にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

好きで、好きで :安西リカ

4403523617好きで、好きで (ディアプラス文庫)
安西 リカ
新書館 2014-08-09

by G-Tools

ほっこり幸せな読後感でした。
頑張れる理由があるっていいですね!
【好きで、好きで/安西リカ/木下けい子/Dear+文庫(2014年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
付き合って十年になる恋人の志方のことが、今でも好きでたまらない穂木。高校卒業間際、親友だった志方に玉砕覚悟で告白した。思いがけず受け入れられ、それからずっとそばにいる。けれど志方は将来有望なエリート銀行員、自分は一介の編集者。実は外国研修の話を志方が断っていたことを知った穂木は、自分が彼の出世を妨げているのではないかと悩み始め…?胸を打つ、センチメンタル・ラブストーリー。

【あらすじ・感想など】
高校3年生の冬、決死の思いで友人だった志方に告白した穂木。
それから10年経ち、社会人になった今でも恋人として続いている。
都市銀行で働く志方が福岡に転勤していた2年の遠距離生活が終わり、ようやく一緒に東京で働き始めた矢先に発覚した志方の海外研修の話。
何も話してくれなかった志方に怒る穂木だったが、自分が志方の将来を潰しているのではないかと不安になってきて…。
という既に付き合って10年になる社会人カップルの話。
穂木は雑誌の編集の仕事をしているけれど、特別仕事熱心というわけでもなく、与えられた仕事を器用にこなしているような男。
業界柄性的指向を隠していない人と仕事することが少なくなく、愛想が良く見た目が可愛いタイプの穂木は誘われることも多いので、自分に長く付き合っている彼氏がいる事を隠していません。
一方、志方は仕事一筋の銀行員。
堅い業界なのでもちろん男の恋人がいる事は秘密ですが、そろそろ結婚していないと職場で浮いてきそうな年齢になってきています。
強面で口数の少ない志方は愛情表現も分かりにくいけれど、穂木はそんな志方の見せるちょっとした仕草や言葉から、自分が愛されている事をちゃんと感じている。
でも、穂木に相談することなく転勤も決定事項で伝えてきたりする志方の言動に、自分が想っているほどには想われていないのでは?と不安になってもいる。
そんな中発覚した、海外研修の話。
海外に2年もいく研修なのに、穂木が知らないところで上司と面談したり既に話が進んでいた事に穂木は腹を立てていたけれど、実はもう保留にされていたと知り、自分の存在があったからなのではと感じた穂木。
それはつまり志方の出世に自分が枷になっているという事。
結婚も子供も望めない自分との関係が志方の将来を邪魔している。
志方の幸せを願う穂木は、自ら別れを告げようとするのですが…。
BLではよくある悩みですよね。
でも、相手が好きだからこそぶつかる悩み。
世間体や子供や家族の問題などなど、男同士である事で男女のカップルと同じような幸せの形が作れない事は多々あります。
本人たちの頑張りではどうにも出来ない事も多々あって、解決するには結局、それをどう自分の中で処理するかというところに行き着くのではないかな。
そして、個人で考えなければいけない事ももちろんあるけれど、最終的にはふたりで考え理解し合うべき事ですよね。
穂木と志方はもう10年も付き合っていて、今でもお互いに好き合っている、安定したカップル。
そんなふたりがこの大きな問題にぶつかる話です。
好き合っているのに別れちゃうの!?とハラハラしてしまいましたよ!
端で見ていると素直に相手の気持ちを聞けば解決するのにと思ってしまうけれど、実際こんな局面になったら、怖くて聞けない気持ちも分かるので切ない。
でも、不器用ながらも、大事な所ではちゃんと気持ちを伝える事が出来ていたのでホッとしました。
小さなズレであっても、そこから大きなすれ違いに発展してしまうのは簡単に起こり得る事態。
どこまですれ違ってしまうのかドキドキしながら読んでいたので、解決した後は安堵感でいっぱいでした。

後半は、思いがけず仕事で大忙しになった穂木が、志方と会えなくてつらいけど、志方がいるから頑張るという短編。
BLは働く男が出てくることが多く、仕事にプライドを持ってバリバリ働いているキャラが多いと思います。
志方はそのタイプ。
でも、仕事にやり甲斐や興味を持って打ち込めるのはもちろん理想ですが、そうじゃない人も沢山いますよね。
穂木のように、仕事は仕事で割り切って、プライベートが充実していれば満足という人は少なくないのでは?
穂木のモチベーションの原動力は志方です。
頑張る理由が好きな人に認められたい、褒められたいという気持ちであってもいいんだなと感じられるエピソードでした。
お互いに仕事で刺激を与えあって切磋琢磨するBLもいいけれど、プライベートで満たされるだけでなく、こんなふうに仕事でも元気をもらっている関係もいいですね!
このふたり、何年経ってもいちゃいちゃしていそう。
数年後の姿も垣間見てみたいです。

エッチシーンも美味しかったです。
無口な攻が内心受にメロメロなのが垣間見える場面はニヤニヤしてしまう…!
回数は多くないですが、萌え度バッチリでした。

ということで、安西先生初読みですが面白かった!
前半の気持ちがすれ違うエピソードも、後半の仕事で頑張るエピソードも、短い中にふたりの愛情がギュギュッと詰まっていて、ほっこり幸せな読後感にひたれました。
キャラも特別個性的というわけでもない普通にいそうなタイプで、身近に感じやすかったです。
安西先生、まだこれで2作品目なのですね。
前作も早速読んでみようと思います〜。

■シリーズ
「好きで、好きで」
「恋みたいな、愛みたいな」
好きで、好きで (ディアプラス文庫) 恋みたいな、愛みたいな ~好きで、好きで (2)~ (ディアプラス文庫)
関連記事
2014.08.28 00:28 | 安西リカ | trackback(0) | comment(2)
            

いつも行く書店で見つけまして、初めての作家さんでしたが、
こちらのブログにて「ほっこり幸せな読後感」とありましたので
安心して読む事が出来ました。
主人公・穂木が育ちのせいか素直でまっすぐで可愛らしかったです。
BL界においてこんな普通でゆがみのない性質は意外と少数派?かと思います。
志方は不器用な部分も含めて誠実で優しくて頼り甲斐があって素敵でした。
ドラマチックな展開や事件のないお話ですが、
互いを思うあまりすれ違いや誤解、嫉妬は「恋」だから、別れ話になるのも
「好きで好きで」仕方がないからという二人のもどかしさにキュンとしました。
煩雑な毎日を送る私のささやかな潤いになりました。木下先生の挿絵の作風と合っていましたね。
ご紹介どうもありがとうございました。(*^^*)
夏の疲れが出て来る頃ですのでお体ご自愛なさってくださいね。

2014.09.04 01:05 URL | ドミニク #mQop/nM. [ 編集 ]

ドミニクさん、こんにちは

初めての作家さんだったのでドキドキだったのですが、予想以上に面白くて嬉しくなりました!
そんな気持ちを他の方にも広げる事が出来てよかったです〜。

確かに、BLだと個性的な性格のキャラが多いので(笑)、穂木の素直さは逆に新鮮に感じます。
男同士ではあっても共感しやすい部分が多い2人で、相手を想う気持ちに私もキュンキュンしちゃいました。
親しみやすさの中にも甘さがあって癒されますよね。

お気遣いありがとうございます。
疲れには萌え!という事で、どんどんBLを読んでいこうと思います〜。
ドミニクさんも萌え充してくださいね。
ではでは、コメントありがとうございました(^^)

2014.09.06 15:51 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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