にゃんこのBL徒然日記

BL:ボーイズラブ本の感想ブログ

4796402934斜光線―人肌の秘めごと (ガッシュ文庫)
沙野 風結子
海王社 2012-03-28

by G-Tools

「人肌の秘めごと」の新装版ですが大幅に改稿&書き下ろしされています。
私は断然こちらの方が好きです。
【斜光線~人肌の秘めごと~/沙野風結子/梨とりこ/GUSH文庫(2012年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
父が社長を務める出版社の経営難を救うべく、副社長となり手を貸すことになった橘和叉。社運を懸けた企画―人気の元戦場カメラマン・塔野の写真集を刊行するため彼を訪ね、条件として住み込みでモデルをすることを強いられる。だが、かつて撮られながら陵辱を受けた和叉は、写真と他人との接触を嫌悪していた。「素直に感じてみろ」カメラの前で懸命に己を保とうとするが、塔野は淫らな表情を要求するばかりか強引に身体を奪う。男に穿たれ屈辱に塗れる心とは裏腹に、和叉の身体は快感に喘ぎ―。

【あらすじ・感想など】
出版業界には興味はないが、父の会社の危機を救うため、やり手株式ディーラーだった橘和叉は橘出版の副社長となった。
経営の立て直しの鍵となる人気カメラマン・塔野匡毅の写真集を出版するため、和叉は塔野の家に住み込み、モデルをする事になる。
しかし、和叉は11年前、高校の卒業式に友人らに襲われ、痴態を撮られたことがトラウマとなり、写真を撮られる事や他人との接触を嫌悪していた。
それに気付きながらも、塔野は強引に和叉に踏み込んでいくのだが…。
という、オレ様な態度のカメラマン・塔野と、トラウマ持ちで頑なに心を閉ざしている出版社の副社長・和叉の話。
戦場カメラマンとして名を馳せ、男らしい容姿の塔野は、口は悪いけれど、引っ張りだこで女性にももてまくっているカメラマンです。
多忙な中写真集を橘出版から出して貰うために、和叉は塔野の要求をのむしかない。
横暴で強引な言動に対して和叉は表向き強気な姿勢で応えていますが、心も身体もトラウマから逃れられず、発作のような拒絶反応を起こしてしまいます。
11年間、心を閉ざすことで守ってきたところに塔野が強引に踏み込んできて、和叉は自分の心の脆さと向き合わざるを得なくなってしまう。
当然のことながら和叉は塔野にいい感情は持っていませんが、その才能に心が動かされ、塔野の行動の裏にある心の傷に気が付いた事で次第に拒絶だけではない感情が芽生えていきます。
それはきっと、本質的なところでふたりが似ているから。
本人たちの意志とは別の所で、傷を負って動けなくなっていた心が前に進む事を求め、惹かれ合ったのではないかなと思います。
荒治療ではあるけれど、結果的にはいい方向に向かってますよね。
傷つかないために自分の心に鈍感になっていたふたりが、惹かれ合い、相手を理解しようとしたことで自分の心とも向き合えている。
序盤は塔野の酷いやり方に、ここからどうやって恋愛に結びつけるんだと不安になりますが、読み終わってみると意外にも納得のいく展開でした。
何だかんだ言いつつ、塔野が和叉に執着しているのが伝わってくるので嫌いになれません。

肉体的な接触がポイントになっているので、濡れ場はいっぱいあります!
セックスに至ってなくてもエロい。
そして和叉がとても萌えキャラでした。
必死に強気であろうとするから余計に和叉は色っぽいんですよね。
その表情やまとった雰囲気が文章から伝わって来て、ドキドキしちゃいました。
梨先生の挿絵がピッタリ!
色気たっぷりのふたりに萌えをたくさんいただきましたv

ということで、沙野先生の新刊は2007年にラピス文庫から出ていた「人肌の秘めごと」の新装版でした。
タイトルが変更されているのは、大幅に改稿されているからだそうです。
旧版の方も既読で感想も書いてありますが、如何せん5年ほど前の事でもう手元にないので細かい部分は覚えていません。
でも、攻の強引さが受け入れがたかった事と、後半の展開に物足りなさを感じた事は印象に残っていました。
自分の感想を読み返してみると大筋は大きく変わっていないようですが、読後感は断然今回の方がよかったです。
あとがきによると、構成がかなり大きく変わっているみたいですね。
個人的には、登場人物の年齢の変更(和叉27→29、塔野33→34)と、挿絵の変更が印象を大きく変えた要因な気がします。
和叉が大人の男になっていて、無表情で強気の姿勢の裏に心の脆さが垣間見えるキャラで、すごく好みの受でした。
塔野も、酷いことをしていても寂しそうなところがあって、手負いの獣っぽさが出ていたと思います。
旧版既読でも、十分楽しめる作品になっているんじゃないでしょうか。
新装版というより、新しい作品と言った方が正しい気がします。
心に鎧をまとっているふたりのやりとりが、今の沙野先生の作風にとても合っていると思います。
独特の緊張感や淫靡さが、雰囲気を盛り上げていました。
既読の方も買って損はないと思います♪

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2012.04.12 01:14 | 沙野風結子 | trackback(0) | comment(0)
            












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