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ステノグラフィカ :一穂ミチ

4344825713ステノグラフィカ (幻冬舎ルチル文庫)
一穂 ミチ
幻冬舎 2012-07-18

by G-Tools

「off you go」のスピンオフ。
40過ぎのおじさんの意外な不器用さが可愛すぎて悶えました。
【ステノグラフィカ/一穂ミチ/青石ももこ/ルチル文庫(2012年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
国会で働く碧は、その「声」に耳をそばだててしまう。滑舌よく明瞭な声の主は新聞社政治部記者の西口。食堂の定位置―碧の隣のテーブルで忙しなく騒がしく食事して去る彼は、日々をひっそり重ねる碧とはまるで正反対だった。しかしある出来事を境に、西口は碧を何彼と構うようになる。彼の素顔に触れるにつれ、次第に惹かれていく碧だが…。

【あらすじ・感想など】
国会で速記者として働く名波碧は、仕事と同じように目立たない存在で、官舎で静かにひとり暮らしをしている。
そんな日々の中密かに楽しみにしているのは、食堂で聴くある新聞記者の声。
ある日、その新聞記者・西口諫生にトラブルを助けられ、以来、気さくに接してくる西口と言葉を交わすようになった。
けれど、明るさの裏にある一面に触れ、昔別れた妻のことを今でも忘れられない西口に接する度に碧の胸は痛み、いつしかそれが恋心だと自覚するように。
そんな中、西口が政治部から離れざるを得ないトラブルが発生し…。
という、国会議事堂で芽生える速記者と新聞記者の恋物語。
西口は「is in you」 「off you go」 でも登場した明光新聞の政治部記者で、2作品と世界観が共通しています。
「off you go」 に西口が登場していて、そちらでメインカプだった佐伯と静の登場シーンも今回多いので、前作を読んでいなくても理解出来ますが、佐伯と静の関係を踏まえた上で読んだ方がよりを楽しめるのではないかなと思います。

個性的な面々が集まる国会の中で黒子のように目立たず働く碧と、表舞台で精力的に走り回る西口は、職業的にも性格的にも正反対なふたりです。
性格については表に出していない一面ももちろんあるので、実際の「正反対」と表向きの「正反対」は意味が少し異なりますが。
隠れていた面がどんどん見えてきて、ふたりが身近に感じられるようになっていきました。
特に、西口。
同僚とは下ネタや冗談で盛り上がったりして、仕事は出来るけど人間関係にはのめり込まないタイプの40男という外面なのに、内面は意外にも寂しがり屋なんですよ。
思いがけない一途さにこちらが赤面しました。
一回り以上年下の碧に対して、男らしい頼れる年上男を演じきれないところがいい。
強引に押し進めたかと思いきや、いざとなると恋愛に臆病になっている。
恋愛初心者の碧の方が照れることなく真っ直ぐで、そんな碧にさらに翻弄されているおっさん……可愛すぎるだろーーーー!
佐伯と言い西口と言い、このシリーズはおじさんが可愛くて悶えます。
ストーリーも面白かったです。
国会という派手な舞台で、新聞記者の西口の周辺も賑やかなのですが、碧と西口の距離はゆっくりと静かに近づいている。
まぁ、碧が妻帯者だと西口が誤解していたという事もありますが。
凪いでいた碧の心が、西口の登場によって徐々に波立っていく様子が感じられて、読んでいるとそんな碧の変化を見守っている松田という老人の気持ちとシンクロしてしまいます。
脇で登場した、この松田と、西口の部下であるすみれの存在が大きかったです。
私はBLで女性キャラに共感する事はあまりないのですが、このすみれは応援したくなるようなキャラでした。

あ、エッチも美味しかったです。
特に本編のあとに収録されている後日談『アフターグラフィカ』と『ナイトグラフィカ』は西口視点で、碧視点だった本編とはまた違った萌えが詰まっていました。
この先のふたりの力関係が想像出来ますね〜。
若い恋人に溺れそうな自分を自制しようと頑張っている西口だけど、身近な人から見たらバレバレなのが微笑ましい(笑)
西口はそのうち相手を知った佐伯に弄られ続けたらいいよ!

ということで、「off you go」 のスピンオフ。
青石先生の挿絵だけどタイトルが英語じゃないし、速記者の話だし…?と思いながら読み始めたら繋がりがあって、このシリーズが好きな私はテンション上がりました。
そういえば西口という記者がいましたね!
佐伯と静が登場してニヤニヤ。
速記者という職業は、今まで存在を知っているくらいだったので興味深かったです。
地味な存在だけど、こうして知ると物語性のある職業ですね。
テレビで国会中継を見たら探してしまいそう。
ところで、あとがきで知ったのですが、一穂先生が手書きで書かれているのですね。
上手く説明出来ないけれど、PCで文章を書く(打つ)のと手で紙に書くのとでは、頭の働き方が少し違うように思います。
少なくとも私は文章が違ってくる。
漠然とした印象でしかないですが、一穂先生の文章は手書きっぽいなと感じて妙に納得してしまいました。
一穂先生の文章大好きです。
そして、一穂先生の書く不器用なおじさんが好き。
そんな一穂先生の魅力を堪能できるシリーズです。オススメ!


■シリーズ
「is in you」 圭輔×一束
「off you go」 良時×密
「ステノグラフィカ」 西口×碧
「アンフォーゲタブル」 冬梧×望

is in you (幻冬舎ルチル文庫) off you go (幻冬舎ルチル文庫) ステノグラフィカ (幻冬舎ルチル文庫) アンフォーゲタブル (幻冬舎ルチル文庫)
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2012.08.19 13:07 | 一穂ミチ | trackback(0) | comment(0)
            












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