にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

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鬼恋 :■アンソロジー

4799725319鬼恋 (b-BOYアンソロジー)
桑原水菜, かわい恋, 夢乃咲実
リブレ出版 2015-04-17

by G-Tools

「鬼と人の愛」をテーマにしたBL小説アンソロジー。
こういう企画いいですね!!
【鬼恋/桑原水菜、かわい恋、夢乃咲実/佐々木久美子/リブレ出版(2015年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
豪華執筆陣が「鬼と人の愛」を真っ向から描く必見のBL小説アンソロジー!

【あらすじ・感想など】
『比叡夜話』夢乃咲実
妾腹の子であり、その母を亡くした香寿丸は、仏門に入り稚児として生きていた。
美しい容姿の香寿丸は高僧である空天阿闍梨の目にとまり、日々老人の慰み者として仕える日々。
逃げ出したくとも帰る場所もなく絶望を抱えている香寿丸の前に、鬼が現れ、香寿丸は食われたいと願うのだが…。

時代は室町時代後期。
母の菩提を弔うためにと父に勧められ仏門に入った香寿丸ですが、その身に待っていたのは、既に男の機能を失っている老人の性欲を満たすのが仕事という尊い理想とはかけ離れた現実。
穢れていく自分や他の稚児達との諍いに疲弊し、さりとて逃げ場もない状況に絶望していた香寿丸は、鬼の言葉に心が揺れます。
鬼もそんな香寿丸に興味を抱くようになる、というストーリーですが、何と言ってもまず稚児寵愛全盛の時代設定、いいですね。
大好き!
そして、人間の欲望や裏切りに打ちのめされ、鬼に魅入られていく香寿丸の姿が美しく退廃的で萌えます。
エロが特別エロいとかではないのですが、そこに至る経緯や心情などの下準備が美味しくされていたので、ドキドキ倍増でした。
ちなみに、稚児で慰み者になっていたけど、相手が老人で最後まではされていないし、輪姦などはされていません。
個人的には少々生ぬるいなと思いますが、全体のバランスからするとこのくらいがちょうどよいのかも。

『片角の暴鬼』かわい恋
人間の精気で力を得つつ放浪していた鬼の牙狼丸だったが、ある日偶然立ち寄った村は鬼狩りの一族の村だった。
大怪我を負いながらもなんとか逃げ出した牙狼丸は、和氣という美しい青年に助けられ介抱される。
精気を与え、献身的に尽くそうとする和氣に、次第に特別な想いを抱くようになっていく牙狼丸だったが…。

牙狼丸は鬼で、人間の精気を糧にしていますが、人間に害を与えることはしません。
でも、人間にとっては異形の鬼は恐ろしい存在であり、鬼狩りの一族は鬼を捕らえるために様々な方法を持っています。
そこへ偶然足を踏み入れてしまった牙狼丸は片角を失い、瀕死の重傷を負いますが、和氣と交わり精気を得たことで生き延びます。
和氣は鬼狩りの村の人間で「慰撫」と呼ばれる存在。
無体な行為をしても逃げ出す事無く献身的な和氣の姿に牙狼丸は心を許し始めますが、「慰撫」の役割を知り、悲しみと怒りで我を忘れてしまう。
和氣は「慰撫」として敬われていますが、その実態は『比叡夜話』の主人公と同じように性欲を受けとめる慰み者。
しかも、村人達の共有財産なので、さらに過酷です。
でも幼い頃からそのように育てられてきた和氣は、村人達を分け隔てなく愛し、自分の役割に疑問を持つこともなく生きているのですが、牙狼丸との出会いで特別な愛があることに気付いてしまう。
牙狼丸も和氣も、愛する存在が出来たことで変わっていく。
お耽美で淫靡な雰囲気ではなく、「死」よりも「生」の明るさが感じられるラブストーリーです。
シンプルながらもきれいにまとまっていて面白かった!
萌えポイントがしっかり押さえられているのもいいですね!
最初は牙狼丸に強引に身体を奪われていますが、和氣はそんな相手に対しても労りの心を持って受けとめているので、痛々しさはありません。
そんな和氣のきれいな心と、受け入れている行為のエロさや、快楽を素直に受け入れ乱れている姿のギャップがたまらなく萌え。
さらに、「慰撫」描写が予想以上にたっぷり濃厚で萌え転げました。
たくさんの精を受けとめながらも清潔感が失われないとこがいい。
そりゃ、村人も牙狼丸も骨抜きにされちゃいますね!
もうひとり、志氣という男が登場するのですが、その立ち位置もよかったです。
とにかくもう、ひたすら美味しかった。
かわい先生のエロ描写、大好き!!

