にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

ひかげの薔薇 :鹿住槇

4596744343ひかげの薔薇 (ハーレクイン・ラブシック)
鹿住 槇
ハーレクイン 2014-12-24

by G-Tools

王道展開が心地よい作品でした。
葛西先生の画も美しくて眼福です!
【ひかげの薔薇/鹿住槇/葛西リカコ/ハーレクイン・ラブシック(2014年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
愛人の子として、陽はこの世に生を受けた。男にだらしない母に捨てられ、育ててくれた祖母も、ある朝、布団の中で冷たくなっていた。愛されず、大事にされない。だから誰にも何にも期待しない。方や名門に生まれ、華族出身の妻を持つ、冷たい大富豪の御倉。いかにも高級なコートや時計に惑わされたわけではないが、なぜか陽は御倉の誘いを断りきれず、彼の高級マンションへ連れていかれ、身体を繋げられてしまう。いままで経験したことのないような男同士の激しいセックス。火遊びに始まったふしだらな関係。それなのに……怖いほどに甘やかされて、本気になりそうで陽は怖い。土日には必ず屋敷に帰る、御倉の心はここにはないのに――。思わず逃げようとする陽を、だが彼は捉え、監禁し、脅したのだ。「どこへいく。君は私の所有物だ」心も躰も搦めとる熱情と執着……鹿住槇史上、最深の偏執愛でお届けする、ラブシックシリーズ第二弾。

【あらすじ・感想など】
シングルマザーだった母は去り、祖母に育てられた楡崎陽。
その祖母も亡くなり、大学を卒業した陽は場末のバーテンダーとして働いていた。
ある日、そこへ現れた御倉俊介に声をかけられ、反論する間もなく「愛人」として契約を結ぶことに。
破格の条件で何不自由のない環境を与えられた陽だったが、セックスしかないふたりの関係が、次第に苦しくなってしまう。
そんな自分の気持ちに追い詰められ、陽は逃げだそうとするが…。
という、愛人関係から始まる話です。
陽は若くて美しいバーテンダー。
年上の御倉は御曹司で仕事も出来るエリート大富豪。
10歳ほど年の差があるのかな?
年齢も生きている世界も大きく違うふたりですが、ある日御倉が陽に声をかけ、強引に愛人関係を結ぶ事から始まります。
自分が婚外子で恵まれない子供時代を過ごしたせいで陽は恋愛に対して冷めているのですが、その実愛情に飢えている。
御倉は強引ではあっても、何不自由ない生活を与えてくれるし、陽を求めてくれる。
そんな御倉に次第に惹かれていく陽ですが、分不相応な待遇に対する気後れや、週末には妻子のいる自宅へ帰ってしまう御倉に期待してはいけないという自制から、これ以上一緒にいてはいけないと思うようになっていきます。
セレブな攻が不遇な美少年を攫って囲う展開は、BLだとテンプレですよね。
攻はちゃんと受を愛しているんだけど、愛情表現不足だったり愛情が屈折していたりして、受は攻の愛に気付かない。
でも、一緒に生活をし、人となりを知る中で、受がそんな攻の愛情を受け入れてハッピーエンド。
王道展開ですが、ちゃんと萌えポイントを押さえているからこその王道なのだな!と改めて思いました。
身体が先に籠絡されるので、もちろん萌えエロたっぷり。
そして、お互いを知る中で見えてくる意外な一面に萌えが生まれます。
傲慢な言動の裏にある孤独だったり寂しさだったり、攻の意外な不器用さが見えてくることで、そのギャップに受と一緒に読んでいるこちらも心掴まれてしまう。
御倉も、そんな攻のひとりです。
恵まれた容姿、恵まれた家柄に生まれながらも、心に空洞を抱えている。
妻子の件もちゃんとした理由があって、この存在があるからこその御倉だし、結果、話がうまく着地していました。
自分からいろいろ説明しないから強引になっているだけで、陽が心を開いて行動すれば、御倉はちゃんと受け入れてくれる。
実はかなり優しい人で、相当陽に惚れていて、端から見れば結構分かりやすい人なので微笑ましいです。
御倉との出会いで、孤独で愛に飢えていた陽が、最後にあたたかな関係を築く事が出来てホッとしました。

身体の関係から先行するので、エッチシーンは多いです!
快楽のお仕置きもいっぱい!
強引なところがありつつ痛いプレイはないのでご安心ください。
ひたすら甘いです。
すてきな挿絵含めて美味でした!

ということで、ハーレクイン・ラブシックの第2弾作品は鹿住先生の旧作でした。
初めて読んだのでどんな作風の作家さんなのか全く知りませんが、文章も登場人物も好みで読みやすく、面白かった!
前半の気持ちが通じるまでのしっとり路線で1冊だと物足りなさが残ったかもしれませんが、後半に仕事絡めた明るめの路線の話が入っていて、程良いです。
王道展開が心地よい話でした。
王道展開は、現実的に考えると突っ込みどころ満載だったりするのですが、何だかんだで読んでいて楽しい。
それは、前述のように萌えポイントを押さえているのもありますが、定番であるが故に「そういうものだ」と無意識のうちに受け入れているからというのもありますね。
とは言え、それも度を超すと「またか」という受け止め方になってしまったりするので、王道を面白く読ませるのは作者の力量次第なのではないかと思います。
この作品は、そんな王道展開が雰囲気に馴染んでいてよかったです。
レーベルの印象もあって、今時じゃなくJUNEっぽい匂いもするので、そのせいで違和感がないのかもしれません。
そして、いろいろと説明が足りず受を振り回している攻が、一見傲慢なように見えて実は不器用なだけな事が読んでいて分かるので、展開よりもふたりの関係に興味が移るのも大きい。
ふたりがちゃんとお互いを求めている事が伝わってきて、すれ違いも不器用さも微笑ましく、キャラがどんどん好きになっていきました。
こうして新装版になることで、素敵な作品に出会う事が出来、嬉しいです。
葛西先生の挿絵も美しくて眼福。
旧作未読の方はもちろん、既読の方も楽しめると思います!
2015.01.11 19:35 | 鹿住槇 | trackback(0) | comment(0)
            












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://macnyanko.blog22.fc2.com/tb.php/1341-83f392e7

最近の記事

プロフィール

Author:にゃんこ
漫画も読むけれど、やっぱり小説が好き! 小説を中心にBL本の感想を書いています。

このBlogについて:Read me

日記&一言感想
→ にゃんこ雑記
お知らせ用twitter
お知らせ
中の人はこちら
つぶやき

Twetter

RECOMMEND

参加させていただいています!

【このBLがやばい!2019年度版】
(漫画中心に小説、CD含めBL全般)

【はじめての人のためのBLガイド】
(ほぼ漫画のみ)
はじめての人のためのBLガイド

作家さん別感想記事リスト

Comment

Trackback

サイトリンク

BL Novels TB

BL Comics TB

BL×B.L.People


お役立ち


with Ajax Amazon

メールフォーム

基本的にレスは雑記の方でしています。数日経っても応答がない場合は送信エラーの可能性があります。「取扱説明書」を参照してください。

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード

| ホーム |