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HARD TIME -DEADLOCK外伝- :英田サキ

4198634645HARD TIME ~ DEADLOCK外伝
英田 サキ
徳間書店 2012-08-24

by G-Tools

途中から主役の影が薄くなっていますね(笑)
シリーズ外伝として楽しめる1冊でした!
【HARD TIME -DEADLOCK外伝-/英田サキ/高階佑/徳間書店(2012年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
酒に酔って一夜を共にした相手が、殺人事件の第一容疑者!?しかも自分にその記憶が全くない―!?皮肉な運命に呆然とするロス市警殺人課の刑事・ダグ。容疑者のルイスは、気鋭のミステリ作家!彼の無実を信じたいダグは、先輩刑事のパコと共に真相を追ううちに、次第にルイスへの興味を煽られて…!?男相手の初めての恋に悩むダグが相談するのは、同僚刑事のユウト。なりゆきでルイスを警護することになった、腕利きのボディガード・ディック―。

【あらすじ・感想など】
ロス市警殺人課の刑事であるダグ・コールマンがある朝目覚めると、そこは見知らぬ部屋のベッドの上だった。
状況から家主のルイス・リデルと関係を持った事を悟るが、肝心な部分の出来事は全く思い出せない。
そんなダグの言動に傷ついた顔を見せるルイスに申し訳なく思いながらも立ち去ったダグだったが、その後、殺人事件の容疑者としてルイスと再会することとなる。
ルイスの容疑を晴らすため奔走するダグだったが…。
という、刑事と事件の容疑者とのラブストーリー。
DEADLOCKの外伝で、本編の主要キャラも登場しています。
一応メインカップルは今回初登場の人物なので、ダグとルイスの話としてはこれだけでも読めるとは思います。
でも、シリーズの主要キャラを知っていた方が確実に面白いので、未読の方はシリーズ本編も併せてどうぞ。(ちなみに、シリーズ本編の「DEADLOCK」はユウトとディック、スピンオフの「SIMPLEX」はロブとヨシュアの話です)

ダグはユウトの兄・パコの部下で、分署から本部に移ってきたばかりの若手刑事。
ちなみに、ユウトも同じロス市警の別の部署で働いています。
付き合う女性に不自由しないような容姿のダグですが、付き合っても淡泊な態度で、元カノから「ゲイなんじゃないの」と言われる始末。
ゲイ疑惑は自分でも思い当たる節があり漠然とした不安を感じていただけに、ダグは必死に否定しようとするけれど、否定すればするほど不安は増すばかり。
ハッキリさせるためにゲイバーに出掛けたダグは、そこでルイスと出会います。
しかし翌朝、楽しく話した記憶はあるけれど、その後、ルイスのベッドに至るまでの記憶はありません。
傷つけた事が気になるし、容疑者として不利な立場に立たされているルイスが心配で行動を起こしているけれど、自分がゲイである事を受け入れる覚悟が決まらないダグは、ルイスに惹かれている自分の気持ちにも、ルイスが向けてくる好意にも向き合えないまま。
一方、ルイスはそんなダグに惹かれながらも距離を取ろうとします。
今まで男運がなくて振り回されてきた過去があるし、ダグはゲイの要素があっても元々ノンケなので、恋人同士になっても上手くいく可能性が低いと思っている。
傷つかないように先回りして諦めようとするルイスだけれど、なかなかそれも難しくて、ダグを突き放す事も出来ないまま。
ルイスは臆病だけど、年齢を重ね、失敗を重ねた事で自分に自信を持てないのはすごく理解出来るし、その一方で、すべてを諦められるほど達観する事も出来ず、かすかな希望に期待してしまうのも理解出来るんですよね。
若い頃は「ダメでも飛び込んでみたらいいじゃない!」と、強気の姿勢でいられたけれど、年を重ねるとダメだった時のダメージを嫌と言うほど知っているし、若い頃よりもダメージが大きいことも分かっているから及び腰になってしまう。
それに、男女のように「結婚」という分かりやすい通過点があるわけじゃないから、男同士の真面目な付き合いの未来に不安を感じてしまうのは仕方ない。
でも、付き合っていく上で大事な部分は、結局男女でも男同士でも一緒。
ルイスの不安に共感しながら読んでいたので、私もそこにハッとさせられました。
好き合っているのになかなか一歩踏み出せないふたりは、焦れったいけれどそれぞれに共感出来るところもあって面白かったです。
ただ、事件と恋愛が並行して展開されていくのですが、後半はユウトやディックなど、存在感のある本編のキャラが登場していて、話の軸がふたりの恋愛から逸れたまま終わってしまった印象が…。
まぁ、ロブとヨシュア含め、パートナーへの愛をストレートに表現するような、からかいがいのない(バ)カップルに囲まれてしまっては、それも仕方がないことなのかしら(笑)
気持ちの問題だけだったとは言え、もう少し踏み込んだ展開があったらよかったなぁと思いました。

ということで、「DEADLOCK」の外伝でした。
「SIMPLEX」が2008年なので、結構久しぶりのシリーズ新作だったのですね。
「DEADLOCK」は全サや同人誌などに収録されている短い番外編がいくつもあったので、個人的にはあまり間が空いたようには感じていなかったのですが。
ちなみに、ロブとヨシュアの結婚式のエピソードは全サに収録されていました。
このシリーズは、商業本として出ている4冊に加え、こうしたいくつもの番外編の中で起こっていたちょっとしたやりとりや小さな喧嘩で愛情確認を積み重ねてきたという経緯があります。
もちろん、それは番外編として表に出てこなくても恋人同士なら当然経験しているだろう事で、本編終了から今回の単行本の間でキャラが成長しているのは自然な事だと思います。
その成長の過程を知らなくても今回の話は違和感なく読めると思いますが(私も読んでいない番外編がいくつかあります)、知っているとより感慨深いですね。
今回の主役であるダグとルイスは存在感のある4人に押され気味で少々影が薄くなってしまいましたが、シリーズの外伝としては楽しめる1冊でした。
未読の方は、是非シリーズ本編も併せてどうぞ〜。

■シリーズ
「DEADLOCK」 ディック×ユウト
「DEADHEAT」
「DEADSHOT」

「SIMPLEX」 ロブ×ヨシュア
「HARD TIME」 ダグ×ルイス

■ドラマCD
「DEADLOCK(ドラマCD)」
「DEADHEAT」
「DEADSHOT」
「SIMPLEX」

DEADLOCK (キャラ文庫) デッドヒート―DEADLOCK2 (キャラ文庫) DEADSHOT―DEADLOCK3 (キャラ文庫 あ 4-3)
SIMPLEX DEADLOCK外伝 (キャラ文庫) HARD TIME ~ DEADLOCK外伝
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2012.09.17 09:52 | 英田サキ | trackback(0) | comment(0)
            












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