にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

息もとまるほど :杉原理生

419900713X息もとまるほど (キャラ文庫)
杉原 理生
徳間書店 2013-06-27

by G-Tools

安定の杉原先生!
家族だからこその距離感や葛藤が好きです。
【息もとまるほど/杉原理生/三池ろむこ/Chara文庫(2013年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
幼いころに両親を亡くし、従兄の彰彦の家で育てられた透。年上でなんでも器用にこなす優等生の彰彦に、いつしか恋心を抱くようになるけれど、家族として一緒に暮らしている以上、想いを伝えられずにいた──。大学進学を機に家を離れた彰彦とは疎遠になっていたけれど、ひょんなことから彰彦が実家に戻ってくることになり…!?

【あらすじ・感想など】
小学生の頃に両親を事故で亡くし、伯父の家に引き取られた透。
ひとつ年上の従兄・彰彦はしっかりとした優等生で、泣き虫だった透にとって、彰彦は大きな存在だった。
そんな彰彦にいつしか恋愛感情を抱くようになった透だったが、叶わない想いだと分かっていて、気付かれないよう距離を置くようになっていく。
しかし、透の変化に気付いていた彰彦は、透が高校3年生のある日、両親の不在を狙って自らの想いを告白し、透の気持ちを確認してきた。
一度は想いが通じた事を喜び、身体の関係も持った透だったが、「家族」という現実に押し潰され彰彦を突き放してしまう。
それから11年が経ち、東京で就職し結婚した彰彦と地元に残った透は疎遠になっていたが、彰彦が突然実家に戻ってきた事で再び心が揺れ…。
という、いとこ同士だけど兄弟のように育ったふたりの話。
透が彰彦への想いをハッキリと自覚したのは中学生の頃ですが、家族で男同士という関係に、最初から叶う期待はしていません。
それでも近くにいれば気付かれるかもしれない。
透は彰彦から距離を取るようになりますが、結果的にそれが彰彦に疑念を抱かせるきっかけになってしまう。
一緒に暮らしていたら、気持ちを隠し続けるのは難しいですよね。
しかも彰彦の方も透に恋愛感情を持っているから、透のわずかな態度の変化で彰彦は反応してしまう。
そんなふたりの気持ちが通じ合うのは当然の流れだったのでしょうが、家族である以上、その関係を続けるには問題がいっぱいです。
舞台が田舎なので親の問題はとても大きい。
田舎の土地持ちの家に長男と次男(のような存在)、男がふたりがいるのにどちらも家を継がないなんて、そう簡単に親は許さないでしょう…。
残る長女は既に嫁いでいるし。
しかも透は引き取って育ててもらった立場で、恩を仇で返すような事は出来ません。
これで彰彦の親が酷い人だったらこんなに悩むことはなかったんでしょうが、いい人たちだからこそ裏切れない。
悲しませたくない気持ちは痛いほど分かります。
そんな中での高校生の時の選択は、状況的に仕方ないですよね。
これで自分の事だけ考えて行動しているような透だったら、共感なんて出来ません。
そして、後日彰彦が語っていたように、気持ちを抑えきれずそのタイミングで彰彦が告白してしまったのは若さ故なんだろうなと思う。
ひとりで何でも出来ていつでも優秀な彰彦が、透に関しては冷静さを欠いている様子が徐々に見えてきます。
それによって、全編透視点書かれていて彰彦の心情描写がなくても、彰彦が身近に感じられる存在になりました。
ふたりが手を取り合う上で1番の懸案事項に対して、大学生の頃とは違う考え方が出来るようになった彰彦なら、きっと透と上手くやっていけるのだろうなと思う。
他の人には見せない弱さを、相手には見せてしまうという関係が好きです。

萌えもたっぷりありました!
描写が多い訳じゃないのに、肉体的にも精神的にも興奮しているふたりの様子が伝わってきて、ドキドキさせられます。
透が自分からするシーンが好き。
そして!不意打ちで萌え転げたのは子供の頃のエピソードです!
スカートをめくられそうになって泣き出してしまったり、「かわいい」と言われて赤面したり、透自身も制御できない感情に振り回されている様子がかわいかった…!
女装ネタ美味しいですね!
男の人がスカートはいたら下半身スースーして落ち着かないんだろうなぁとか、そんな想像だけで萌えます…。

ということで、杉原先生の新刊は家族ものでした。
兄弟ではないけれど、「家族」は血の繋がりより一緒に生活していく中で形作られていくものですよね。
透は本人が思っている以上にちゃんと家族として愛されている。
終盤、透が彰彦の姉から言われた言葉に思わず涙がこぼれました。
家族もののBLは、いつの間にか家族愛が恋愛変わっていて、その感情の境目が分からなくなっている関係が好き。
家族の問題に一体どう決着を付けて終わるんだろう?と思いながら読んでいましたが、きちんと納得のいくラストでよかったです。
まぁ、ここからが大変なんでしょうけどね。
杉原先生らしい、落ち着いた中にも情熱が感じられる作品でした。
萌えもしっかりあって、大満足!
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2013.07.02 00:52 | 杉原理生 | trackback(0) | comment(2)
            

にゃんこさん、こんばんは!

杉原さんは、このブログで知って大好き!!!になった作家さんです。2年前くらいまでは夜光花さんをこちらのブログで知って、ころげてましたが、最近では、杉原さんなんです~。
初めて読んだ『いとしさをおいかける』もそうでしたけど、時間をたっぷりかけてくれる展開がどきどき・・・。私の好きな杉原さんの作品の中でも1,2位にランクインしそうです。
先日たまたま読んだばかりで、にゃんこさんがきっと感想を書いてくださるにちがいない~と楽しみにしてたんですっ。うれしいです~。

2013.07.06 02:47 URL | #- [ 編集 ]

お名前が分かりませんが、こんにちは!

夜光花先生も杉原先生も、すごくいいですよね!
大好きな作家さんなので、このブログがきっかけと言っていただけるど、感想書いてよかった〜と嬉しくなります。
杉原先生の作品は、日常の中で変化していく様子が伝わってきてドキドキしますよね。
毎回胸がギュッとなって、萌えもしっかりあって、いつも新しい作品が出るのを首を長くして待っています。

コメントありがとうございました!
また是非おこしくださいませ。素敵な作品に出会えますように!

2013.07.06 11:32 URL | にゃんこ #fwkSvwQ6 [ 編集 ]













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