にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

477811552Xあなたに恋はしたくない (ショコラ文庫)
綾 ちはる
心交社 2013-11-09

by G-Tools

デビュー作が面白かったので作家買い。
後半の話の掘り下げがよかったです!
【あなたに恋はしたくない/綾ちはる/北沢きょう/ショコラ文庫(2013年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
小説家の相葉佑季は中学の同級生、沖津和臣と暮らしている。カズオミは家族の愛を知らずに育った佑季を決して否定しない大事な存在だ。触れられない、体温も感じられない当時の幼いままの、佑季が作り出した幻だったけど……。それは過去、沖津にこっぴどく振られた佑季には心の均衡を保つためにどうしても必要だった。そんな中、約十年ぶりに沖津が現れ同居を迫られる。カズオミの存在を説明出来ない佑季は回避したかったのだが…。

【あらすじ・感想など】
小説家の相葉佑季は、秘密の同居人・カズオミと暮らしている。
カズオミは精神的に追い詰められた佑季の心が生み出した幻の存在だが、佑季にとっては心の支え。
周囲の人間に対してストレスを感じつつも平穏な生活を送っていた佑季の前に、ある日、中学時代の同級生・沖津和臣が現れた。
カズオミを生み出すきっかけになった10年前の失恋を思い出し動揺する佑季だったが、強引に押し切られ、一緒に暮らすことになってしまい…。
という再会モノ。
10年前、勇気を出して和臣に告白した佑季は「気持ちが悪い」と言われてしまい、それ以来まともに言葉を交わす事なく今に至っています。
好きな人に言われた酷い言葉、そして父の失踪後義母から向けられる憎しみに精神的に追い詰められた佑季は、カズオミという幻の男の子を生み出し、心の支えにして生きています。
カズオミは、好きだった和臣の中学生時代の姿をしていて、いつでも佑季の存在を肯定してくれる。
小説家になったのも心の均衡を保つためであり、佑季はずっと10年前の失恋を引きずっているわけですが、そこに突然和臣が現れて佑季は動揺します。
しかも和臣は何事もなかったかのように振るまい、強引に部屋に転がり込んできて、会社勤めの傍らに佑季の生活の世話をするように。
和臣との同居生活は、自分の世界に閉じこもり安寧を求めていた佑季の精神状態を乱し、健全な明るい世界へ踏み出すきっかけになります。
それなりに均衡を保っていたとはいえ、佑季の精神的な問題が解決していたわけではありません。
解決のためには佑季が過去に向き合わなければならなかったので、和臣との再会はそのいい機会だと、カズオミも、それまで唯一の理解者だった友人の牧村も思ってる。
でも当然佑季は戸惑い反発します。
まぁ、この和臣の強引さはちょっとどうなの?と感じるレベルですが…。
カズオミを肯定し和臣を否定する矛盾を佑季は直視しようとしていませんが、次第にそれも困難となり、佑季は和臣と向き合う事に。

好き合っていたのに噛み合わずすれ違ってしまった過去の恋愛を、再会後とりもどす展開はBLではよくあるように思います。
今回もベースはそのパターンなのですが、佑季の精神的な問題が絡み、いいスパイスになっていました。
そして、誤解が解けてハッピーエンドとなった表題作だけでは物足りなさを感じていましたが、その後の話を読んだらいい形でまとまっていてよかったです。
佑季の問題は和臣だけじゃなく「家族」にもあって、むしろそちらの方が大きかったのだろうなと思います。
後半はその部分をしっかりと補完した話になっていたので、読後感がよかった。
和臣は佑季の状態を知ったなら早く誤解を解いてあげなよ!とか、和臣はその年齢で出世しすぎだろうとか、挿絵がイメージと少し違うなぁとか……いろいろ突っ込みどころやひっかかる部分はあったのですが、結果として面白かったので満足。
誤解よりもその後の話に重心があり、最後に「家族」という部分が掘り下げられていたのがよかったです。
「家族」に繋がる話に弱い私…。

ということで、綾先生の新刊です。
デビュー作はファンタジックな要素があったので、あらすじを見て今回もそんな雰囲気かなと思ったのですが、読んでみると今回のカズオミはファンタジックという印象ではありませんでした。
カズオミの存在はファンタジーだけれど、ふたりが解決するのは現実世界の問題。
恋愛だけじゃなく、その奥にあるところまで掘り下げられていたのがよかったです。
デビュー作ほどのインパクトはなくて、個人的にはキャラは好みから外れるので萌えはそこそこですが、話がしっかりまとまっていたのでいい読後感でした。
次作も楽しみにしています〜。


余談ですが、同時期に出た杉原さんの「先輩とは呼べないけれど」と誤解の流れが似てますね。全くの偶然だけど。
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2013.11.17 12:54 | 綾ちはる | trackback(0) | comment(0)
            












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