にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

482962552Xくろねこ屋歳時記 弐の巻 (くろねこ屋シリーズ/プラチナ文庫)
椹野 道流
プランタン出版 2013-05-13

by G-Tools

くろねこ屋シリーズの小説版2冊。
素敵なカフェに、萌えもあり猫もいるなんて幸せすぎます。
【くろねこ屋歳時記 壱の巻、弐の巻/椹野道流/くも/プラチナ文庫(2013年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
路地裏に佇む邸宅内にある、隠れ家カフェくろねこ屋。美味しいお茶や食事が楽しめる瀟洒な店内からは、素敵な庭が望めます。店長のヒイラギは生真面目でポーカーフェイスだが、実は不器用なだけ。恋人であるオーナーのネコヤナギは、そんな彼が愛しくてならないようで…。パティシエのタンジーと高校生エイスケの初々しい恋などの他、四コマ漫画も収録。あたたかな恋が彩る歳時記をどうぞ―。

【あらすじ・感想など】
【壱の巻】
その1 くろねこ屋へようこそ/ナズナ編
その2 懐に入れた子猫/タンジー編
その3 店長の恋人/帰ってきたネコヤナギさん編
その4 それぞれの時間/くろねこ屋の休日編
その5 夏祭りの夜

【弐の巻】
その6 どこまでもシャイな君/アマリネとシロタエ編
その7 君がおとなになるまで/タンジーとエイスケ編
その8 あまいあいをあげる/バレンタイン編
その9 それぞれの春、それぞれの桜/花見編
その10 おさまるところにおさまる話

「くろねこ屋」というカフェを舞台にした、オーナーや従業員たちの話がオムニバス形式で収録されています。
様々なカップルの話が同時進行しているので、感想はカップル別に。
ちなみにカフェ関係の登場人物は全員カフェでの愛称である花の名前で呼ばれていて、最後まで本名は出てきません。

■ネコヤナギ×ヒイラギ
「くろねこ屋」オーナー・ネコヤナギと店長・ヒイラギのカップルで、この2人が出会った事がカフェの始まりにつながっています。
元々アンティークショップを経営していたネコヤナギが、自宅の離れにある洋館をカフェとして開放し、以前銀行員としてネコヤナギと出会っていたヒイラギを店長として雇っている。
ヒイラギは生真面目で不器用な性格で、感情表現が乏しいので何を考えているのかなかなか人に伝わりません。
銀行員だった時につらい出来事があって落ち込んでいたヒイラギを救ってくれたのがネコヤナギで、それ以来、カフェの2階に住みながら店長として、そしてネコヤナギの恋人として日々を過ごしている。
好き合っていて一見何も問題はないように見えますが、自分に自信が無いヒイラギは常に不安で自分を追い込んでしまうところがあり、そんな生真面目すぎるヒイラギの心を年上のネコヤナギが時間をかけて解きほぐしています。
漫画版の方ではちらりとしか出ていなかった恋人同士としての2人の関係ですが、全体を通して見るとこの2人の雰囲気がカフェの穏やかであたたかい空気に繋がっているんだろうなぁと感じました。
なかなか自分の気持ちを能動的に出せないヒイラギに対して、掴み所がないけど奥が深そうなネコヤナギが優しく、時に強引に気持ちを吐き出させていくエピソードがいろいろな話の中にちりばめられています。
徐々に甘える事が出来るようになってくるヒイラギの姿がいいですね。

■タンジー×エイスケ
「くろねこ屋」のパティシエ・タンジーと、高校生のエイスケ。
エイスケが街でトラブっていた所をタンジーが助けた事で知り合って、その後エイスケがアタックして及び腰だったタンジーと恋人になっています。
エイスケは、仕事に忙しい両親の元で放置気味に育てられ、友達もおらず学校でも孤立していますが、保健室で株をやってお金は持っていて世の中斜めに見ているというちょっと面倒くさそうな高校生。
強気でぶっきらぼうな態度の裏に寂しそうな顔が見え隠れしているエイスケに対し、やっかいな相手である事を分かっていながらも自分に懐いてくるエイスケを放っておけないタンジーは、結局そのエイスケの押しに負けて受け入れてしまいます。
まぁ、元々優しい性格とは言え、エイスケを可愛いと思ったからこそ突き放せずにいたわけで、ちゃんと好き合っているので問題ありませんが。
17歳のエイスケに対しタンジーは28歳で、タンジーは年の差だけじゃなく、今のエイスケの気持ちは狭い世界で生きているエイスケの一時的な熱で、彼の将来のためにも深入りしない方がいいのではないかと思っている。
なので卒業までは手を出さないと決めています。
そうしたタンジーの態度をエイスケはもどかしく思っていて、不安になったりしているのですが、いつも明るく真っ直ぐ気持ちをぶつけているので見ていて気持ちいい。
我が侭もかわいいんですよね。
しょうがないなぁって巻き込まれているタンジーの顔は、いつもきっと優しい笑顔なんだろうなぁと想像すると心があたたかくなりました。

