にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

4199007318ラブレター 神様も知らない3 (キャラ文庫)
高遠 琉加
徳間書店 2013-11-27

by G-Tools

読み応えたっぷりで面白かったです。
でも、切なくて、やりきれない悲しみがいっぱい…。
【楽園の蛇 神様も知らない2、ラブレター 神様も知らない3/高遠琉加/高階佑/Chara文庫(2013年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
女性モデルの転落死は、事故か他殺か!?関係者である青年社長・佐季に疑念を抱く刑事の流。その裏には、新人時代に担当した殺人事件で、彼を取り逃がした苦い失敗があった―。今度こそお前を闇から引きずり出す!過去の清算を誓い、佐季を追う流。一方、後輩刑事の慧介は、佐季の幼なじみの司との関係を深めてゆき…!?罪の裁きを逃れ、成長した少年達の恋と野望が、時を経て明かされる。

【あらすじ・感想など】
ダメだと分かっていても慧介に惹かれていく心を止められない司。
しかしそんな中、司の前に過去の事件の関係者が現れ、自分の罪に引き戻された司は慧介を遠ざけようとする。
一方、人気モデルとの結婚を決め、成功を手に入れていく佐季だったが、佐季もまた過去から逃げ出せずにいて…。
「神様も知らない」の続編で、3冊目の「ラブレター」で完結です。
1作目では司と慧介の出会いがメインになっていますが、2作目は司と佐季の過去の話、3作目は司、慧介、佐季、それぞれの苦悩と決断が書かれています。
過去のエピソードに絡み、刑事である慧介の先輩で相棒である流が重要な役どころ。
予想以上に存在感がありました。
とにかく切ない。
過去のある事件が司と佐季の運命を大きく変える事になるのですが、そこで少しでも違う道を選んでいたら…と思わずにはいられない。
本人の意志に関わらず人の心を惹きつけてしまう佐季の美しさが悲しい。
佐季は美しくて要領もよくて一見強そうだけれど、そうじゃない。
その強さの裏には弱さがあって、孤独で愛情に飢えた子供がいる。
誰にも見せないその顔を、司は知ってる。
司の存在が佐季の強さを支えています。
でも、信頼し合っているはずなのに、自分のことを話さない佐季の心も自分の心も見えなくなり常に不安を抱えている司は、佐季そんなの弱さを忘れてしまっています。
司はそれをもっと早く思い出すべきだった…。
そして佐季は成功よりも、海外へ行くなりなんなりして、貧しくてもふたりで生きる道を探すべきだった。
スタートは間違っていても、その先の選択が違えばふたりはきっと幸せになれたんじゃないかな。
「どうすれば司と佐季が幸せになれたんだろう?」と、読み終わってからも悶々と考えてしましました…。
一応話としては慧介と司が惹かれ合い、過去から抜け出す流れが本筋ですが、佐季と司の絆が恋愛感情を超えた特別なものである事が読めば読むほど伝わってくるので、一体どう決着を付けるのかとドキドキでした。
いや、途中からはハラハラと言った方が正しい…。
惹かれ合っている慧介と司が交わす情熱に胸が熱くなる一方で、熱を心の奥に隠し続けている佐季の危うさに胸が痛くなる。
佐季が救われる事を願いながら読みました。

以下、ネタバレ含みます。
未読の方はご注意下さいませ。


佐季は、その先に幸せがあると信じて、間違った道を進み続けてる。
大切にしたいと願っているのに、佐季は手の中にあると思っていたものが転げ落ちて傷ついていることに気付かずにいる。
ひとつの嘘を隠す為に重ねていく嘘から抜け出せず、自分を偽りすぎて、司だけじゃなく自分自身も見失っています。

これはもう誰か死なないと収束しないんじゃないかと思ってハラハラしながら読んでいたら、案の定………悲しい。
悲しくて仕方ない。
慧介と司の関係がうまくいくのが1番ハッピーエンドだとは分かってはいても、それでは佐季が可哀相すぎてつらい。
誰かがもっと早く佐季を闇から連れ出せていたら…。
結局、嘘の上に幸せを求めてもそれは偽物だし、本人が納得出来るものでもない。
佐季を救えなかった事が悲しい。
司にとっての慧介のように、佐季の弱さを受けとめ、寂しさを癒してくれる人が現れて欲しかった。

それにしても、司、慧介、佐季の3人の話かと思いきや、流の存在感が予想以上でびっくりでした。
いい男ですね!
日置との関係が気になります。
でも、もし叶うなら、流に佐季の孤独を救って欲しかった。

ということで、「神様も知らない」が完結しました。
すっかり佐季に肩入れしてしまい、偏った感想になってしまってすみません。
司と慧介のカップルも好きですが、私は佐季に幸せになって欲しかった。
明るい場所に戻ってきて欲しかった。
笑顔が見たかった。
それが心残り。
物語としては面白かったけれど、司と佐季だけの話でもよかったのではないか?と思ってしまいました。
高階先生の挿絵がピッタリですね。
3巻の表紙が暗すぎるからせめてタイトル部分だけでも明るさを出したら良かったのにと読む前は思っていましたが、読み終わってみるととてもしっくりきました。
兎にも角にも、心残りはありますが、読み応えたっぷりで面白かったです!
司と佐季の閉鎖的で破滅感あふれる関係も好きだし、惹かれてはいけないと思っているのに心を止められない司と慧介の関係も好き。
形としてはハッピーエンドではありますが、悲しさがいっぱい詰まっているので、心に余裕がある時に読むことをオススメします。
流と日置のスピンオフを密かに期待。

■シリーズ
「神様も知らない」
「楽園の蛇 神様も知らない2」
「ラブレター 神様も知らない3」


神様も知らない (キャラ文庫) 楽園の蛇 神様も知らない2 (キャラ文庫) ラブレター 神様も知らない3 (キャラ文庫)
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2013.12.27 22:37 | 高遠琉加 | trackback(0) | comment(0)
            












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