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ふったらどしゃぶり :一穂ミチ

4840154074ふったらどしゃぶり When it rains, it pours (フルール文庫 ブルーライン)
一穂 ミチ
メディアファクトリー 2013-09-12

by G-Tools

「どしゃぶり」になった時のふたりに萌えました。
竹美家先生の表紙がすてき!
【ふったらどしゃぶり/一穂ミチ/竹美家らら/フルール文庫(2013年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
同棲中の恋人とのセックスレスに悩む一顕。報われないと知りながら、一緒に暮らす幼馴染を想い続けている整。ある日、一顕が送信したメールが手違いで整に届いたことから、互いの正体を知らぬまま、ふたりの奇妙な交流が始まった。好きだから触れてほしい、抱き合いたい――互いに満たされない愛を抱えながら、徐々に近づいていくふたりの距離。降り続く雨はやがて大きな流れとなってふたりを飲み込んでいく――。

【あらすじ・感想など】
会社の同期だけれどお互いにいい印象は持っていない、半井整と萩原一顕。
そんなふたりが、ひょんな事から相手の正体を知らないままメールのやりとりをするようになる。
表面上は仲のよい同棲中の彼女がいるけれど、実はセックスレスに悩んでいる一顕。
一方、一緒に暮らしている友人・和章に束縛されながらも恋愛感情は受け入れてもらえない関係に悩んでいる整。
メールを介してお互いの正体を知り、抱えている悩みを知っていくなかで、ふたりの心は近づいていき…。
という、それぞれ別の好きな人がいる状態から始まる話です。
人当たりも容姿もよくて、美人の彼女と同棲中という順調に人生歩んでいるように見える一顕が抱えているセックスレスという問題。
最初の頃はしていたのに、同棲するようになって何だかんだと理由をつけて断られ続け、彼女の真意が分からないまま1年以上没交渉状態になっている。
親しい相手にも簡単に相談できるような内容ではないし、勇気を出して誘っても断られ、一顕の精神的ストレスはかなりたまっています。
一方の整は、大学時代からの友人である和章と同居しているのですが、その関係はとても複雑。
両親の死で精神的に不安定だった整をずっと支えてくれた和章に対して、整は恋愛感情を持つようになります。
でも、和章は整に執着し束縛するのに、整が恋愛感情を向けると途端に引いていく。
片思いしている整にとって、和章との同居は好きな相手と一緒にいられる幸せがあると同時に生殺し状態です。
次第に精神的に苦しくなっていたふたりが、偶然や状況が重なり、お互いの悩みをしるところとなった事で距離が近づくのは当然ですよね。
男同士ならなおさら。
これがノンケ同士なら友人という枠で収まっていたんでしょうが、整の片思い相手が同性だった事で、ふたりの気持ちがいつしか友人とは異なる方向に流れていく。
出会いはこうした偶然の結果で、結果としてそれは必然なのだと思います。
そして、一穂先生は偶然の積み重ねで近づいていくふたりの心の描写が上手い。
一穂先生の文章は、そこに漂う空気のにおいや温度まで伝わってくるような印象があって大好きです。
今回、特にふたりの距離が静かに変化していく過程、堕ちる瞬間の熱が肌で感じられるようで、読んでいる私まで興奮させられました。
ドキドキして目が離せない!

精神的にかなり萌えが来ていたので、エッチシーンに突入したときはもう悶えながら歓喜してしまいましたよ!
しかもこのふたり、溜まっていたせいもあるのかめちゃくちゃ燃え上がっています。
終わりかと思ったらまだあったよわっほい!一穂先生ありがとう!と、心の中で小躍りしながら何度も読み返してしまった(笑)
萌えエロにはもちろんエロ描写も大事ですが、設定や、そこに至る過程での精神的な萌えの存在がとても大きく影響しますよね。
一穂先生はそういうところでの盛り上げ方がうまいなぁと毎回思います。

それにしても、私は一顕の彼女にかなりイラッとしてしまいました…。
セックスを拒んでいた理由について、実際にあり得そうな理由ではあるけれど、私には理解出来ません。
そう思うことがじゃなくて、何も説明せず同棲を続けている事が。
自己完結していい問題じゃないのでは?
それに比べたら、和章の気持ちの方がよっぽど理解出来ました。
少し精神的に問題のある人なのだろうかと思っていたら、その裏には重い事情が隠れていてびっくり。
整と和章の関係は、好き合っているのに手を取り合えなかった事情が切ない。
どこかで違う選択をしていたらこんなに苦しまなくてもよかったのかもと思うけれど、それはそれで、また違う苦しみに繋がっていたのかもしれない。
上手くいく道もあったのだろうと思うと、和章に同情してしまいます。
和章のスピンオフがあるといいなぁ。
しかしまぁ、私が一顕の彼女に苛ついておきながら和章には同情してしまうのは、これがBLだからという事もあるかもしれない。
BLではいちゃいちゃも愛憎も男同士しか求めていないんです…!

ということで、新しいレーベルから出た一穂先生の新刊。
すべてウェブで連載して文庫になる形なのかしら?
他のラインナップ作品を読んでいないので路線はよく分からないですが、一穂先生の今回の作品は面白かったので、長く続くレーベルになればいいなと思います。
一穂先生は割と作品の雰囲気自体は安定していると思いますが、個人的に時々苦手な路線があります。
心理描写や情景描写で下地を作っていく部分の占める割合が大きいせいか、キャラが苦手だと話に入り込みにくい…。
その点、今回は問題なしで面白かったです!
そして竹美家先生の表紙がすてき。
本編読み終わってから見返すと、ふたりの間に流れる熱が感じられそうで思わず魅入ってしまいました。
続編やスピンオフ、期待しています!

■シリーズ
「ふったらどしゃぶり」 一顕×整
「ナイトガーデン」 和章×柊

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours (フルール文庫 ブルーライン) ナイトガーデン (フルール文庫 ブルーライン)
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2013.09.20 22:52 | 一穂ミチ | trackback(0) | comment(0)
            












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