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橙に仇花は染まる :神奈木智

4344824830橙に仇花は染まる (幻冬舎ルチル文庫)
神奈木 智
幻冬舎 2012-03-15

by G-Tools

仇花シリーズ第5弾。
辛いエピソードで泣かされましたが、佳雨が格好良くて益々惚れました!
【橙に仇花は染まる/神奈木智/穂波ゆきね/ルチル文庫(2012年)】

オススメ:

↓ネタバレあり、caution!
色街屈指の大見世『翠雨楼』の売れっ子男花魁・佳雨は、老舗の骨董商『百目鬼堂』の若旦那・百目鬼久弥と恋仲になって久しい。この日も馴染み客として久弥を迎えたが、逢瀬を交わせるのは廓の中でだけ。自由のないわが身を切なく思いながら、一番の上客・鍋島子爵と朝を迎える佳雨だったが、子爵の口から『百目鬼堂』の良からぬ噂を聞かされ…。

【あらすじ・感想など】
恋人である百目鬼久弥と自由に会えず、多くの客を相手にしなければいけない日々を辛く感じながらも、自分の力で「翠雨楼」を出て行くと心に決めている佳雨。
そんな我が侭を理解してくれている久弥を愛している佳雨だが、ある時鍋島子爵から「百目鬼堂」の悪い噂を聞き心配になっていた。
それは、盗品の売買をしているというもので、金回りのいい久弥に対する妬みからくる根も葉もない噂ではあったけれど、「百目鬼堂」は普通ではないと昔から噂される骨董商である事は事実だった。
そんな中、「翠雨楼」のもうひとりの男花魁である梓が騒動を起こす。
心を通わせ、離れていても想い続けていた夏目と引手茶屋で出会い抱き合っていたところを見つかってしまい、梓は身も心も追い詰められていく。
その梓の手元に「百目鬼堂」から盗まれた曰く付きの手鏡があると知った佳雨は、夏目の元へ行こうとする梓を説得しようと試みるのだが…。
という、今回は梓の事件を軸にした話になっています。
佳雨と久弥は、既にどう関係を続けていくのかお互いに納得しています。
それが辛い選択であっても、納得出来る形で幸せになるために耐えている。
一方、梓は夏目と心を通わせたと言っても、裕福な生活をしているわけでもない夏目は遊廓に通うような余裕はなく、会うことが出来ません。
夏目は梓にとって辛い生活の中にある唯一の希望。
今回の事件でこの状況がどんなに苦しいことか目の当たりにすることになった梓と夏目は、心の闇に取り込まれていってしまう。
手鏡は、そんな闇の部分を増幅させています。
今まで曰く付きの骨董による事件の被害者は見知らぬ第三者だったのですが、今回はそれが梓と夏目に降り掛かっています。
でも、手鏡による部分もあったとは言え、この事件による梓と夏目の心の傷はとても大きくて、闇に取り込まれてしまったのはふたりが弱いわけでは決してありません。
BLの遊廓モノは都合のいい展開があったりして、華やかな世界の裏にある現実の辛い部分を見る事は滅多にない。
このシリーズは身受けされてハッピーエンドという話ではないので、その辛い現実が可視化されています。
と言っても、佳雨が他の客に酷くされる場面などが詳しく書かれていたわけではないので、実際は目の当たりにしていませんでした。
しかし今回、梓の事件は今までと比べたらかなりその意味で踏み込んでいます。
梓が受けた酷い仕打ちが読んでいてとても辛かった…。
直接的な描写は少ないです。
でも、梓は水揚げ前の頃から知っているし、経験的にもまだ浅く、佳雨の強さに比べたらまだまだ成長途中という事が分かっているだけに辛い。
そして、佳雨と梓の心のすれ違いが仕方ないとは言え切ないです。
事件に絡んで梓も、梓の周囲の人物も傷ついていて、読んでいる私も予想以上にダメージ受けましたが、この後の展開がとてもよかった。
佳雨が夏目と話をするシーン。
夏目は佳雨に「覚悟が足りなかった」と責められていますが、まさに私も夏目と同じ気持ちで読んでいたんですよね。
分かって読んでいたはずの、遊廓モノの裏の部分を分かってなかった。
佳雨のひと言ひと言にハッとさせられて、夏目と一緒に説教されている気分でした。
佳雨、めちゃくちゃ格好いい…!!!
この場面だけじゃなく、希里を庇うシーンも格好良かった。
惚れ直してしまったわ。
作品にもよりますが、BLにおいて私は基本的に、受に精神的に受け身になって欲しくありません。
男同士なのだから、対等であろうとして欲しい。
このシリーズでは、遊廓という逆境だからこそそのプライドの部分がクローズアップされていて、佳雨の生き様がとても光っています。
状況的に梓や夏目と自分の環境は被らないけれど、佳雨の心に刺さる言葉になんだか私も頑張らなきゃという気持ちにさせられました。
こんな佳雨だから、梓も、そして希里も信頼し、慕っているんだろうなぁ。
1冊のボリュームは少ないですが、読み応えのある話でした。

ということで、大好きな仇花シリーズの新刊です!
今回は梓の事件が軸となっていて内容としては重いですが、佳雨の格好いい場面がたくさんあって、益々好きになりました。
強いだけじゃなく、不安になったり傷ついていたりもしていて、そんな人間味溢れるキャラだからこそ魅力的なのだと思います。
そして、久弥の言動に迷いがなくて、このふたりの関係についてはもう心配いらないのだなと安心出来ました。
この先、周囲の状況に追い詰められる事はあるかもしれませんが…。
あ、すっかり書き忘れていましたが、ずっと謎だった「百目鬼堂」の秘密も今回明らかになりました!
次は茶碗の話かな。
シリーズの最後はどうなるんでしょうね。
梓については一応決着がついたけれど、銀花や希里はどうなってしまうのか?
気になる登場人物がいっぱいですよ!
早く続きが読みたいけれど、終わりが近づくと思うと寂しい。
ゆっくりでもいいので、じっくり話を進めて欲しいです~。


余談ですが
こっそり本音を晒すと、梓が酷いことされる状況に実は結構萌えてしまいました、すみません…。
このシリーズでそこを詳しく読みたいとは思わないし、例え同人誌でもそこは出てこないだろうと思いますが。
恐らく、私のショタ萌えのツボが刺激されたのではないかと。
可愛いけどちゃんと男の子な男花魁が、客にいろいろされちゃう話が読みたいです。
商業誌では無理そうだ…。
いや、西野花先生辺りならやってくれるかも?っていうか想像したらめちゃくちゃ楽しそうだったので是非西野花先生で読みたいです…!!

■仇花シリーズ
「群青に仇花の咲く」
「薄紅に仇花は燃ゆる」
「桜雨は仇花の如く」
「銀糸は仇花を抱く」
「橙に仇花は染まる」
「夕虹に仇花は泣く」

群青に仇花の咲く (幻冬舎ルチル文庫) 薄紅に仇花は燃ゆる (幻冬舎ルチル文庫) 桜雨は仇花の如く (幻冬舎ルチル文庫)
銀糸は仇花を抱く (幻冬舎ルチル文庫) 橙に仇花は染まる (幻冬舎ルチル文庫) 夕虹に仇花は泣く (幻冬舎ルチル文庫)
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2012.03.25 01:43 | 神奈木智 | trackback(0) | comment(0)
            












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