にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

4403522998スイート×リスイート (ディアプラス文庫)
栗城 偲
新書館 2012-02-09

by G-Tools

後半の話の持っていき方がよかったです。トラウマもの好き。
弟と友達も気になる存在でした。
【スイート×リスイート/栗城偲/金ひかる/Dear+文庫(2012年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
小学生の頃に起きた事件がもとで、甘いものと大柄な男が苦手な大学生の瑞希。そんな瑞希がある日、友人に無理矢理付き合わされた人気パティスリーで、初恋の人「ごうくん」こと矢波と再会する。可愛かったはずの六つ年上の幼馴染みは、なんと男らしい長身のパティシエになっていたのだ。しかもそれ以来、矢波は手作りのスイーツを土産にたびたび瑞希の家を訪れるようになり…。

【あらすじ・感想など】
大学生の牧田瑞希の初恋は、幼い頃隣に住んでいた年上の男の子・ごうくん。
今でも夢で見るその幼い頃の思い出は、ごうくんが引っ越してしまった後に起こったある出来事によって、苦いものへと変わっていた。
小学生の頃のその出来事のトラウマで、瑞希は大柄な男性と甘いものが苦手になってしまった。
そんなある日、ごうくんこと矢波豪と再会する。
でも、矢波は思い出のなかのごうくんとは違い逞しく大柄な大人の男性になっていて、しかも人気パティシエになっていて、親しげに話しかけられても瑞希の身体はこわばるばかり。
それでも、次第に子供の頃のような淡い気持ちを思い出してきた瑞希だけれど…。
という、幼い頃の初恋の相手との再会話。
離れている間に、初恋の相手は瑞希の苦手要素を兼ね備えた人物に成長していて、惹かれ合っているのになかなか上手くいきません。
全体の雰囲気はラブコメですが、瑞希のトラウマの原因はシリアスです。
と言っても、レイプされたとかそこまでの事件ではなく、肉体的な事より精神的なダメージの方が大きい出来事。
それが原因で甘いものや大柄な男性が苦手になってしまったという背景は、十分納得出来ます。
そして、その結果父親や弟の翼にまで身体が勝手に怯えてしまっていて、瑞希だけじゃなく、周囲の人たちももどかしい思いを抱えているのも分かる。
頭では自分を害する人間じゃないと分かっているし、むしろ仲良くしたいのに、心と身体がままならない状況は、相当辛いだろうなぁと思います。
でも、それを理解してくれている家族や友達がいるのでホッとする。
こうした背景がこの話の1番の読み所だと思うのですが、前半の雑誌掲載分ではそれが十分生かされていなかったように感じました。
展開早いよ!もっとそこ掘り下げて欲しい!とジタバタしてしまった…。
そんな部分が、後半の書き下ろしで補完されていました。
矢波と恋人同士になれたことで、トラウマが解消され、すべてが丸く収まる…なんて、そう簡単に心の問題は解決しません。
長い間心の中にあった不安感は、矢波の存在で軽くなっているとは言えまだ完全に消えたわけではない。
浮かれていた気持ちは、ある出来事によって瑞希を現実に引き戻します。
でも、そのまま落ち込んでいるばかりじゃないのが瑞希のいいところですよね。
ちゃんと前向きに、どうにかしようと藻掻いて解決しようとしている。
だからこそ周囲の人間も支えてくれようとする。
精神的な問題は、本人以外がそれをすべて理解出来るわけではないし、逆に「ただ逃げてるだけじゃないか」「大袈裟だ」と思われてしまう事もあると思います。
特に、瑞希の場合は原因が原因で人に伝えられない部分も大きいですしね。
瑞希の戸惑いつつも一生懸命なその姿と、周囲の人たちの優しさが感じられてとてもよかったです。
一方の矢波は、包容力のあるしっかりした大人かと思いきや、意外と子供っぽいところもあるキャラでした。
しっかりエロ方面の煩悩も持ち合わせているので、身近に感じられます(笑)

ということで、栗城先生の作品。
出てすぐに購入していたにもかかわらずしばらく積んでしまいましたが、甘い中にもちゃんと読ませる部分が盛り込まれていて面白かったです。
トラウマ設定が好きなので、甘いものや男性が苦手な理由を知ってテンション上がりました!
でも、こうした精神的な問題を話に盛り込むと、そこばかりに話が持っていかれてしまって全体が重くなってしまう事がよくあると思います。
もちろんそれはそれで好きなパターンですが、このボリュームでは難しいと思うし、栗城先生と金先生のコンビでそれは求めるところではないです。
今回は、そうした難しい部分を掘り下げつつも重くなりすぎない展開になっていて、読みやすかったし甘い読後感がとてもよかった!
前半の雑誌掲載分だけでは物足りなかったですが、後半の書き下ろしでしっかりまとめてあるなと思いました。
それにしても、瑞希の友達・怜央と弟の翼が気になります。
翼はトラウマの原因となった出来事に関わっているし、兄に対して特別な感情が絶対ありますよね。
最後に収録されていた短編でその辺り補完されていますが、これを読んだら余計に翼が気になる存在になってきました。
怜央も瑞希の事情を知っていて近くにいたので、何かしら思う所があるのではないかと…。
このふたりをどうにかして……スピンオフ希望です!
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2012.04.15 12:07 | 栗城偲 | trackback(0) | comment(0)
            












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