『オニガシマ』桑原水菜
人間に迫害され追いやられた鬼が住む絶海の孤島・鬼ヶ島。
20年に一度鬼の処女を連れ去り、その生き血で帝の寿命を延ばすため、人間は「桃太郎」と呼ばれる使者を送り込んでくる。
妹が生け贄として連れ去られるのを阻止するため、そして人間に虐げられている現状を打ち破るため、王の末息子・鋼音は若鬼達を引き連れ決起するのだが…。

タイトルやあらすじから分かる通り、おとぎ話「桃太郎」がベースになっています。
ただ、桃太郎が正義で鬼が悪というわけではなく、人間から迫害され続けている鬼が戦いを挑む構図。
13代目の「桃太郎」である忌火津彦と、鬼の王の末息子である鋼音は、ふたりとも強い力を持っていますが、実はその出生に秘密を抱えています。
それ故に周囲から奇異の目で見られ、存在を認められるために強くあろうとしてきたという共通の生い立ちがあり、互いの事情を知ったふたりは反発しながらも惹かれ合っていく。
そして、ふたりの秘密はやがて鬼と人間の成り立ちを暴いていくことに。
敵対するもの同士が惹かれ合う話かと思いきや、それだけに留まらない大きな因果を抱えたふたりの話で、読み終わってみるとおとぎ話に立ち戻っていました。
そうくるか〜と思わず唸る展開。
ネタバレすると面白さ半減なので詳細は伏せますが、捻りがきいたストーリーも面白かったし、憎しみ合いながらも惹かれていくふたりの関係もよかったです。
おとぎ話って、勧善懲悪であってもそこに人間の愚かさがあったり、明るく「めでたしめでたし」で終わらない側面もありますよね。
現在が過去の悲しみや情念の上に成り立っている。
そんな形も、このアンソロのテーマならしっくりくるなと思いました。
余談ですが、桑原先生は私の中で「炎の蜃気楼」のイメージが未だに強くて、思いがけずホモ展開に出会い内心ギャー!となりながらドキドキして読んでいた初心な頃の自分(中高生の頃)を思い出し、今でもそんな感覚です。
ガッツリBL読むようになってからは初めて読んだ気がする…。
当たり前だけど、しっかりエロ描写あってドキドキしちゃいました。

--
ということで、「鬼と人の愛」がテーマのアンソロでした!
短編ですがちゃんと起承転結がしっかりある読み応えのある内容で、3作品ともとても面白かったです!
「鬼」ってBLで時々出会うものの、個人的には特別萌えがあるわけではなかったのですが、今回はどれも萌えツボしっかり押さえられていてよかったです。
吸血鬼みたいに闇の世界で生きるお耽美な側面がありつつも、和の要素満載。
男色文化や村の因習って大好きなのですが、「鬼」との相性抜群ですね!
同じテーマでも3作品ともそれぞれ個性があり、鬼と人間の関係も違っていて、最後までしっかり楽しめました。
私はかわい先生の『片角の暴鬼』が一番萌え転げてお気に入りですが、それはエロ描写に寄るところが大きくて、ストーリーとしてはどれも甲乙付け難いです。
小説で、しかも直接的なエロがテーマじゃないアンソロって今まであったのかな?
エロとじより1作品あたりのページ数が多いので収録作品数は少ないですが、エロだけじゃなく関係性を含めてじっくりテーマを楽しむなら、このくらいが丁度よいと思います。
こういう企画面白いと思うので、どんどんやって欲しいです!
リブレさん、今後も期待しています!
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