■アマリネ×シロタエ
「くろねこ屋」のフード担当シェフ・アマリネと副店長のシロタエ。
シロタエは元々友人だったヒイラギに片思いをしていて、当のヒイラギ以外のスタッフはそれに気付いています。
アマリネも当然知っているのですが、シロタエが報われないと分かっていても想い続けている事に苛立ちを覚えていて、ついシロタエにそんな苛立ちを向けてしまう。
その時点ではアマリネもハッキリした恋愛感情を自覚していたわけではないけれど、アマリネの気持ちを聞いたシロタエに試しに付き合ってみるかと提案され、流れで付き合う事になります。
優しそうな外見で他のスタッフには親切なのに、何故かアマリネに対してはいつもきつい言動を向けているシロタエ。
それは自分の本来のきつい性格を見抜いているアマリネに対する警戒心からきていたのですが、それはつまりアマリネだけには自分を偽っていなかったという事。
付き合い始めてからもツンツンした態度をとり続けているけれど、見方を変えればアマリネに甘えているという事ですよね。
若気の至りでやんちゃしていた時もあり言葉遣いも表情も怖いアマリネは、誰からも好感を持たれるようなシロタエとは正反対。
でも、性格に問題有りなのはシロタエの方で、アマリネは見た目とは違い世話好きで面倒見もいいし、やんちゃしていた過去があっても現在は真面目に仕事している。
恋愛に関しても、片思いをこじらせてひねくれてしまっているシロタエに対し、アマリネは意外にも純情で真っ直ぐです。
そんなふたりの組み合わせは、ちぐはぐなように見えますが付き合い始めたらお似合いのカップルでした。
ツンツンしているシロタエをアマリネが何だかんだ言いつつ受けとめていて、そんな優しさにシロタエはつい本音を吐き出してしまう。
途端に弱気になるアマリネが可愛くて仕方なかったです。
バレンタインの話が好き。

--
ということで、「くろねこ屋」シリーズ、コラボの小説版2作品。
漫画版と登場キャラは被っていますが、カフェスタッフ以外の人々の話がメインだった漫画版に対し、小説版はスタッフたちの話になっています。
私はシロタエのツンデレっぷりが好き!
ツンツンしている表の顔が剥がれて弱気になる瞬間ドキッとさせられます。
それにしても、どんどん幸せな男同士のカップルが誕生していくカフェで、新人のナズナだけが最後まで独り身ですね。
イチャイチャしている人たちを垣間見て慌てているのがかわいい(笑)
そうだ、漫画版に登場していた双子の庭師の片割れ・光平も独り身だし、ナズナとは年齢的にも近いのでそこでカップルになったらいいんじゃないかな!
そうしたら登場人物全員彼氏持ち!
素敵なカフェに、萌えもあり猫もいるなんて幸せすぎます。
そんな感じでどこもかしこもゲイカップルだらけのシリーズですが、どの話も可愛くてほのぼのした雰囲気なので濃い印象はありません。
舞台がのんびりしたカフェという事もあり、微笑ましいやりとりに癒されました。
一応どのカップルも身体の関係には至っていてますが描写はほとんどありません。
でも、椹野先生の作品はキャラや関係性に萌えがあるのでこれで充分です。
むしろ少ない描写だからこそ想像で萌える!
穏やかな読後感ですが、ドキドキもちゃんとありました。
漫画版未読でも充分楽しめますが、併せて読むとより世界観を楽しめると思います。
小説の方が心理描写量は多いけれど、漫画の方が視覚的な情報が多く得られる。
そんな違いがありつつも世界観がぶれていなくて、絶妙なコラボでした。
面白かったです!

■くろねこ屋シリーズ
コミックス版
「くろねこ屋歳時記」
小説版
「くろねこ屋歳時記 壱の巻」
「くろねこ屋歳時記 弐の巻」


くろねこ屋歳時記(クロニクル) (Canna Comics)

くろねこ屋歳時記 壱の巻 (くろねこ屋シリーズ) くろねこ屋歳時記 弐の巻 (くろねこ屋シリーズ)
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2013.05.28 01:07 | 椹野道流 | trackback(0) | comment(0)
            












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