分に宗清がストンと嵌まって、理屈じゃなく惹かれ合っていくふたりの様子は、読んでいてドキドキしてしまいます。
こういう、心に傷を抱えているのに弱さを誰にも見せず、淡々としている人が、ふとした瞬間に感情を抑えきれなくなるシーン大好きです。

そして、そんな淡泊そうな人がエッチの時乱れる姿に萌え。
泉さん、こんなに敏感な身体しているなんて…罪だわ。
BLではお決まりとは言え美味しすぎるでしょ!!!
あっさり終わるかと思いきや意外と長いエッチシーンに萌えまくりでした。
肉体的な快楽と感情の高ぶりが重なり、燃え上がっているふたりにひたすらドキドキさせられ…ほんと、一穂先生のエロ描写大好き。

ということで、今月2冊目の一穂先生の新刊です。
Dear+文庫の「世界のまんなか」はラブコメ要素もあって可愛い話でしたが、こちらのフルール文庫の方はしっとり大人な雰囲気のラブストーリーでした。
どんな話でもしっかり読ませる内容で、萌えもバッチリで、さすが一穂先生。
ネタバレ避けているので詳しい部分の感想を書けないのがもどかしい。
兎にも角にも、収まるところに収まってホッとしました。
恋愛部分も面白かったですが、家族の繋がりがいいなと感じさせられます。
良くも悪くも家族の問題は無視出来なくて、大変な事もあるけど、逆に自分が助けられているなと思う部分も多い。
そういう面でも読み応えのある作品でした。
面白かった!
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2015.06.28 20:00 | 一穂ミチ | trackback(0) | comment(0)
            












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