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BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

美しい彼 :凪良ゆう

4199007806美しい彼 (キャラ文庫)
凪良 ゆう
徳間書店 2014-12-19

by G-Tools

思いがけず甘い読後感で面白かった!
一生懸命で不器用なふたりが微笑ましかったです。
【美しい彼/凪良ゆう/葛西リカコ/Chara文庫(2014年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
幼いころから緊張すると言葉がつかえてしまうため、内向的で、高校でも目立たない存在の平良。そんな平良が憧れるのは、クラスメイトの清居だ。人目を惹く美貌に、誰にも媚びない態度で、クラスの王様として君臨する清居。「彼にとっては、誰もが平等に無価値なんだ──」グループのみそっかす的な平良は、清居に忠誠を尽くすのが喜びだったけれど……!? 憧れの級友に抱く、信仰にも似た想い──スクールカーストLoveストーリー。

【あらすじ・感想など】
吃音症が原因で、子供の頃からクラスに馴染めない生活を送ってきた平良一成。
高校2年生になった初日、自己紹介で失敗してしまい弄られる対象となってしまったが、清居爽という存在に出会った事で平良の生活は一変する。
美しい容姿とクールな言動で周囲に一目置かれている清居は、他のクラスメイトとは違い、平良を貶める事をしない。
それは正義感からきているのではなく、清居の無関心さ故であるけれど、そんな清居に平良は惹かれていき…。
という、クラスで対照的な位置にいるふたりの、前半は高校時代、後半は大学生になってからの話になっています。
平良は吃音症があるため無口で、内向的な性格です。
親の愛情には恵まれているので絶望的な状況にいるわけではないけれど、学校では居場所がなく、空気のような存在でいようとしている。
でも、高校に入り、運悪く目立つグループの使いっ走りをさせられるようになってしまった平良は、ちょっとしたきっかけがあれば喝上げや暴力の対象になり得る、ギリギリの状況に置かれている事に怯えています。
そんな中、清居は自己中心的であっても結果として平良を救う言動をし、平良は清居を神様のような存在として盲信的な感情を抱くようになっていく。
清居はそんな平良を気持ち悪いと思う反面、優越感のような気持ちもあり、ふたりの距離は近づいていくのですが…。
お互いに気持ちの奥にある感情を自覚し、伝える事が出来ないままで、不器用なふたりの気持ちはすれ違ってしまいます。
端から見たら気持ち悪いくらい盲目的に清居を崇めている平良。
その原点にあるのは恋愛感情なのですが、周囲からの蔑みに傷つく自分の心を、清居を憧れ崇める行動をすることによって無自覚の内に支えている面もあるために恋愛の認識はありません。
だから、惹かれていても清居の内面に自ら飛び込んで行くことはしない。
一方、清居は周囲からちやほやされていても、上っ面だけの関係に孤独を感じていて、本音をぶつける相手はいません。
家庭環境もあって本当は愛情に飢えているけれど、それを素直に求める事が出来ずにいた清居にとって、冷たい態度を取っても折れない平良から向けられる執着は、次第に大切なものになっていきます。
愛情を試すような言動をしても、平良は変わらない。
清居にとってもそんな平良の存在が特別なものとなっていき、踏み込んでこない平良に焦れて自分から行動を起こすのですが…何故か平良は逃げてしまいます。
ふたりとも不器用すぎて焦れったい!
度を超した執着モノはこれまで何作も読んできましたが、大概それはネタの域に達していて、逃げられない相手が疲れ果てて受け入れる形の結末でした。
でも、今回はストーカーなのにしっかり純愛。
執着モノと思いきや、一途で不器用なふたりの関係に思いがけずキュンキュンさせられびっくりでした。
お互いに好き合っているのにすれ違い、なかなか噛み合わないのですが、平良の気持ちも、清居の気持ちも理解出来るから切ない。
特に後半、清居視点が入り、クールなイケメンの内面が見えてきたことで面白くなりました。
平良は一途で優しいけれど、友人がいなかったせいか、自己完結的な考え方に終始してしまってる。
そんな面倒な平良にイライラしながらも、好きだから離れられず、普段はツンツンしていてプライドの高い清居が一生懸命になっている姿がかわいくてよかったです。
好きじゃなかったら平良は迷惑で重い男だけど、清居はこんな平良の執着を必要としていて、ふたりが闇堕ちせず幸せになってくれてホッとしました。
ふたりの置かれた状況は異なりますが、抱えているものは似ている
自分の感情だけで精一杯だった高校時代。
そんな窮屈な集団生活から外に出て、ようやく自分自身を見つめ、受け入れられた事で、相手と感情のやりとりを出来るようになっていく。
その過程が読み所です。
設定や展開からするとシリアスな話になってもおかしくないのですが、ふたりの不器用さや一生懸命な姿が微笑ましく、甘くて幸せな読後感でした。

濡れ場は少ないですが、ドキドキするシーンが何度もありました。
手に口づける、緊張感と甘さが入り交じったシーンが好き。
そして、焦れったかった分、エッチシーンも萌えました!
ツンツンしている清居が自分の気持ちと平良の好意に翻弄されていて、とても可愛かったです。

ということで、感想記事が後になりましたが、マイベストの1位に選出した凪良先生の作品です!
凪良先生のストーカー攻と言えば「恋愛犯」を思い出しますが、それ以外でも、先生自身が好きとおっしゃっているだけあって、ストーカー気質の攻が凪良先生の作品にはよく登場している気がします。
まぁ、ストーカーかどうかは受け止め方次第の所もあって、紙一重ですよね。
ストーカー攻と書きましたが、平良はそこまで重症ではありません。
相手の清居も苦痛には感じていないですし。
「恋愛犯」がシリアス路線で重かったのでドキドキしながら読みましたが、読み終わってみると、今回の話は甘くてかわいい話でした!
重さと甘さが絶妙の塩梅ですね。
そして、葛西先生の挿絵もピッタリなのです。
特に表紙が素敵すぎてニヤニヤしちゃいました。
大満足!
凪良先生、2014年も大活躍でしたね。
今年も素敵な作品が読めると嬉しいです。

…ところで、公式に出ているあらすじは高校の時の関係なのですが…「スクールカーストLoveストーリー」って?
何だかとっても違和感。
このあらすじで手に取るのを躊躇してしまう人もいるのではないかなと、心配になってしまいました。

■シリーズ
「美しい彼」
「憎らしい彼 -美しい彼2-」

美しい彼 (キャラ文庫) 憎らしい彼: 美しい彼2 (キャラ文庫)

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2015.01.03 00:22 | 凪良ゆう | trackback(0) | comment(0)
            












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