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真夏のクリスマス :水原とほる

4592851064真夏のクリスマス (白泉社花丸文庫BLACK)
水原 とほる
白泉社 2013-06-20

by G-Tools

花丸BLACKで表紙に男が3人いたらつい手が伸びます!
…うーん、期待とは少し違っていて残念。
【真夏のクリスマス/水原とほる/小山田あみ/花丸文庫BLACK(2013年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
孤児として育ったキヨとダイスは幼い頃から愛を誓い合い、孤児院を出てからも共に暮らしていた。街の居酒屋で働く二人のところに弟分だったテオも加わり、キヨはとても幸せだった。しかし、ダイスとテオがマフィア相手に事件を起こした代償に、キヨはマフィアの愛人として囚われてしまう。それでもダイスに会いたいという想いだけがキヨの支えだった。気が遠くなるほど時が流れたある日、ダイスがマフィアの次期ボスとしてキヨの前に現れて……。

【あらすじ・感想など】
孤児院で育ったキヨとダイスは子供の頃から惹かれ合い、死がふたりを分かつまで共に生きと誓った仲。
成長し孤児院を出て独り立ちしたふたりは住み込みで居酒屋で働き始め、そこへ弟のような存在であったテオも加わり、3人で慎ましくも穏やかな生活を送っていた。
しかし、マフィアの締め付けが厳しくなった町では賃金は減るばかりで、ダイスとテオは次第に隣町でいかさまやスリで金を得るようになる。
ある日テオがしくじり、辺り一帯を支配しているマフィア組織「イル・ブセット」のボスに捕まってしまい…。
という、孤児院育ちの3人の男の話。
舞台は東洋と西洋の文化が交わる地域とあったので、私はトルコ辺りをイメージしながら読んでいました。
でも、マフィアやキリスト教色が強いからもう少し西よりっぽいかな。
メインはキヨとダイスのカップルで、テオはキヨに想いを寄せているけれど、ふたりの絆の強さを知っているので間に強引に割って入ろうとはしません。
男を惹きつける美貌を持っているキヨと、男らしく度胸もあり人望もあるダイス。
ふたりはそれぞれマフィアの目にとまり、人生が大きく変わります。
キヨはボスの愛人として軟禁され、ダイスはボスの娘・サラに惚れられて幹部にのし上がっていく。
愛し合っていたキヨとダイスは引き離されてしまいますが、数年後、ボスが殺され、ダイスがサラと結婚することになった事で状況が大きく動き始めます。
ダイスがマフィアになったりサラと結婚したりするたびにキヨはショックを受けていますが、当然のことながらそれはキヨを救い出すための布石。
引き離されても諦めずに愛し続けた結果、再びふたりは手を取り合うことが出来るのですが、そう簡単には幸せになれません。
最後まで話がどの方向でまとまるのか分からず、ドキドキさせられたという点では面白い話でした。
ただ、いまいち話に入り込めなかったのは、キヨに馴染めなかったからかな…。
何度も同じ所を回り続ける思考に疲れてしまった。
置かれた状況がつらいのは分かりますが、もっとボスとの関係について掘り下げられていたらよかったなと思います。
好きになる必要は全くないけれど、無体な事をされていても何年も一緒にいれば何かしら情みたいなものは沸いてくるんじゃないかと思うので。
憎しみを通り越して諦めの境地に至るまでの過程を、説明ではなく、短くてもいいから詳しいやりとりを含めて知りたかったです。
ダイスとの関係以外の部分はサラッとした説明で終わってしまっている事が多く、「そこ詳しく知りたかったんですけど!」と悶えた箇所がいくつもありました。
そして、マフィアの詰めの甘さが気になってしまった…。
元々キヨと強い絆で繋がっていたことを知っているのだから、サラの周囲はもっとダイスの事を疑ってもいいのでは…?
ダイスもやるならもっと計画的にやればいいのに~。
その辺りは突っ込みどころがいっぱいでした(笑)

……って、あれ?3Pは?
となったのは私だけじゃない…はず!
あらすじを読むとキヨとダイス中心の話だと分かるのですが、表紙は3人なのでもっとテオが出張ってくるのかと思っていました。
確かに3Pシーンはあり、テオはずっとふたりと行動を共にしています。
でもキヨの気持ちはダイスにしか向いていなくて、不憫で仕方なかった。
それでもテオが納得しているのならと思っていましたが……。
テオのその後が気になります。
レーベル的にエロ描写が濃いのかと思いきや、内容の割に全体的に描写は軽め。
キヨは痛い事もたくさんされていますが、その辺りは説明中心で詳しく描写されているシーンはほとんどありません。
さっきも触れましたが、幸せなエッチもいいけれど、私はダイス相手以外とシーンがもっと読みたかったです〜。

ということで、水原先生の新刊。
エロ路線作品の多い花丸BLACKで表紙に男が3人!とワクワクしながら読み始めましたが、そちらの路線ではありませんでした。
マフィアに無理矢理愛人にされたり肉体的に痛い事をされていて、じゃあ昔の水原先生の作風に近いのかと言うと、そうではない。
肉体的な痛さはそこまで前面には出ていません。
全体の印象としては、最近の水原先生の作風から大きく外れているわけではないと思います。
ただ、終盤はちょっとびっくり!
挿絵は先に見ないことをオススメします。
私はこれはこれで好きですが、好みは分かれるかもしれませんね。
そういう意味では印象に残る作品だと思います。
兎にも角にも、期待をしてしまったが故に、3Pを初めとしてエロ的にパンチ不足を感じてしまったのが残念。

以下、一応核心はぼかしていますがネタバレ含みます。
未読の方は回避して下さい。


JUNE的な結末は嫌いじゃありません。
むしろ嵌まった頃に読んでいた作品ではこの展開に出会う事は度々あって、その衝撃も魅力のひとつであったと思う。
所謂BLと呼ばれるようになってからの作品ではほとんど見かけなくて、ここ最近すっかりご無沙汰だったのでびっくり。
ただ、今回は退廃的な雰囲気はないので、昔のように放心するような衝撃はありませんでした。
話の流れ的にはあり得るので不自然ではないけれど、消化不良感が残ってしまった。
そうなるなら、テオを恋愛に絡める必要があったのかな…。
悲しさよりテオが可哀想という気持ちが先に出てきてしまって、キヨの行動が自分勝手に感じてしまいました。
まぁ、キヨに感情移入出来ていればそこは気にならなかったかもしれないので、そこがポイントかもしれませんね。
あと、この展開に持っていくなら雰囲気作りが重要だと思うのです。
マフィアじゃなくヤクザだったら印象が違ったかも。
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2013.06.28 22:55 | 水原とほる | trackback(0) | comment(0)
            












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